本日のテーマ
株式会社マルカンが販売を開始したAIM30キャットフード。これまで猫が避けて通れないと考えられていた慢性腎臓病への予防効果が期待されるフードということで注目の製品です。
どんなフードになっているのかさっそく猫田さんに聞いてみましょう。
目次
<2022年3月1日>腎臓病予防が期待されるキャットフード「AIM30」がマルカンから新発売
2022年3月1日に株式会社マルカン(サンライズ事業部)から、「A-30」を配合し腎臓の健康維持に配慮したキャットフード「AIM30」が発売されました。
AIM30は、AIM研究の第一人者、東大宮崎徹教授の研究成果によって誕生した腎臓の健康維持フードです。コロナや資金不足のために研究が一時中止となっていましたが、その後メディアに取り上げられたことをきっかけに、たった2週間で1億4,000万円寄付金が集まりました。
一時中断まで追い込まれたところから、すばらしい快進撃ですね。寄付金が短期間でこれだけ集まったことも、猫を飼っている方たちの猫の腎臓病予防への深い関心と、長生きして欲しいという切実な思いがわかります。
猫のAIMに働きかけるアミノ酸「A-30」とは?
A-30は猫のAIMの働きを助けるアミノ酸で、具体的になんというアミノ酸かは公式サイトには記載されていません。
AIMは通常、腎臓にゴミが溜まるとタンパク質の結合体から単体のAIMになり、腎臓の糸球体にたまったゴミ(老廃物など)に付着することで、他の細胞にゴミの存在を知らせ、腎臓を定期的に綺麗にする働きがありますが、猫の場合、腎臓にゴミが溜まってもAIMが単体になることがなく機能しません。
この慢性的に腎臓にゴミがたまることで、炎症をおこしたり機能が低下し、徐々に慢性腎臓病になることを東大の宮崎徹教授がAIM研究で発見しました。
そういうことのようです。今回発売されたAIM30に配合される「A-30」というアミノ酸は、通常機能しない猫のAIMに働きかけることから、これまでたまりっぱなしだった腎臓のゴミを定期的に掃除できるようになるということで、腎臓病の予防への効果が期待されています。
画像引用元:AIM30公式サイト|マルカン
ただ一点、誤解してはいけないのがこちらの製品は、「療法食」ではないということです。治療を目的としたものではなく一般的な総合栄養食なので、すでに腎臓病で進んでいて獣医師さんから療法食を与えるよう指示がある場合は、対象外となります。
また、AIM活性剤については以下のような回答がありました。
「A-30」はアミノ酸の一種ですので、原材料の「アミノ酸類」
に含まれております。『A-30』の配合量は、全品に差は無く同一量でございます。宮崎教授のご指導のもと、導き出された適量を本品に配合しており ます。
AIM30はアミノ酸類に含まれますが、全品に差はなく同一量とのことです。ではさっそく製品について見ていきましょう。
AIM30のラインナップ
ラインナップ | 容量 | |
---|---|---|
室内成猫用 | 健康な尿路・毛玉ケア | 600g |
室内避妊・去勢後成猫用 | 健康な尿路・毛玉ケア | 600g |
11歳以上の室内猫用 | 腎臓の健康ケア | 600g |
11歳以上の室内避妊・去勢後猫用 | 腎臓の健康ケア | 600g |
15歳以上の室内猫用 | 腎臓の健康ケア | 600g |
20歳を迎える室内猫用 | 腎臓の健康ケア | 600g |
室内成猫用 | 健康な尿路・毛玉ケア | 80g(おためしパック) |
室内避妊・去勢後成猫用 | 健康な尿路・毛玉ケア | 80g(おためしパック) |
11歳以上の室内猫用 | 腎臓の健康ケア | 80g(おためしパック) |
11歳以上の室内避妊・去勢後猫用 | 腎臓の健康ケア | 80g(おためしパック) |
15歳以上の室内猫用 | 腎臓の健康ケア | 80g(おためしパック) |
20歳を迎える室内猫用 | 腎臓の健康ケア | 80g(おためしパック) |
AIM30 11歳以上の室内避妊・去勢後猫用 腎臓の健康ケア
穀物 | トウモロコシ、グルテンミール、小麦粉 |
ポイント | AIMの働きを助けるA-30を配合 ミネラル値を調整 |
実売価格 | 500円前後/80g 2,000円前後/600g |
1kgあたり | 3,333.3円 |
第一原料 | トウモロコシ |
生産国 | 日本 |
メーカー | 日本 |
販売元 | 株式会社マルカン サンライズ事業部 |
原材料からの考察
メインの原材料はトウモロコシとグルテンミールです。また小麦粉も使用されているので、かなり穀物の割合は高いと思います。
また、肉にはチキンやビーフ、ポーク、動物性油脂、フィッシュエキス、まぐろ、かつお(かつおぶし)など、多種類な動物原料が使用されています。
主原料だけを見ると、あまり高評価とはいえません。
穀物でも、グルテンが含まれない米やオート麦という選択肢がありますし、じゃがいも、サツマイモなどの芋類、豆類も炭水化物源となります。あえて穀物アレルギーのリスクが高い小麦やトウモロコシを配合したのは、気になるところです。
また、動物原料もわざわざ多くの種類を使用しているので、食物アレルギーのある猫はアレルゲンが含まれないか確認した方がいいかもしれません。
ただ、スーパーフードのアガリクスやアマニ、腸内環境を整える酵母や乳酸菌、また抗酸化作用のあるクランベリー、ゴマに豊富なポリフェノールのセサミンなど嬉しい原材料も配合されています。そして何より腎臓病に配慮できるという点は大きな魅力だと思います。
成分
成分表 | たん白質 | 31.0%以上 |
脂質 | 8.9%以上 | |
粗繊維 | 4.0%以上 | |
灰分 | 9.0%以下 | |
水分 | 10.0%以下 | |
カルシウム | 約1.0% | |
リン | 約0.9% | |
マグネシウム | 約0.085% | |
カロリー | 100g | 295kcal |
腎臓病に配慮するものだとタンパク質を抑えたものが多い中、タンパク質量は31%と予想より高めだったのは意外でした。A-30を含め、アミノ酸が配合されているので、植物原料が多くてもタンパク質量が多くなっているのかもしれません。
また、ミネラル値ではカルシウム・リン・マグネシウムの比率は理想的です。ナトリウム量にも配慮しているようです。
まとめ
- 初!腎臓病予防が期待できるフードが新発売
- A-30は腎臓の健康に重要な猫AIMに働きかける
- 療法食ではなく、あくまで総合栄養食
- 原材料は穀物がメイン
- ミネラル値が調整されている
- 価格は高め
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中高齢期の7~8歳まで間近ということで腎臓予防になるならと始めました。幸い食べてくれたのでこつこつ食べさせていただきたいと思います。個人的には入っていてほしくないものも多いので他のものと併用しながらですが、少しでも長生きしてくれることを願います。今のところ★3ですが、将来への期待を込めて★4
腎臓にいいと聞いて購入したのですが療法食ではなく回復のために与えるものではないとのこと。腎機能が少し落ちてきている猫のために購入したのですが残念です。ただ食いつきはよかったです。
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