グレインフリーキャットフードの必要性。人気の理由とデメリットは?

グレインフリーキャットフードとは

グレインフリーが人気

鈴木さん
ここ最近のグレインフリーキャットフードの注目され具合はすごいですよね。
猫田

そうですね。グレインフリーは今やドッグフードやキャットフードのトレンドとも言われています。

ただグレインフリーは良いフード!と考えているか方もいるので、そこは誤解しないよう解説していけたらと思います。

グレインフリーとは

猫田

グレインフリーとは、穀物が一切含まれていないということです。

ここ最近注目度が上がったことで、これまでグレインフリー(穀物不使用)のラインナップがなかったメーカーも、新商品でグレインフリー商品が続々と登場しています。

鈴木さん
グレインフリーではないキャットフードにはどんな穀物が使われているんですか?
猫田

キャットフードでは主に次のような穀物が使用されています。

  • 小麦
  • 大麦
  • ライ麦
  • オーツ麦
  • トウモロコシ
  • コーングルテン
  • 玄米
  • そば
  • 雑穀
猫田
グレインフリーキャットフードにはこれらの穀物は使用されていません。

間違われやすいグルテンフリーキャットフード

鈴木さん
グレインフリーキャットフードと一緒に「グルテンフリー」のキャットフードもよく聞かれますが、意味が違うんですか?
猫田

グレインフリーは、穀類に分類される小麦、トウモロコシ、米などの植物の種子が一切不使用になっているキャットフードを言います。

  • グレインフリーキャットフード
    → 穀物(グレイン)が一切不使用
  • グルテンフリーキャットフード
    小麦やライ麦のタンパク質(グルテン)が不使用

対してグルテンフリーは、穀物の小麦やライ麦のタンパク質(グルテン)限定で不使用にしたキャットフードを言います。そのためグルテンフリーでは米や他の穀物は含まれていることがあります。

グレインフリーとグルテンフリーのキャットフードの違い

2019年7月10日

グレインフリーキャットフードが人気の理由

鈴木さん
現在、どうしてグレインフリーのキャットフードの人気が高まっているのでしょうか。

1. 猫の消化器官に配慮

グレインフリーが指示される理由として大きいのが、猫の消化器官に配慮している点です。

そもそも猫は、穀物に含まれる炭水化物を効率よく分解できません。猫は狩った動物の肉や内臓から得られる栄養素の消化に特化しているため、穀物のような植物がメインの原材料だと消化するのに時間がかかります。

2. 動物原料が多くなりやすい

穀物を不使用にすることで、代わりに猫が効率良く消化できる肉・魚などの動物原料の量が多くなる点もメリットの一つです。

実際に様々なグレインフリーキャットフードの原材料を調査した結果、グレインフリーフードの多くは穀物入りに比べて動物性タンパク質が多い傾向にありました。

猫が小動物を狩っていた頃の食事や猫が消化を行う時の体の仕組みを考えれば、動物原料が多いキャットフードが猫本来の食事に近いといえます。

3. 猫のアレルギーへの配慮

グレインフリーは穀物アレルギーへ配慮したフードでもあります。

穀物の中でも小麦やトウモロコシはアレルギー反応を引き起こすアレルゲンになりやすいため、穀物を使用していないリスクがあります。

4. どのライフステージにもおすすめ

グレインフリーキャットフードは、ライフステージを選ばずどの成長段階の猫に対してもおすすめということも人気の理由の一つだと思います。

上記のメリットは基本的にどの成長段階の猫にとってもメリットになるため、タンパク制限が必要な猫以外ならどの猫にもおすすめできます。

グレインフリーキャットフードのデメリット

鈴木さん
ただし万能というわけでもないグレインフリーフード。穀物を不使用にすることで考えられる注意点やデメリットも一緒に解説します。

1. お腹が減りやすい

グレインフードは消化吸収が良いため、食べてもすぐにお腹が減りやすいデメリットがあります。

食いしん坊な猫や今まで沢山の量を食べることに慣れていた猫は、いつもの量を食べても追加のフードをねだられることもあるかもしれません。

そこでキャットフードを追加で与えてしまうと癖になり肥満になってしまうので給与量には注意しましょう。

2. 価格が高くなりやすい

グレインフリーキャットフードの価格帯はだいたい中~高価格帯になることが多いです。

というのもグレインフリーキャットフードは、穀物だけでなく添加物量や他に使用する食材や栄養バランスにもこだわって作られている傾向にあります。

そのため価格はホームセンターやスーパーで売られている激安キャットフードに比べて高いと感じるかもしれません。

3. 下痢や軟便になりやすい

穀物不使用のグレインフリーキャットフードに切り替えると、しばらくは下痢や軟便が続くことがあります。

穀物には不溶性食物繊維が豊富に含まれており、この不溶性食物繊維にはうんちを固めたり量を増やしたり作用があります。

そのため急に穀物がなくなるとうんちが柔らかい状態が続きやすいです。

4. 重度の腎臓病・肝臓病の猫にはNG

グレインフリーキャットフードは穀物の代わりにタンパク質が豊富な動物原料をたくさん使用するので、タンパク質を制限するように言われた腎臓病や肝臓病の猫には、基本的にNGとなります。

腎臓や肝臓は、タンパク質を消化する際にできるアンモニアの解毒や排泄を行う臓器です。そのため肝臓や腎臓が正常に機能しない状態で高タンパク質なキャットフードを与えると負担がかかり、さらに悪化してしまいます。

腎臓や肝臓の病気が疑われる猫は、動物病院で診察してもらってから与えるようにするといいでしょう。

グレインフリーキャットフードの選び方

グレインフリーキャットフードの選び方
  • お試しパック、お試しサイズを利用
  • 原材料や成分分析値をチェック
  • メーカーやカスタマーサポートに聞く

お試しパック、お試しサイズで購入

グレインフリーキャットフードにしたい!と思っていただいたなら、まずはお試しキャットフードで愛猫が気に入る物を見つけてみてはいかがでしょうか。

お試しキャットフードはネットや通販サイトで検索すると探すことができますし、1食分、100gなどサンプルくらいの大きさのキャットフードを安価で購入することができるので、新しいキャットフードを探すにはうってつけの方法です。

原材料や成分分析値をチェック

お試しサイズがなければ、メーカーが公開している原材料や成分分析値をチェックしてみると、愛猫に合っているのか、安全なキャットフードなのかをある程度確かめることができます。

グレインフリーでも着色料や合成調味料などを使用したフードもありますし、ミネラルや成分のバランスが愛猫には合っていないものもあります。穀物不使用だけにとらわれず広い視点をもって選べるといいかと思います。

直接メーカーに問い合わせてみる

またキャットフードメーカーのカスタマーサポートに直接問い合わせるという方法もあります。

メーカーによっては専属のペット栄養管理士や獣医師が在籍していることもあるので、与え方や愛猫に与えても問題ないか相談してみるのもいいかと思います。

穀物「不使用」のグレインフリーである必要性はあるのか

必ずしも不使用にする必要はない

ここまでグレインフリーキャットフードのご紹介をしてきましたが、必ずしもグレインフリーキャットフードを選ぶ必要はないと思います。

現在グレインフリーがトレンドということもあり、メーカーでもサイトでもグレインフリーを全面的に推す傾向があります。

猫は40%程度なら炭水化物を消化できる

しかし猫も40%程度の炭水化物なら消化できることが分かっているため、猫が穀物を完全に消化ができないというわけではありません。

ただ猫の消化・代謝の仕組みや本来の食事に寄り添うことを考えると、グレインフリーもしくは穀物は少なめのキャットフードが個人的にはおすすめです。

原材料表示に注意

ただし穀物少なめのキャットフードを選ぼうとする場合には原材料名欄をチェックしなければなりません。ですがその原材料表示も、配合量や割合は明確に表示されていないことがほとんどです。

そのため、たとえば原材料で「チキン、小麦、米、トウモロコシ、コーングルテン…」とあった場合、表示上ではチキンが最も多く配合されているように見えますが、穀物を集めてみるとチキンを大幅に超えて配合されていることもあります。

「チキン生肉・チキン乾燥肉・サーモン・米…」と穀物が後の方に表示されていれば、さすがに穀物が動物原料以上配合されていることはないと思いますが、表示の仕方にも注意して見てみるといいかと思います。

<追記>オーガニック × グレインフリーのキャットフードも登場

オーガニックグレインフリーキャットフード

原材料の安全性と猫の体に配慮

グレインフリーかつオーガニック食材を使ったキャットフードも登場しています。オーガニック食材は簡単に言えば、化学肥料や農薬、添加物を使用せずに作られた有機栽培の食べ物です。

手間も時間もコストもかかるため材料費の安い穀物を使用してコストを抑えることが多いですが、グレインフリーの注目度が高まってからオーガニックでグレインフリーのキャットフードも見られるようになりました。

比較的安く育てられる穀物を使用せずに原材料費の高い動物原料をオーガニックで育てるため、やはり価格は他のキャットフードより高くなります。しかしこだわりの強く厳しい基準で製造されているため、安全性が高く安心して愛猫に食べてもらえるのではないでしょうか。

投稿者プロフィール

【監修・執筆】鈴木利奈
【監修・執筆】鈴木利奈ペットフード販売士 / コスメコンシェルジュ
一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。

日本化粧品検定協会会員。

ABOUTこの記事をかいた人

【監修・執筆】鈴木利奈

一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。 日本化粧品検定協会会員。