
オールステージ(全年齢対応)のキャットフードが登場したことで、子猫から老猫まで同じキャットフードを与えることができるようになりましたよね。
でも、子猫にオールステージ(全年齢対応)キャットフードを与えるときには同じように与えるわけではないんですよね?

そうですね。全年齢対応のキャットフードを子猫に与える場合は、給与量や与え方が少し変わってきます。
では今回は子猫に全年齢対応のキャットフードを与える方法と注意点などをご紹介しようと思います。
オールステージ(全年齢対応)キャットフードとは?
オールステージ(全年齢対応)キャットフードとは、その名の通り、子猫から成猫、高齢猫まで、すべてのライフステージの猫に対応できる栄養設計がされているキャットフードです。
米国のAAFCO(米国飼料検査官協会)では、「成長期と繁殖期」および「維持期(成猫以降)」の両方を満たす栄養基準をクリアしているフードを「全年齢対応(All Life Stages)」として認めています。
つまり、最も栄養要求が高い子猫・妊娠授乳期に合わせた設計になっており、成猫やシニア猫にも給与可能という位置づけです。
全年齢対応キャットフードのメリット
全年齢対応キャットフードは、とくに多頭飼育や年齢不明の猫を飼っている家庭で選ばれることが多いフードです。ライフステージごとにキャットフードを切り替える手間がなく、成長や年齢の違う猫にも同じキャットフードで対応できる利便性が魅力です。
また、キャットフードのローテーションをしたい飼い主にとっても、オールステージ設計は選択肢が広く、特定のライフステージ専用キャットフードと比べてストック管理がしやすいという利点があります。
さらに、栄養基準が高めに設定されているため、体力のある若い猫には不足しにくい設計になっている点も安心材料のひとつです。
ただし、どの猫にも万能というわけではないため、年齢や体調に応じて給与量を調整しながら与えることが大切です。特に肥満傾向のある成猫や、持病のあるシニア猫には慎重な判断が求められます。
子猫に全年齢対応キャットフードを与える方法
体重別で給与量の目安が記載
全年齢対応のキャットフードには、猫の体重別に計算されたキャットフードの目安量が記載されています。
そのため全年齢対応キャットフードを子猫に与える場合は、子猫のだいたいの体重を知っておき、猫の成長段階に合わせてキャットフードの給与量を調整します。
1日3~5回に分けて与える
記載されている給与量のほとんどは、1日分の量になります。この量を1日数回にわけて子猫に与えます。ただ猫によって食べ方はそれぞれなので、少食でながら食いをする傾向の子猫なら、決まった時間に与える方法よりも、いつでも自由に食べれるように1日分のキャットフードを置いておいてもいいと思います。
ただキャットフードは長い時間置いておくと風味や味がなくなってしまうので、可能なら3~5回にわけて与えられると、猫も一気食いや消化不良を防ぎ、食べるフードも痛む前に食べきることができます。
ふやかして与える方法も
子猫用のキャットフードだと粒が柔らかく食べやすくなっていることもありますが、全年齢対応だと大人の猫も食べるものなので、固いこともあります。特に離乳食を卒業したばかりの子猫だと、いきなり固いドライフードが食べられない、ということも珍しくありません。
そういった時にはお湯で柔らかくふやかしてから子猫に与える方法が効果的です。全年齢対応のキャットフードの中には、ふやかす際の水の量の目安が記載されていることもあります。
慣れてきたら徐々にお湯や水の量を減らしていき、最終的にはドライフードそのものを食べられるようにしていきます。
ウェットフードと混ぜて与える
ドライフードに移行する前の子猫は離乳食やウェットフードを食べているので、慣れるまでウェットフードや離乳食を混ぜて与えることが多いです。
カリカリもありつつスープやとろみある食べやすい部分があることで、猫も食べやすくなります。
子猫に全年齢対応フードを与える時の注意点
給与量を気にしすぎない
猫によって食欲や運動量、消費エネルギー量は違ってくるため、記載されている目安量にあまり縛られる必要はありません。
たとえば、よく遊ぶ活発な子猫だった場合、消費エネルギーも大きいの記載されているキャットフード目安量では栄養が足りないこともあります。そういった時に給与量を守り過ぎていると、猫の成長の妨げになったり、十分な栄養を摂取できていないことになってしまいます。
しまいには他の物をかじって食べようとする可能性もあります。
子猫の間は自由摂取でもOK
子猫の時は成長するためにも非常にエネルギーを使っているので、成猫ほど体重管理やカロリーについて気にしなくても問題ありません。
実際、沢山のエネルギーを消費している子猫の時期は、キャットフードを多めに置いて自由摂取にしてもいいと考える人もいるくらいです。
むしろ消費されるエネルギーや栄養が足りないことの方が問題なので、私個人としてましたもあまり給与量については神経質にならずに与えてもいいと思います。
ずっとふやかして与え続けるとドライフードを食べれなくなる
上で効果的な与え方としてキャットフードをふやかす方法を紹介しましたが、子猫のうちにドライフードのままで食べられるようにならないと、その後ずっと猫がドライフードを口にしなくなる可能性があります。
そうすると猫の顎の力の強化ができませんし、ウェットフードばかりでは虫歯にもなりやすくなってしまうので、早いうちからドライフードのまま食べられるように練習しましょう。