【ラガマフィン】性格・飼い方・かかりやすい病気まで完全解説｜相性診断つき

ラガマフィン（ragamuffin）の誕生・起源

比較的新しい猫種

ラガマフィンはアメリカで誕生した比較的新しい猫種で、1990年代初頭、ラグドールを基礎にして誕生した猫種です。

ラグドールの創始者アン・ベイカーの厳しい繁殖管理に反発した一部のブリーダーが、ラグドールにペルシャやヒマラヤン、ターキッシュアンゴラ、家庭猫などを交配して独自の猫種を作り出しました。

その結果、ラガマフィンは丸みを帯びた顔立ちや豊富な毛色・パターンを持ちつつ、ラグドールの特徴である人懐っこい性格や抱っこされることを好む穏やかさを維持することができました。

1994年にACFA、2011年にはCFAによって正式な猫種として認定され、ラグドールとは異なる血統として扱われています。

名前のラガマフィン（Ragamuffin）には「いたずらっ子」や「ボロを着た子ども」といった意味があります。その愛らしさとは対照的にユーモラスなネーミングが親しまれています。

日本での人気は？

ラガマフィンは日本でも人気の猫種で、その愛らしさと穏やかな性格から多くの愛猫家に支持されています。今後も日本での人気はさらに高まるでしょう。

アニコムの人気の品種ランキング（2024年）によると、ラガマフィンの飼育頭数は4,265頭で、14位に位置しています。

ラガマフィンの性格

• 甘えん坊
  飼い主のそばにいることを好み、抱っこも嫌がらない猫が多いです。
• 温厚でおだやか
  攻撃的な面が少なく、多頭飼いや子どもがいる家庭にも向いています。
• 賢く順応性が高い
  環境の変化にも比較的強く、新しい状況にもすぐ慣れる傾向があります。
• 社交的
  他の猫や犬とも比較的仲良くできる傾向があります。
• 遊び好き
  落ち着いた性格ながら、おもちゃで遊ぶのも好きで、遊びを通じて飼い主との絆を深めます。

ラガマフィンはその穏やかで愛情深い性格から「癒し系」の猫として多くの飼い主に愛されています。

「抱っこが好きな猫」としても知られ、まるでぬいぐるみのように身を任せてくる子も多くいます。

ラガマフィンの毛色・模様

ラガマフィンは、非常に多彩な毛色や模様を持つ猫種として知られています。

代表的な毛色にはクリーム、ブルー、チョコレート、レッド、ホワイト、ブラックなどがあり、模様もソリッド（単色）、バイカラー（2色）、トーティ（まだら模様）、タビー（縞模様）、ポイント（顔や耳、尻尾に色が出る）などさまざまです。

とくに人気があるのは、柔らかい印象のブルータビー＆ホワイト。これらはふんわりとした長毛との相性も良く、ぬいぐるみのような愛らしさを引き立てます。

また、ラガマフィンの被毛は長毛種でありながら、シルクのようになめらかで絡まりにくい毛質をしているため、比較的毛玉ができにくいとされています。

このように、ラガマフィンは見た目の個性が豊かでそれぞれに違った魅力を持っているため、自分だけの「お気に入りの一匹」と出会える猫種といえるでしょう。

ラガマフィンの顔・体型

全体的に丸いフォルムで優しい顔立ち

ラガマフィンの顔は丸みのあるフォルムが特徴的で、優しげな印象を与えます。大きなアーモンド形の目は、やや離れ気味に配置されており、表情豊かで愛らしさを引き立てます。

目の色はブルー、グリーン、ゴールドなど様々で、毛色との組み合わせにより多彩な魅力を持ちます。

鼻は短すぎず適度な丸みがあり、マズル（口元）もふっくらとしているため、全体的に“ぬいぐるみのような”可愛らしさがあります。

体型

ラガマフィンは中～大型の猫種で、筋肉質ながらも柔らかい印象のセミコビータイプに分類されます。

肩から腰にかけて骨格ががっしりとしており、骨格はしっかりしており、成猫になるとオスでは6～9kg、メスでは4～7kgほどになることも。被毛のふわふわ感も相まってさらに大きく見えることがあります。

成熟に時間がかかり、完全に成猫になるまで約3～4年かかるのも特徴です。

猫の体型6タイプ！愛猫の体型タイプを知るメリットは？特徴と代表的な品種を紹介

2018年7月3日

ラガマフィンの飼い方・飼いやすさ

安全でストレスがない生活を送るために、ラガマフィンの飼い方を把握しましょう。

生活環境

ラガマフィンはおだやかで人懐こい性格で、飼い主のそばでくつろぐことを好む傾向があるため、静かで安心できる居場所を用意すると良いでしょう。

また、寒さや暑さにはそれほど強くないため、季節ごとの室温管理や直射日光を避ける工夫も大切です。

ブラッシング

ラガマフィンの被毛は長毛でふわふわですが、ラグドールほど密ではないため、美しさを保つために週3〜4回程度のブラッシングを行いましょう。

毛玉ができにくい毛質ではありますが、換毛期やお腹、脇の下などはとくに毛が絡まりやすいため丁寧にケアしましょう。

食事管理

がっしりした体型のラガマフィンは太りやすいため、体重管理が重要です。

栄養バランスの取れたキャットフードを1日の適正量をきちんと計って与えましょう。ラガマフィンは完全に成猫になるまでに3〜4年かかるため、年齢や発育段階に応じたキャットフードを選ぶことが大切です。

おやつの与えすぎにも注意が必要で、定期的に体重や体型のチェックを行うと安心です。

遊び

ラガマフィンはおっとりとした性格ですが、好奇心もあり遊ぶことも大好きです。激しい運動よりも、飼い主とのコミュニケーションを重視した遊びや、体や頭を刺激するような知育トイが向いています。

また、外を観察できるできるような窓辺のスペースも用意してあげましょう。

運動不足は肥満の原因にもなるため、毎日10〜15分程度は一緒に遊ぶ時間を確保すると健康維持とストレス解消に役立ちます。

初心者でも飼いやすい？

ラガマフィンは初心者でも飼いやすい猫種といえます。

穏やかで人懐っこく、抱っこも好む性格のため、初めて猫を飼う方にもなじみやすいでしょう。また、長毛種ですが毛玉ができにくく、ブラッシングも過度に手間がかかりません。

ただし、太りやすい体質のため食事管理と適度な運動は必要です。

ラガマフィンのかかりやすい病気

猫種に限らず、猫は猫下部尿路疾患や肥大型心筋症、歯周病にかかりやすい傾向にあります。ここでは、これらの病気以外でラガマフィンがかかりやすい病気をご紹介します。

肥満

ラガマフィンは運動量が少な目で温厚な性格に加え、大型で骨太な体型のため太りやすく、肥満が原因で糖尿病や関節疾患、脂肪肝などを引き起こすリスクもあります。

とくに去勢・避妊後は代謝が落ちるため、食事量の調整や定期的な運動が欠かせません。

多発性嚢胞腎

ペルシャ系の血統を持つラガマフィンは、多発性嚢胞腎に注意が必要です。

多発性嚢胞腎とは、腎臓に嚢胞（液体のたまった袋）が多数でき、腎機能が低下していく病気で、進行すると慢性腎不全につながります。

猫の多発性のう胞腎とは。症状や原因、検査、治療法、かかりやすい猫種

2020年3月4日

5つの質問でわかるラガマフィンとの相性診断

実際に猫と暮らしてみると、お世話の大変さや工夫が必要になることに直面します。可愛い・憧れだけでお迎えすると、あとから「思っていたのと違った…」と感じてしまうことも少なくありません。

そのため、猫をお迎えする前に飼いやすさや生活スタイルとの相性を見極め、「自分とその猫種が合っているのか」を確かめることが、猫との幸せな生活を送るためにとても重要となります。

ここでは、あなたとラガマフィンとの相性がわかる「5つの質問」をご用意しました。ぜひ試してみましょう！

※この診断は、猫を初めて飼う方にも分かりやすく、ラガマフィンの一般的な性格傾向をもとに作成しています。ただし、実際には猫にもそれぞれ個性があるため、何よりも大切なのは今そばにいる猫ちゃんとの関係性です。

診断結果

・8〜10点｜★★★★★相性ばっちり！
甘えん坊で穏やかなラガマフィンと相性抜群。愛情たっぷりの暮らしができそうです。

・5〜7点｜★★★☆☆まずまずの相性
相性は悪くありませんが、生活環境や性格の好みに工夫が必要かもしれません。少しずつ理解を深めていけば、理想的な関係に。

・0〜4点｜★☆☆☆☆やや慎重に検討を
ラガマフィンの性格やケアに対して不安があるかもしれません。他の猫種も視野に入れてみても良いでしょう。

ラガマフィンの価格

• ペットショップ：20万円〜40万円程度
• ブリーダー：25万円〜50万円以上

とくにブルータビー＆ホワイトやキャリコ（三毛）などの毛色は需要が高く、価格が上昇する傾向があります。​

毛色や模様、血統、性別によって価格が大きく異なるため、予算や好みに合わせて選ぶことが大切です。

まとめ

ラガマフィンは穏やかで甘えん坊な性格と、ふわふわの愛らしい見た目が魅力の猫種です。成長がゆっくりなため、長く子猫のような可愛さを楽しめるのも特徴です。適度なブラッシングや体重管理、遊びの時間を大切にすることで、健康で幸せな日々を送ることができます。

ラガマフィンの性格や飼い方をしっかり把握し、愛情を持って接することで、かけがえのない家族として素敵な毎日を共に過ごせるでしょう。

【全105種】猫の種類一覧！みんな可愛い！特徴や公認団体、誕生スタイルについても

2022年10月12日