おすすめの猫砂!種類別の安全性・後処理・消臭力・飛散などメリットとデメリットを解説

猫砂の種類

猫砂は商品によって鉱物、おから、紙、木など様々な素材が使われています。それぞれに良さと欠点があり、愛猫の性格や飼い主さんのライフスタイル、また猫トイレの種類との相性などを加味しながら選び必要があります。

最適な猫砂を選ぶために予備知識として、それぞれの素材を使った猫砂の特徴とメリットデメリットについて種類を解説したいと思います。

鉱物系の猫砂

鉱物系の猫砂とは

鉱物 猫砂

鉱物系の猫砂は、ベントナイト鉱石から作られる非常に細かい砂状の猫砂です。猫の祖先が暮らしていた砂漠の砂に最も近いタイプのため、猫が最も好みやすい猫砂といわれています。

メリット

  • 猫が好みやすい形状
  • 固まるため掃除がしやすい
  • 猫砂の節約になる
  • 低価格で購入できる
  • 抗菌力、脱臭力がある

鉱物系猫砂の原料であるベントナイトは、品やキャットフードなどにも配合される「モンモリロナイト」という粘土鉱物が主成分となった石で、水分を吸収すると膨らむ性質があります。鉱物系の猫砂はこの性質を利用して、尿など吸収した使用済みの猫砂だけを取り除くことができます。

デメリット

  • 砂が飛び散りやすい
  • 肉球に挟まりやすい
  • ベントナイトの安全性に疑問符
  • ほこりや粉塵がたちやすい
  • 使用済み猫砂は燃やせないゴミ

低価格で使い勝手が良い鉱物系猫砂ですが、砂が飛び散りやすく使用済み砂の処理は厄介に感じるかもしれません。またベントナイトを口にした猫が低カリウム血症やベンナイト中毒を発症したという報告や論文が発表されています。鉱物系猫砂を使用したすべての猫が発症しているわけではないので何とも言えませんが、安全性が高いとは言い切れません。

おから系の猫砂

おから系の猫砂とは

おから 猫砂

おから系猫砂は、名前のとおり、大豆の搾りかすである「おから」からつくられる猫砂です。またコーンスターチなども使われます。いずれも食べ物が原料なので、猫が口にしてしまっても危険がなく、安全性の高い猫砂として評価を得ています。

メリット

  • 原料が食べ物のため安全性が高い
  • 中~大粒が多いので飛散しにくい
  • 使用済み猫砂の処理がしやすい
  • ある程度固まるので掃除しやすい

粒がとても軽く細い円柱状のペレット型で中粒~大粒が多い印象です。鉱物系ほどがっちりと固まるわけではありませんが、尿などを吸収するとある程度固まるので、掃除しやすいかと思います。また中にはトイレにそのまま流せる種類もあり処理が非常に楽です。

デメリット

  • 大豆やコーンの食物アレルギー
  • 独特のニオイが感じられる
  • 防腐剤や凝固剤などが使用されることも
  • やや高めの価格設定

安全性の高さと処理のしやすさが魅力のおから系猫砂ですが、大豆やコーンは猫のアレルゲンになりやすい食べ物の一つなので、大豆アレルギーやトウモロコシアレルギーのある猫にはおすすめしません。また、猫砂としての機能性を補うために防腐剤や凝固剤などの添加物が使用されることもあり、せっかくの安全性を打ち消してしまっている商品もあるので注意

紙系の猫砂

紙系の猫砂とは

紙 猫砂

トイレットペーパーなどの原料でもある再生パルプでつくられた紙製の猫砂です。粒が柔らかくて軽く、ふかふかとしたものが多いです。

メリット

  • 紙なのでよく吸収する
  • 掃除がしやすく取り扱いやすい
  • 使用済み猫砂の処理がしやすい
  • 飛散しにくい
  • 色の変化で排泄が確認しやすい

紙製猫砂は私たちも普段から慣れ親しむ素材であり、紙製なので分別に迷うことなく燃えるゴミとして捨てることができます。また、水洗トイレに流せる商品がほとんどなので後処理が非常に簡単です。

軽いため持ち運びしやすいです。固まるタイプの猫砂が多く、白っぽい色のものが多いので尿や便をしたかどうか確認しやすく、健康チェックできることも魅力です。価格はちょうど中間くらいのものが多い印象。

デメリット

  • トイレに詰まりやすい
  • 粉塵がたちやすい
  • 凝固剤や消臭剤が使用されることも
  • 再生紙製造にも化学物質が使用される

紙製の猫砂はおから系猫砂と同じく、凝固剤や消臭剤などが添加されることがあります。また原料の再生紙自体もインクの脱色や強度を上げるために多くの薬品や化学物質を使用しています。このため口に含んでしまった時の安全性は高いとは言えません。

木系の猫砂

木系の猫砂とは

木 猫砂

おがくずやヒノキなど木を原料にした猫砂で、固まる種類の商品が多いですが、固まらない種類の商品もあります。木系の猫砂は他の鉱物系やおから系などをダブルで使用して両方の良さを兼ね備えた猫砂も販売されています。

メリット

  • 原料として安全性が高い
  • 自然な優しい香りと脱臭力
  • 木の抗菌力を利用
  • 燃えるゴミとして処理可能

木系の猫砂は自然由来の原料のため安全性や環境面に優れているため、安全性やナチュラルなものにこだわる方に特に人気があります。原料である木の天然の抗菌力と自然で優しい香り、強い脱臭力が大きな魅力です。商品のほとんどが円柱状のペレット型に成型されているので、燃えるゴミとして捨てることも可能。尿など水分の吸収性も高いですが、飛び散りやすさは商品によってまちまちです。

デメリット

  • 粒が崩れやすい
  • 木以外の種類も使用されることが多い
  • 凝固剤や消臭剤が使用されることも
  • 軽い粒のため散らばりやすい

粒は軽く散らばりやすいため、あまり細かい猫砂を選んでしまうと扱いにくく掃除などが大変かもしれません。また、原料が天然由来でもそれを打ち消してしまうような他の種類や添加物、化学物質が使用されていないかチェックは必要です。

シリカゲルの猫砂

シリカゲルの猫砂とは

シリカゲル 猫砂

シリカゲルは、半透明のビーズのような粒の猫砂です。シリカゲルは乾燥材によく利用される物質で「シリカ」という二酸化ケイ素で構成される鉱物をゲル化させたものになります。広く言えばシリカゲルも鉱物系猫砂の一種ですが、上記のようにベンナイトとは特徴や使い勝手が異なるため、ここでは別に紹介しています。

メリット

  • 吸収性や抗菌力が高い
  • 消臭力も高い
  • システムトイレで使用可
  • 交換頻度が少なく済む

吸収力や抗菌力、消臭効果など非常に高く、頻繁な猫砂の交換が必要なく最低限でいいのもポイント。また、シリカゲルの場合、他の種類と違って固まらない種類の猫砂がほとんどで、ペットシートと併用して使います。抗菌力や吸収性が長くもつので、外出が多い飼い主さんにもおすすめです。

デメリット

  • 価格が高い
  • ペットシートの購入が必要
  • 健康管理やチェックを怠りやすい
  • 食道やのどに粘着する可能性
  • 使用できる猫トイレが少ない

システム式トイレなので、ペットシートと併用する猫トイレを使う場合は固まらないタイプのシリカゲルがおすすめ。ただ中には固まる猫砂しか使えない猫トイレもあるので、使用できる猫トイレの種類が限られます。また、シリカゲル自体食べてもただちに問題はありませんが、口にしてしまった時に食道やのどにくっついくこともあるため、安全性が高いとは言えません。

炭の猫砂

炭の猫砂とは

炭系 猫砂

木炭や竹炭を使用した炭系の猫砂は、優れた脱臭効果が魅力です。木系と同様、おから、ベンナイトや紙など他の種類の猫砂と合わせて構成されることが多く、炭が主原料の猫砂は確認できませんでした。このため、炭系とは言ってもトイレの後に足に炭がついて部屋中黒くなってしまうことはありません。一緒に配合される種類によって性質も価格帯もバラバラでしたが、種類や販売数自体、そこまで多くはありません。

メリット

  • 脱臭効果、消臭力が高い
  • 他の素材の種類による

デメリット

  • 炭を使った種類が少ない
  • 他の素材の種類による

まとめ

猫田
様々な種類の猫砂についてご紹介してきました。どの種類があなたにはぴったりだったでしょうか。もし商品を選ぶのに困ったら、種類の記事と合わせて、おすすめの猫砂20選を参考にしてみると選びやすくなりますよ。
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2024年9月19日

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一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。日本化粧品検定協会会員。