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メインクーン(maine coon)
「メインクーン(Maine Coon)」は猫種の中でも非常に大きく成長する代表的な大型猫種です。別名「Gentle Giant:ジェントル・ジャイアント(穏やかな巨人)」という愛称でも親しまれ、現在はメイン州の州猫にも認定されています。
メインクーンは歴史も古く、起源や誕生には様々な逸話もある知れば知るほど面白い猫です。
メインクーンの特徴
体長サイズ、体重
メインクーンは猫の中でも最大級のサイズに成長することで有名です。骨太でがっしりとした体型です。これが大人の猫に成長すると、体長は1mを超え体重は4~10kgサイズにまでなります。
子猫の頃は他の猫と大きな差はありませんが、成長するにつれて徐々に普通サイズの猫よりも大きく成長していきます。ただメインクーンの中にも小さいまま普通猫サイズで成長が止まる猫もいるので、交配や遺伝次第で成長してみないと分からないというのが実際のところです。
メインクーンのような大型猫は狭い日本の家では飼うのは不向きと言われることもありますが、ある程度の広さや高さがあれば日本の家でも飼育可能です。
ただ6~8畳程度しかないワンルームでは狭いかもしれませんので、メインクーンを飼うなら少し広めにするか、キャットタワーなどを置ける高さに余裕のある部屋を選ぶことをおすすめします。
色や模様
メインクーンの体毛の色や模様は特定の色で決まっているわけではないので、個体によって様々な色、模様の猫を探すことができます。
被毛の長さ、耳の飾り毛
メインクーンは分厚いふわふわの被毛が特徴の長毛種です。被毛の防水性も高く、寒い地域で生き抜くためにうってつけの被毛となっています。
分厚い体毛で覆われていることから、実際の体型がわかりにくく、また性格上もともとの運動量も多くはないので、肥満や体重管理には配慮しましょう。
「イヤータフト」という耳の先の長い飾り毛もメインクーンの毛の特徴の一つです。立派な長い毛によって耳が鋭く尖ったように見えて貫禄も感じさせます。
メインクーンの性格
賢くて穏やかな性格
メインクーンはとても頭が良く賢い猫で、基本的に穏やかで優しい落ち着いた性格をしています。前足を使って器用に遊ぶ姿なども見られます。
多頭飼いも可能ですがあまり活発すぎたり神経質だったりする猫とは相性はよくありません。メインクーンと近しい種のノルウェージャンフォレストキャットや、同じ大型猫のラグドールのような落ち着きのある静かな猫とは愛称が良い傾向にあります。
オスとメスの性格の違い
オスの場合、甘えん坊で人なつっこく自分から近づいてくることも多い傾向にあります。
メスの場合、ツンデレが入るとよく言われ、自由きままで気分屋なTHE・猫!というような性格を見ることができます。気分でない時に抱っこやしつこくちょっかいをかけ続けると深いひっかき傷が残ることも(笑)
そんな猫っぽいツンデレな性格からメインクーンは性格が悪いとも言われたりしますが、たまに見せるデレに虜になる方も多いかと思います。
メインクーンの歴史
1970年代に誕生、最古の猫種
メインクーンは1970年代にアメリカの北東部に位置するニューイングランド地方のメイン州で誕生しました。名前に原産地が入っているメインクーンはメイン州の州猫として認定され、地域の人にも愛されています。
起源に関する逸話が多い
メインクーはアメリカのメイン州で誕生していますが、その起源ははっきり分かっておらず、ミステリアスな経歴を持つ猫種とも言われています。
興味深い逸話や伝説があるのでご紹介します。
- メインクーンはアライグマと猫のハイブリッド
- マリー・アントワネットの飼い猫がメインクーンの始祖
アライグマと猫のハーフであるという説は「メインクーン」の名前にも由来していて、メインクーンは直訳するとメイン州(Maine)のアライグマ(ラクーン:Raccoon)という意味になります。ただこれは伝説や噂として語られているだけで、実際はアライグマに見た目が似ていたことが由来していると言われています。
マリー・アントワネットの飼い猫の一匹が処刑前に船に乗せられ、アメリカでメインクーンの始祖となったという話もドラマチックでおもしろいですが、最も有力と言われている起源は、北欧のノルウェージャンフォレストキャットがアメリカに持ち込まれメイン州の猫とミックスしたという説です。
メインクーンの価格相場
相場は15~60万円
メインクーンの価格相場は15~60万円です。メインクーンは様々な猫種の中でも流通数が少なくペットショップでの販売数も少ないため、他の猫より高価格で販売されています。
一般的な猫に比べて高めですが、血統書付きのメインクーンはさらに高価格です。
メインクーンのかかりやすい病気
肥大性心筋症
メインクーンが遺伝的にかかりやすい病気が「肥大性心筋症」です。
肥大性心筋症とは心臓の筋肉が大きくなって分厚くなり血管を詰まらせてしまう深刻な病気で、心不全や塞栓症の原因になります。中年齢期~高年齢期のオス猫に発症が多く、呼吸が上手くできなくなったり、歩き方がおかしい、立てなくなった、などの症状が現れます。
遺伝的にメインクーンなどの猫種がかかりやすいことがわかっているので、早期発見のために定期的な検査をおすすめします。
多発性嚢胞腎
またメインクーンは、腎臓に水がたまった袋(嚢胞)ができて腎臓機能が低下する「多発性嚢胞腎(たはつせいのうほうじん)」にも遺伝的にかかりやすく、予防方法はありません。
多発性のう胞腎は根本的な治療方法がないため完治も難しい病気です。
毛球症
毛球症は長毛種の猫に多い病気で、毛繕いなどで飲み込んだ毛玉が原因になる病気です。
長毛種の場合、抜ける体毛も多いため、ブラッシングを怠ったり猫が体調不良になったりすると、飲み込んだ毛玉を体外に排出できなくなってしまいます。
動物病院で薬や手術で取り除くことができますが、この病気の予防や対策には毎日のブラッシングや抜け毛ケアが重要です。
熱中症、脱水
メインクーンは厚く長い体毛を持っているため、夏や暑い時期は熱中症や脱水症状が起こりやすくなります。
脱げない防寒着を着ているような物なので、夏は特に部屋の気温調節や猫のお気に入りの場所の気温が高くなりすぎていないか、など注意して見てあげましょう。
春や夏は被毛を刈ってさっぱりさせてあげてもいいかもしれません。
メインクーンにおすすめのキャットフード
ロイヤルカナン FBN メインクーン31
ロイヤルカナンはメインクーン用のキャットフードも開発しています。
メインクーン仕様にカスタマイズされたレシピということで、メインクーンという猫にピンポイントでおすすめできるキャットフードかと思います。
ヒルズ サイエンス・ダイエット ヘアボールコントロール
長毛種が多いメインクーンは抜け毛が多く、毛繕いによって毛玉を吐く量や回数も他の猫種より多いため、ヘアボールコントロールを選ぶ方もいるかと思います。
飲み込んだ被毛の排泄を助ける食物繊維が9%と高めに含まれています。
エリザベスキャットフード サーモン
上記二つは毛玉ケアとメインクーン用のキャットフードになりますが、健康な猫で普通のキャットフードでも問題のない猫には、通常の総合栄養食で問題ありません。
エリザベスキャットフード サーモンは主原料にサーモンとニシンを41%使用した高タンパクなキャットフードです。グレインフリーで低炭水化物食、また低GI食材のグリーンピースを使用しています。タンパク質36%、脂質16%と、高タンパクながら脂質は抑えているので、肥満が気になる猫にもおすすめです。