キャットフードの乳化剤は水と油をつなぐ!大豆レシチンの乳化剤に注意

乳化剤とは

水と油をつなぐ

乳化剤とは本来混ざり合わない水と油を、混ざり合ったまま均一な状態で保つ働きを持つ添加物です。

乳化剤は水と油どちらにもなじむことができるため、双方を結びつけることができます。

乳化剤が使われている食品

乳化剤は食品にも使われています。

水と油を結びつける分かりやすい例としては、マヨネーズが挙げられます。乳化剤がなければ油と液体とで分離してしまいますが、乳化剤が入ることによって、分離せずに最後まで使い切ることができます。

マヨネーズの他にも、

  • パン
  • アイスクリーム
  • チーズ
  • チョコレート
  • コーヒー飲料
  • ソーセージ
  • ドレッシング
など乳化剤は私達の身の回りの様々な食品に用いられています。

キャットフードの乳化剤の種類

代表的な乳化剤

  • グリセリン脂肪酸エステル(合成)
  • ソルビタン脂肪酸エステル(合成)
  • ショ糖脂肪酸エステル(合成)
  • レシチン(天然)
  • サポニン(天然)
  • カゼインナトリウム(天然)
  • コレステロール(天然)
グリセリン脂肪酸エステルは、最も消費が多いためキャットフードでも使われることがあります。

レシチンに注意

この中で注意が必要な乳化剤は、レシチンです。

レシチンは自然由来の添加物ですが、遺伝子組換えの可能性があります。

卵黄から抽出された物なら問題ありませんが、大豆から抽出されたレシチンの場合、アメリカで作られた乳化剤である可能性が高く、遺伝子組換えがされていることがあり、アレルギー反応が出る可能性があります。

乳化剤が使われるキャットフード

ウェット・おやつが多い

キャットフードで乳化剤は、

  • ウェットフード
  • セミウェットフード
  • おやつ(猫用チーズ、猫用ケーキ)
などに含まれていることが多く、水分が多かったり、一度液体の状態で混ぜ合わせて固めた物、とろみが付いている物などは乳化剤が使われていることが多いです。水分が少ないドライフードに乳化剤が使われることは少ないと言えます。

キャットフードの乳化剤の注意点

表示義務がない

キャットフードでは乳化剤を用いるときに、「乳化剤」とさえ表記しておけば、何の乳化剤を使っているか表記する義務がありません。

たとえ注意が必要なレシチンを使っていても、レシチンと表記する必要はないということです。

記載しているメーカーもある

しかしすべてのメーカーが「乳化剤」とだけ表示しているわけではありません。

メーカーによっては「乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)」と原材料名に乳化剤の種類を記載しているメーカーもありますし、添加物を使用していないと記載しているキャットフードもあります。

キャットフード乳化剤まとめ

  • 乳化剤は水と油を混ぜ合わせるための添加物
  • ウェットフードやおやつに使われることが多い
  • 乳化剤はレシチンに注意
  • なんの乳化剤が使われているかは表示義務がない

ABOUTこの記事をかいた人

アバター画像

一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。 日本化粧品検定協会会員。