キャットフードの原材料:ニンジン
たくさんはつかわれない
キャットフードにニンジンが配合されることはよくありますが、あまり何%も割合を占めるほど沢山入れられることはありません。
他の野菜やフルーツ、ハーブとバランスをとりながら少量ずつ配合されていることがほとんどです。
βカロテンが豊富な緑黄色野菜
ニンジンは代表的な緑黄色野菜です。緑黄色野菜の基準は、βカロテンが豊富かどうかで決まります。
しかし猫は緑黄色野菜に豊富な「βカロテン」をプロビタミンAに分解して利用することができません。
そのことから「猫にニンジンは意味がないのでは?」と言われたりもします。これについては下の栄養のところで詳しくお話したいと思います。
ニンジンの栄養成分
タンパク質 | 0.7 | |
脂質 | 0.2g | |
食物繊維 | 2.8g | |
ビタミン | ビタミンA | 720μg |
ミネラル | カリウム | 300mg |
カロリー | 100g | 39kcal |
水分 | 89.1% |
生のニンジンの90%近くが水分です。残りの10%程度が栄養成分になります。ドライフードでは乾燥させて栄養素も凝縮されているので、少ない量でも栄養素を摂取することが可能です。
食物繊維が豊富
ニンジンには食物繊維が豊富に含まれています。ニンジンの水分を抜いて考えれば、およそニンジンの3割弱は食物繊維ということになります。
食物繊維は腸内にたまった不要物を掃除しながら便を促すため、腸内の掃除や便通の促進などに効果を発揮する栄養素です。
βカロテンが豊富
冒頭でもお話しましたが、猫はβカロテンを分解してビタミンAとして活用することができません。
そのため、ビタミンAを摂取させる目的でニンジンを使うなら、意味がないとも言えます。
ですがβカロテンは分解されなくとも、その状態のままで抗酸化作用を持っているため、猫の活性酸素の抑制に効果を発揮します。
活性酸素は免疫機能など重要な役割を果たす一方、多すぎると細胞へダメージを与え老化を進ませる原因にもなります。
そのため細胞の老化防止の助けになることも期待されています。
カリウムが豊富
ニンジンに多く含まれるカリウムは、ナトリウムとともに神経伝達の働きを担っています。
カリウムは様々な食材に含まれるため不足することはあまりありませんが、腎不全などによって食欲不振になったりすると、カリウム不足になることもあります。
ニンジンは皮にも葉にも毒性なし!
ニンジンには猫にとって毒性のある成分は含まれていません。ニンジンの葉や皮にも含まれていないので、猫が安心して食べられる植物の一つです。
ニンジンを生で与える場合の注意点
加熱して小さく切る
キャットフードに含まれるニンジンとは少しズレますが、ニンジンそのものを与える場合には、注意点があります。
まずニンジンをそのまま与える場合は、加熱して小さく切ってから与えましょう。
消化不良を引き起こす
まるごと1本を生のままで与えると、消化不良を引き起こす可能性があります。
猫は元々まるのみしてしまう動物なので、かじった大きいニンジンをよく噛まずに飲み込んでしまいます。さらに生だと消化にも時間がかかり、消化器官に大きな負担やダメージがかかります。
蒸して水分を逃がさないのがおすすめ
加熱の中でも栄養素をなるべく残した状態で与えるなら、蒸す調理方法がおすすめです。電子レンジでできるので方法も簡単。
茹でるとビタミンBなどの水溶性ビタミンは茹でた湯に溶けてしまうので、蒸すのがベスト。
ただあえて茹でてビタミンが溶けたスープを飲ませるというのも水分補給にも便利な方法です。
キャットフードの場合は心配なし
キャットフードの場合、加熱はされているので、心配なく与えられます。
ニンジンを使用したキャットフード例
- ロニーキャットフード
- AATUキャットフード
- ブラバンソンヌキャットフード
- ナチュラルバランスキャットフード
- カナガンキャットフード
- シシアキャットフード レッドサーモン&キャロット