安い&コスパ良い業務用キャットフードのメリットとデメリット!業務用・大容量キャットフード例もご紹介

安い&コスパ良い業務用キャットフードのメリットとデメリット!業務用・大容量キャットフード例もご紹介
鈴木さん
 ペットショップなどで業務用のキャットフードを見かけますが、大袋サイズでとてもお得に購入できて便利ですよね。
猫田
 そうですね。業務用キャットフードは安くてコスパが良いので、できるだけ猫の食費を抑えたいと考える方も多いでしょう。しかし、一般のご家庭で購入するにはデメリットが多くあります

この記事では業務用キャットフードメリットやデメリットをご紹介したうえで、比較的大容量で購入できるキャットフードをいくつかご紹介します。

業務用キャットフードについて

業務用キャットフードとは、6kg、10kg、12kgなど通常のサイズと比べて多くの量が入った状態で販売されているキャットフードをいいます。

猫が数匹のご家庭で購入するキャットフードは1~3kg程度のサイズが一般的なので、業務用キャットフードは何倍もの量ということになります。ペットショップやホームセンター、キャットフード専門店、楽天やAmazonなどの通販サイトでも探すことができます。

業務用キャットフードのメリット

安くキャットフードが買える

業務用キャットフードの魅力は、大容量のキャットフードを非常に安く購入できることです。

例えば、某メーカーのキャットフード1.5kg、10kgで比べてみましょう。

  • 1.5kg 3,700円 → 1kgあたり2,466円
  • 10kg 13,800円 → 1kgあたり1,380円

1kgあたりの価格に換算すると、10kgキャットフードの方が1,086円もお得だということが分かります。業務用キャットフードのような大きな袋で販売されているキャットフードのように、容量が多くなればなるほど1食分の価格が安くなっていきます

またこれに毎回かかる送料や手数料などを考えれば、業務用キャットフードは非常に安くてお得なキャットフードといえます。

注文や受け取りトラブルが少なくなる

ネットで注文している場合、業務用キャットフードは大容量なので、1袋に対しての送料を何度も支払う必要がありません。また何度も注文をする必要がなく、「不在で受け取れなかった」などの手間を省くことができます。時間やお金の節約になり、非常に便利です。

業務用キャットフードのデメリット

業務用キャットフードのメリットをお話してきましたが、これはキャットフードを食べきるほどの猫がいる場合に成り立ちます。ここからは、本題である業務用キャットフードのデメリットや注意点をお話していきたいと思います。

酸化または賞味期限切れのリスク

近年の価格高騰の影響により、猫が数匹のご家庭も業務用キャットフードを購入している傾向にあります。しかし食べきるまでに時間がかかるため、きちんと保存していても酸化(劣化)していき、品質がどんどん落ちていきます。

キャットフードの酸化は猫の体内で発がん性物質を発生させる可能性もあることから、猫に与えるのは良くありません。

食いつきが悪い場合は大量に無駄になる

業務用キャットフードは、猫たちの食いつきが悪かった場合に大量に無駄になるリスクがあります。また食べるきる前に賞味期限が切れる可能性があり、安いからと購入した業務用キャットフードも結果的に捨てることになってしまいます。

猫たちは気まぐれなので、「前回気に入ってたくさん食べたのに今回は飽きて食べてくれない」というケースも珍しくありません。猫たちの嗜好性や性格、キャットフードへの食いつきを見ながら判断していく必要があります。

保管に場所をとる

業務用キャットフードは保管するのに場所をとります。キャットフードを置ける場所や収納がある方は問題ありませんが、キャットフードを置ける場所がない場合は、キャットフードの酸化を防ぐために小分けにしたりフードストッカーに移したりなどの手間ができます。

キャットフードを置く場所を確保できない方、移し替えや定期的な補充が手間と感じる方は、業務用キャットフードはおすすめとはいえません。

合うキャットフードの選択肢が狭くなる

10kg以上の業務用キャットフードを取り扱っているメーカーは、実は多くありません。

猫に合ったキャットフードを選ぶには、猫の年齢や体質、嗜好性、持病、栄養成分、添加物の有無、穀物類の有無などを考慮しなければなりません。1~3kg程度の容量のキャットフードの種類は多岐にわたるので猫に合うキャットフードの選択肢の幅は広いですが、業務用キャットフードの中から選ぶのは探そうと思っても選択肢はどうしても狭くなります

穀物使用のキャットフードが多い

業務用キャットフードの中には、かさ増しのために小麦やとうもろこし、米などの穀物を使用しているものがあります。穀物は原価が安いためローコスト&大容量で生産することができ、本体の価格を下げることができます。

しかし猫は肉食動物の食性を持つため、穀物を摂取してもほとんど消化することができません。また穀物アレルギーを発症する可能性もあることから、穀物の摂取は控えた方が良いでしょう。

穀物不使用のグレインフリーキャットフードを探している場合は、業務用キャットフード以外から選ぶことがおすすめです。

業務用・大容量キャットフード例

業務用キャットフードや比較的大容量で購入できるキャットフードをご紹介します。気になった方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

アルモネイチャー ホリスティック 12kg

種類が豊富なアルモネイチャー。たんぱく質は31%ですが、植物性たんぱく質も添加され、米や大麦、トウモロコシなどの穀物も多く使用されています。また、穀物や野菜類が使用されていながら粗繊維が1.5%以下という点も気になります。

カークランドコストコ 11.34kg

カークランドのコストコは鶏肉、トウモロコシ、米、コーングルテンなどをメインに使用したキャットフードです。鶏脂肪なども含まれていますが、非常に猫のアレルゲンになりやすいトウモロコシやコーングルテンが含まれている点が気になります。またたんぱく質量が30%なのに対して粗脂肪も30%を超えているので、ヘルシーとはいえません。

ホリスティックレセピー 11kg

ホリスティックレセピー 猫 チキン&ライス 小麦不使用

原材料に鶏肉や鶏肉粉、米、大麦、オートミール、豆粉などを使用したキャットフードです。豆粉がどの豆を使用しているのか分かりませんが、大豆を使用した豆粉だった場合、アレルゲンのリスクも高くなるので注意が必要かもしれません。

ロイヤルカナン 10kg

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鈴木さん
 ロイヤルカナンは療法食も販売しているビッグメーカーで、キャットフード業界でも非常に有名ですね。
猫田
 動物病院やペットショップ、ペット系の施設でおすすめされたり取り扱われたりすることも多く、手に入れやすいですよね。しかし、合成酸化防止剤であるBHAや没食子酸プロピルを使用している点は気になります。

アディクション キャットフード 9kg

アディクション ビバラベニソンキャット
鈴木さん
 アディクションはニュージーランド原産のキャットフードで、9kgの大容量の他に1.8kg、400gなど通常サイズやお試しサイズも取り揃えているブランドです。
猫田
 アディクションは定番の鶏肉ではなく鹿肉(ベニソン)や羊肉(ラム)をメインにしたレシピが特徴的ですね。
鈴木さん
 こちらはグレインフリーで、当サイトでも高評価なキャットフードとして紹介しています。

ブリスミックス キャットフード 6kg

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猫田
 6kgの量になってくるとあまり業務用という言い方はしないかもしれませんが、一般家庭で食べきるには近いサイズになってきたのではないかと思います。
鈴木さん
 ブリスミックスのキャットフードはチキン、玄米、エンドウ豆、白米などをメインに使用したキャットフードですね。玄米や白米が使用されているためグレインフリーではありませんが、小麦やトウモロコシなどのアレルゲンになりやすい原材料は使用されていません。
猫田
 タンパク質は30%と平均的ですね。脂質は12%と少なめなのでヘルシー寄りなレシピともいえます。

ソリッドゴールド 6kg

鈴木さん
 チキンとポテト、そしてオイル(カノラオイル)がメインに使用されたキャットフードです。タンパク質量は42%と非常に高タンパク質なキャットフードとなっていますが、オイルを多く使用しているわりに脂質は20%程度と、異常なほど高いわけではありません。
猫田
 レシピに使用されている食材が非常に多く、エンドウ豆やドライオーシャンフィッシュなども含まれていますが、穀物は使用されていないグレインフリーキャットフードですね。

まとめ

鈴木さん
 以上、業務用のキャットフードについてまとめてきました。業務用キャットフードは一見メリットが大きく見えますが、一般家庭で考えるとデメリットの方が多そうですね。
猫田
 そうですね。多頭飼いの方やブリーダーさんにはおすすめといえます。しかし、猫が数匹のご家庭はメリットとデメリットを考慮したうえでの購入の検討が良いでしょう。

ABOUTこの記事をかいた人

古川菜々

愛玩動物飼養管理士2級、ペットセラピスト、ペット看護士、愛犬飼育スペシャリスト、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。帝京科学大学アニマルサイエンス学科卒業。文章を通して猫ちゃんの魅力を発信し、また多くの飼い主さんの悩みや不安を解決することで、飼い主さんと猫ちゃんの幸せのお手伝いになれれば嬉しいです。