目次
CFC(キャット・フレンドリー・クリニック)とは
猫にやさしい動物病院を目指すガイドライン
CFC(キャット・フレンドリー・クリニック)とは、動物病院嫌いの猫を減らすために動物病院を猫にとってやさしいものにするために設けられたガイドラインです。
国際基準の規格を設けられたCFCガイドラインに従って評価した認定も行われており、動物病院はCFCガイドラインの達成度に応じてレベル別で認定を受けることができます。
ガイドラインが設けられた背景
猫は知らない人や犬に強いストレスを感じることが多く、犬と比べても猫は動物病院に行くことすら嫌いになってしまっているケースが多いです。
猫を外や動物病院に連れ出すことがかわいそうだと感じてしまうことから、猫に異変や病気があってもなかなか気軽には動物病院に連れて行けない悩みを持つ飼い主さんも多いです。
そのような猫と猫の飼い主さんが安心して動物病院に連れて行けるように設けられたガイドラインとも言えます。
CFC認定動物病院のロゴマーク
CFC認定を受けることで動物病院は以下のようなロゴマークを使用することができます。
引用元:JSFM キャット・フレンドリー・クリニック CFCとは
いままで気づかなかっただけで病院内や受付、入り口、サイトなどに実はロゴマークがあったかもしれません。よく行く動物病院で確認してみてもいいかもしれませんね。
CFC(キャット・フレンドリー・クリニック)の認定団体
ISFM(国際猫医学会)
CFCのガイドラインは、
- ISFM(international Society of Feline Medlicine 国際猫医学会:イギリス)
- AAFP(American Association of Filine Practitioners 全米猫病院協会:アメリカ)
という団体が共同で発表しています。CFC認定はISFMが行っています。
日本のねこ医学会(JSFM)
日本でも2014年6月にJSFM(Japanese Society of Filine Medicine:ねこ医学会)が設立されました。ISFMや他団体と連携して外交的にも猫医学の発展へ貢献すること、そして国内の猫医学の充実と猫にやさしい動物病院環境を奨励することを目的に設立された団体です。
CFC(キャット・フレンドリー・クリニック)の認定基準
CFCで設けられる条件
- スタッフ教育及び継続教育、院内環境
- 病院内での猫の扱い方とのクライアントへの対応
- クライアントとのコミュニケーション
- 病院施設
- 待合室または受付
- 診察室
- カルテ
- 入院設備
- 入院設備の追加要件
- 手術室および麻酔
- 手術器具
- 歯科器具
- 画像診断
- 臨場検査設備
- 医薬品
- 安全衛生および法的要求事項の遵守
- 入院施設に関する補足情報
- 病院施設に関する補足情報
- 院内写真
- 諸条件
- 同意書
CFCの認定のために設けられている条件をざっと書き出すとこのようになります。
待合室を猫と犬で分ける
通常、待合室は犬も猫もどの動物もすべて一緒になっていますが、CFCのガイドラインでは猫と犬で待合室を分けることが推奨されています。
仕切りや部屋、猫専用のエリアを設けるなど空間的に犬と猫を分けるようにする方法や、空間で分けられなくても猫のみが来院できる時間を設けるといった時間的に犬と猫を分ける方法も用いられています。
空間的にわける方法は改修工事や費用が大きくなってしまったり空間の使い方に問題が出てしまうこともあることから、難しい動物病院も多いかもしれません。時間的な分け方は空間的な分け方に比べると取り入れやすい方法と言えます。
診察室の環境や診察の仕方
また診察室や診察の仕方についてもCFCのガイドラインに記載があります。
診察室に関しても犬が診察した後では犬のにおいが残ってしまうことから、清掃や消毒を念入りに行うか、猫用の診察室を設けることが推奨されています。
またスタッフへの教育、猫への接し方や理解も必要になります。
入院室の環境と工夫
さらに入院室も上記の二つ同様で、犬と猫で分けることが推奨されます。
猫にとって犬と顔を合わせることすらストレスに感じてしまうケースもあるので、隠れるスペースを用意したりタオルやマットなど猫がなるべく安心して過ごせるような工夫が求められます。
CFCの認定条件の詳細を確認
こちらの認定基準を見ればブロンズ・シルバー・ゴールドであるかの基準も確かめることができるので、気になる方はねこ医学会(JSFM)の公式の認定条件の方も確認してみてください。
JSFM:キャット・フレンドリー・クリニック(CFC)の認定条件PDF