キャットフードをふやかす目的
キャットフードをわざわざふやかすのにはどんな意味と目的があるのでしょうか。
子猫や老猫も食べやすくなる
子猫や老猫がフードを食べられていないようなら、キャットフードをふやかして与えるのが有効です。
成猫には乾燥したカリカリ(ドライフード)がちょうどいいですが、歯が生え揃っていない子猫や、噛む力が衰えた老猫には固くて食べられないことがあります。
固いフードを無理に与え続けていると、十分な栄養を得られず栄養失調や病気の原因になるので、ドライフードを食べやすいように柔らかくふやかしてみましょう。
水が摂取しない時の緊急手段
猫は水を積極的に飲まないことで知られますが、水分を補給しないと泌尿器系の病気にもかかりやすくなります。
ウェットフードや猫用スープなどを使って水分を食べ物から取らせることはできますが、自宅に何もなかった場合、ドライフードをふやかして与えることで水分を補給させることができます。
ドライフードのふやかし方
では次にドライフードのふやかし方について説明します。
用意する物
- 人肌程度のぬるま湯
- ドライキャットフード
- フードボウル(猫用食器)
ドライフードをふやかす時には上記の物をまず用意します。ぬるま湯は人肌くらいで、冷たくも熱くもない温度にします。
水を沸騰させて冷ましたぬるま湯、水道のお湯でぬるま湯を作ってもかまいませんが、沸騰させて冷ます場合は猫に与える前にぬるま湯になっているか確認してから与えましょう。
ぬるま湯の量
ぬるま湯の量はキャットフードの量によりますが、キャットフードが沈むほどジャブジャブとぬるま湯に浸ける必要はありません。
ただキャットフードがふやけていくと水分を吸って徐々にぬるま湯の量が減っていくので、始めはふやけ方の様子を見ながら足していくと良いと思います。
次回からはふやけ具合、キャットフードの水の吸い具合を見て、ぬるま湯の量を調節しましょう。
ふやかす手順・時間
- ドライフードを指定の量、猫用食器に入れる
- フードの上からぬるま湯をかける
- フードが軽く浸るくらい入れて10~20分待つ
待っている間、たまにキャットフードを引っくり返してぬるま湯をまんべんなく吸わせるとふやけやすくなります。
キャットフードをふやかす時の注意点
熱湯でふやかすと栄養が飛ぶ?
キャットフードをふやかす際に、ぬるま湯を作るのは面倒かもしれません。熱湯や水で極端な方が楽だと思いますが、ふやかす時には必ずぬるま湯にしてください。
キャットフードを熱湯でふやかすと、ふやけるのは早いですが猫にとって必要なビタミンなどの栄養素が飛んでしまいます。せっかく総合栄養食で猫の栄養バランスを考えて作られているフードなので、熱湯で栄養素を飛ばさないようにぬるま湯で行いましょう。
また、水はふやけるのに時間がかかります。冷たいより少し温かいくらいの方が猫の食いつきも良いです。
ふやかしたフードは悪くなりやすい
ふやかしたキャットフードは水分で柔らかくなるので、早く悪くなります。
食べきれなかった場合は次の食事までとっておかず、その都度処理して食器も洗いましょう。
ふやかすのは生後3~4ヶ月まで
子猫の場合、いつまでもキャットフードをふやかして与えていては、歯周病の原因になりますし、固いドライフードに口を付けなくなってしまいます。
そのため、目安としては生後3~4ヶ月目には徐々にドライフードに移行していきましょう。
ふやかしたキャットフードを食べてくれない時は?
鰹節やふりかけ、ウェットフードで風味付け
子猫の場合は問題がないことが多いですが、老猫など歳を重ねた猫の場合はふやかしたキャットフードに馴染みがなく、なかなか食べてくれない場合があります。
こうした場合はふやかした後に、風味付けで鰹節をかけたり、猫用のふりかけやウェットフードを混ぜて与えると匂いが強くなり食べてくれやすくなります。
違うフードに切り替えるのも一つの手
ただ何をしても猫がふやけたキャットフードの食感が気に入らず食べてくれないケースもあります。
その場合は、
- ふやかす時間を短くして固さを残す
- ウェットフードの総合栄養食に切り替える
- 子猫用・老猫用のキャットフードを利用する
- 子猫用ミルクを与える(子猫の場合)
などの方法があります。