目次
キャットフードが高くなったり安くなったりする理由
高価なキャットフードと安価なキャットフードがある理由としては以下のようなものが挙げられます。
- 原材料と生産方法
- 製造方法
- 製造環境
- パッケージ袋
- 輸送手段
- 保管場所
キャットフードを製造するにも沢山の時間と手間とお金がかかりますので、原価や輸送、保管など、飼い主さんの手に届くまでの金額がどれくらいまで抑えられるかによって、キャットフードの価格は大きく変わります。
キャットフードの原材料
キャットフードの原材料にどのような食材がどのくらいの配合で使用されるかによって価格は大きく変わってきます。
メインの原材料は影響が大きい
最もキャットフードの価格に影響するのはキャットフードを構成する原材料です。特にメインで使用される原材料は、キャットフードの大部分を占める食材になるので価格への影響は大きくなります。
たとえば新鮮な鶏肉や天然の魚などの動物原料を60%以上使用しているキャットフードと、安く手に入る小麦やトウモロコシなどの穀物をメインで使用しているキャットフードとでは、動物性原料が多く使用されているキャットフードの方が高くなり、穀物が多く配合されている方が安くなる傾向があります。
ミール・乾燥肉・脱水肉・生肉の違い
また同じ肉原料でも家禽ミールやミートミールなどを使用したキャットフードは安い傾向にあります。これは様々な種類の動物の肉や部位が混ざっているためです。
一概には言えませんが、価格で見ると「 ミール系 < 乾燥肉 < 脱水肉 < 生肉 」という順番になります。生肉や脱水肉は栄養価をなるべく損なわないようゆっくり乾燥されていたり水分を残したりして乾燥させているため、価格が高くなる傾向にあります。
添加物の量と種類
また使用されている原材料が少なく添加物が非常に多くなっているキャットフードは安い傾向にあります。
添加物による酸化防止や保存料、着色、香料などの効果は天然の原材料である程度補うことも可能です。プレミアムキャットフードや原材料にこだわったキャットフードはそういった添加物をなるべく使用せずに原材料で栄養や必要な効果を補おうとレシピを考えています。
このように多くの食材を使うことで価格も高くなってしまうことがあります。
オーガニックの原材料
原材料がオーガニック食材である場合、原材料になる動物や植物を育てるための費用も高くなります。
オーガニックで育てられる原材料は、農薬を使用せずに育てられた穀物や野菜、またそれを食べて動物を育てることになるため、先を辿っていくとかなりの価格差が生じるからです。
そのため第三者機関などできちんとオーガニック認証を受けているキャットフードは、通常のプレミアムキャットフードと比べてどうしても高価格になってしまいます。
キャットフードの製造方法
こだわりの製造方法
キャットフードメーカーやブランドによっては原材料の加工の仕方や製法にもこだわっています。
たとえばキャットフードで用いられるこだわり製法としては以下のような製法があります。
- フリーズドライ製法(凍結乾燥)
- エアドライ製法(熱風乾燥)
- オーブンベイクド(低温調理)
- ディハイドレイテッド(脱水鶏肉)
いずれもキャットフードを原材料の調理やフード製造の方法で違いを出しています。これらはなるべく原材料本来の栄養価や風味などをなるべく損なわないような工夫となっています。製法が変わると製造に使用する機械も変わってくるので、価格は高くなる傾向にあります。
工場などの製造環境
自社工場をもっているか
キャットフードを製造販売するメーカーが自社工場を持っているかどうかでも価格は違ってきます。自社工場の場合、初期費用はかかりますが、自社の工場で生産が行われるので他社で製造を行うよりも安くキャットフードをつくることができます。
工場の環境、衛生整備
また最低限の環境ではなく、よりレベルの高い衛生的な製造環境を目指せばその分キャットフードの価格にも上乗せされます。
工場の製造環境の安全性や透明性を認証する機関もあり、工場をより衛生的な環境に整えることにもお金がかかるため、安いキャットフードに比べると費用がかさみます。
キャットフードのパッケージ袋
キャットフードが入るパッケージ袋
意外にも原材料の次に価格に影響するのがキャットフードを入れる袋(パッケージ)です。
パッケージ袋はキャットフードを外気から守り食べきるまで使用する物なので、品質を保ち劣化を最小限に抑えるためには大切な部分となります。
袋が何層構造になっているのか、ジッパーやマジックテープで密閉できるようにするのかどうかなどによっても価格は変わってくるので、パッケージ袋がしっかりしているキャットフードも高価格になりやすいです。
キャットフードの輸送手段
輸送手段と配送業者
海外から国内に輸送される場合、船や飛行機を使った輸送方法が挙げられますが、飛行機輸送の方が輸送費は高くなります。
また倉庫から各店舗やお客さんに運ばれる時にもどの配送業者を使うかによって価格は変わってきます。
キャットフードの原産国にもよりますが、キャットフードがどのように輸送されて倉庫や店、お客さんのところまで届くかによって、送料や本体価格も違ってきます。
キャットフードの保管費用
キャットフードは場所をとる
キャットフードを保管場所をどの地域に、どんな環境の倉庫を選ぶかによって価格が変わってきます。
キャットフードは価格に対して場所をとる商品と言われています。たとえば数cmの小さな箱におさまるのに2万円もするアクセサリーや薄くて軽い洋服、キャットフードと同じ大きさなのに10万円以上もするブランドバッグと比べると、価格に対してキャットフードが場所をとることが分かると思います。
保管環境も考慮しなければならない
キャットフードの保管には適さない倉庫を選んで倉庫代や保管費用を安くすることも可能ですが、品質を考慮しキャットフードが長期間保管されていても問題のない環境の倉庫を選べば、価格は高くなります。
他の商品と違ってキャットフードは猫が食べるフードですので、きちんとしたメーカーなら保管される環境も考慮して倉庫や保管場所を選んでいます。
高価なキャットフードと安価なキャットフードの特徴まとめ
以上の項目から高価なキャットフードと安価のキャットフードの違いと傾向をまとめるとこのようになります。
高価なキャットフードの特徴と傾向
- 動物原料を豊富に使用
- 鶏生肉や脱水鶏肉などを使用
- グレインフリー
- オーガニック
- 外国産
- 他とは違った製法
- 自社工場がある
- 工場や製造環境が第三者機関に認証されている
- パッケージの密閉性が高い
安価なキャットフードの特徴と傾向
- 穀物(小麦粉やトウモロコシ等)の配合量が多い
- ミール系や乾燥肉の配合量が多い
- 添加物が多い
- 薄く壊れやすい密閉性の低いパッケージ
- 国産のキャットフード
- 炭水化物が多い
- 低タンパク質