破棄予定のおからが猫砂に。沖縄限定で販売
ペット事業を展開するアース・ペット株式会社は沖縄県に工場を新設・竣工し、破棄予定のおからを使用した猫砂「おからの猫砂 Oh!カラッさー」を2024年10月1日(火)より沖縄限定で販売すると発表しました。豆腐の製造過程で出るおからを乾燥させ、小麦粉などを混ぜ合わせた製品です。
猫砂は、猫と暮らしていくうえで必要不可欠な商品です。メーカーや商品によって主原料として木や紙、おから、鉱物などさまざまな素材が使用され、猫の性格や飼い主のライフスタイルに合わせて猫砂を選ぶ必要があります。
おからが原材料の猫砂は、他の原材料に比べて安価というメリットがあります。また食品由来であるため、猫が誤って口にしても健康に悪影響はなく、鉱物由来の猫砂と違って燃えるゴミとして捨てることができます。
参考:アース・ペット(株)|沖縄県に猫砂工場を竣工 産業廃棄物の「おから」を再利用した猫砂で地産地消
猫砂で地産地消を実現
豆腐の製造過程で出るおからは腐敗のスピードが早いため、一部は食品として利用できるものの、残りは産業廃棄物として扱われています。その破棄量は沖縄県では年間約2400t。
今回アース・ペットは沖縄県の「まえさと」と「金秀商事」との業務提携で、買い取ったおからから猫砂を製造します。これまでさまざまなメーカーでもおからを原材料として猫砂が販売されていますが、豆腐の消費量が多い沖縄県では大量のおからが破棄されていることを受け、ペット用品に活用して同県で販売することで地産地消の実現となります。
猫砂における未利用資源の活用
アース・ペットのみならず、さまざまな企業で猫砂における未利用資源の活用が進んでいます。未利用資源とは、資源として存在しているにも関わらず、利用されずに破棄されてしまう資源のことをいいます。
エステー株式会社では、北海道産モミの木(トドマツ)の間伐材の未利用資源から、空気浄化作用に優れる機能性樹木抽出成分を消臭成分として猫砂に配合しています。
ペット業界の地産地消やサーキュラーエコノミー
そのほかにも、さまざまな企業や団体によって、
- 森林の樹木を間引く作業過程で発生した木材(間伐材)の犬用おもちゃ
- 子供の古着をリサイクルしてドッグウェアにすることで資源消費の抑制・廃棄物の削減
- 害獣扱いとされるエゾシカの駆除によるエゾシカ生ジャーキーの販売
- 紙くずや繊維くず、茶がら、コーヒー残渣を混ぜて作る猫砂
などが販売されています。
このように、近年では、ペット業界も地産地消やサーキュラーエコノミー(循環経済)の観点からさまざまなペット用品やペットフードが販売されていたり、飼い主さんの意識が高い傾向にあります。