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小麦は三大穀物の一つであり、パンやパスタ、うどん、粉物系の様々な美味しい食べ物の材料になる小麦。
安くて美味しくてコスパも良く食品としては問題がなさそうな気もするのですが、キャットフードではどうなのでしょうか。
キャットフードの原材料:小麦、小麦粉
小麦不使用のキャットフードが主流
キャットフードの原材料として現在も小麦や小麦粉はよく使用されていますが、小麦不使用のキャットフードへの流れが強くなってきています。
今最もキャットフード注目度が上がっているグレインフリー(穀物不使用)とまではいかずとも、グルテンを含む小麦やトウモロコシ、アレルゲンになりやすい大豆を不使用にしたキャットフードが主流になりつつあります。
小麦粉と小麦の違い
小麦と小麦粉の違いは、小麦粉という製品になっているか、小麦の食材そのものかという点です。また、ただ単に小麦と簡単に表記している場合もあるようです。
他にもひきわり小麦、あら挽き小麦など小麦の状態を詳しく表した表記をするメーカーもあります。
小麦を使用したキャットフード例
- ロイヤルカナン
- デフ
- サイエンスダイエット
- キャネットチップ
- コンボ
- モンプチ
- フリスキー
- シーバ
小麦を使用しているのは国産キャットフードが多いですが、農法や原材料費にコストがかかるオーガニックキャットフードや、昔ながらのオールドスタイルキャットフードは小麦を使用している製品が多いです。
小麦の栄養成分
栄養成分 | タンパク質 | 11.66g | |
脂質 | 3.41g | ||
炭水化物 | 79.42g | ||
食物繊維 | 11.88g | ||
ビタミン | ビタミンB1 | 0.45mg | |
ビタミンB2 | 0.1mg | ||
ナイアシン | 6.93mg | ||
ビタミンB6 | 0.39mg | ||
葉酸 | 41.8μg | ||
パントテン酸 | 1.13mg | ||
ミネラル | マグネシウム | 88mg | |
リン | 385mg | ||
鉄 | 3.52mg | ||
亜鉛 | 2.86mg | ||
銅 | 0.39mg | ||
マンガン | 4.29mg | ||
カロリー | 100g | 371kcal |
小麦は炭水化物(糖質と食物繊維)が多く含まれています。また植物性タンパク質やビタミン、ミネラルも豊富です。
満腹感が持続するので、小麦など穀物は「かさ増し」と言われることもありますが、ダイエット中の猫や体重管理が必要な猫には勧められる場合もあります。
小麦を使用したキャットフードのメリット
キャットフードの価格を低くできる
小麦は大量に生産される食材で安定的な供給が可能な作物です。
コストも肉原料や野菜、フルールなどに比べて安く手に入れることができるため、キャットフード自体の価格も抑えることができます。
そのためキャットフードを価格の安い順に並べてみると、安いキャットフードのほとんどに小麦が使用されています。
小麦は単体で栄養が非常に豊富
小麦を使用することで、炭水化物、ビタミン、ミネラルと非常に多くの栄養を十分に摂取できます。
そのため小麦1種類の原材料で広く栄養素をカバーすることができ、少ない原材料でキャットフード生産することが可能になります。
小麦を使用したキャットフードのデメリット
グルテンは猫のアレルゲンになりやすい
小麦に含まれる「グルテン」という植物性タンパク質は、穀物の中でも猫がアレルギー・食物不耐症を起こしやすいことが分かっています。
もし猫がグルテンにアレルギーや不耐症がある場合は、小麦不使用のキャットフードを与えましょう。
グルテン不耐症では目立った症状が出る場合もありますが、身体がだるい、なんとなく調子が悪いといった曖昧な症状しかない場合もあります。このため小麦などグルテンを避けることで、普段より調子が良くなる猫もいるかもしれません。
猫の消化器官への負担が大きい
また小麦に限ったことではありませんが、穀物は猫にとって消化のしにくい食材のため、メイン原材料として多く配合されると、猫の消化器官への負担が大きくなってしまうデメリットがあります。
穀物を消化する胃や腸に負担がかかることで、食事後の吐き戻しや消化不良の原因になるため、当サイトでも、猫が効率よく消化吸収できる動物原料(肉や魚)をメインに使用したキャットフードをおすすめしています。
アレルギーの少ないスペルト小麦も登場
スペルト小麦とは
アレルギーのリスクが少なくなるスペルト小麦を使用したキャットフードも登場しています。
スペルト小麦とは、品種改良や遺伝子組換えなどがされていない原種小麦の一種であり、アレルゲンになりにくいとされる古代小麦です。
詳しくは下の記事でかいているので気になる方はご覧ください。
まとめ
- 小麦は主要なエネルギー源
- 近年はグルテンフリーで小麦不使用のフードが多い傾向
- グルテン不耐症・アレルギーの猫は避けるべき
- 小麦が多すぎると消化器官の負担になる可能性