キャットフードの亜麻仁(フラックスシード)の栄養や役割。オメガ3が摂れる植物性油脂として利用

キャットフードの亜麻仁(フラックスシード)の栄養や役割。オメガ3が摂れる植物性油脂として利用
鈴木さん
キャットフードの亜麻仁とはどのような原材料ですか?栄養や猫の体への影響を知りたいです。
猫田
亜麻仁や亜麻仁油は脂質量やカロリーが高いですが、猫に必要なオメガ3脂肪酸を豊富に含む原材料ですよ。

亜麻仁とは

アマの種子

亜麻仁とは、ロシア原産の「アマ(亜麻)」という植物から採れる茶色く平たい形の種子で、英語のフラックスシード(flaxseed)と表記されることも多いです。

アマは原産国のロシアで栽培されている植物で日本でも江戸時代から栽培が始まり、食用、薬、塗料、絵の具、木製品、繊維(布)など様々な物に利用されてきました。

キャットフードに配合される亜麻仁、亜麻仁油

種子または種子油が配合

亜麻仁(フラックスシード)または亜麻仁油(フラックスシードオイル)が配合されます

キャットフードには様々なオイルや種子が使用されていますが、シード系の原材料ではフラックスシードはよく使われています。

亜麻仁の栄養素や成分値

脂質や必須脂肪酸の調整に効果的

亜麻仁は種子の状態で半分近くが脂質で構成されています。オイルにすると炭水化物などの他の成分がなくなり、100%が脂質になります。このため亜麻仁や亜麻仁油は必要な脂質量を調整するのに便利な原材料です。

また、魚を使用しない肉系キャットフードでは亜麻仁油でオメガ3を補うことが多いです。オメガ3脂肪酸は魚に多く含まれる必須脂肪酸で、皮膚や被毛の健康維持にも関係する成分ですが、亜麻仁には「a-リノレン酸」などのオメガ3が豊富に含まれています。

亜麻仁はキャットフードに必要なオメガ3脂肪酸をまかなうことができる植物性原材料の一つです。

亜麻仁の栄養素(シード)

成分分析値タンパク質21.9g
脂質43.5g
炭水化物30.5g
灰分3.8g
食塩相当量0.2g
水分0.3g
カロリー100g564kcal

亜麻仁油の栄養素(オイル)

成分分析値タンパク質0
脂質100g
a-リノレン酸57000mg
炭水化物0g
灰分0g
食塩相当量0g
水分-
カロリー100g921kcal

亜麻仁配合のキャットフード例

亜麻仁・亜麻仁油を配合したキャットフードの例
  • ロニーキャットフード
  • ロッキーマウンテンプレミアムキャットフード
  • ナウフレッシュ
  • アーガイルディッシュ
  • アボダーム
  • アースボーン
  • ウェスネス
  • オーブンベイクド
  • カントリーロード
  • ナチュラリーフレッシュ
  • ティンバーウルフ
  • ニュートロナチュラルチョイス
  • ワイルドレシピ
  • ハッピーキャット
  • ブルーバッファロー
  • ホリスティックレセピー
  • ボッシュ
  • メリットキャットフード
  • ワイソンキャットフード

亜麻仁を配合しているキャットフードメーカーは多いです。特に外国産のキャットフードやプレミアムキャットフードには亜麻仁が配合されていることが多い印象です。

キャットフードの亜麻仁まとめ

猫田
以上キャットフードの亜麻仁・亜麻仁油について栄養素などを解説してきました。
鈴木さん
亜麻仁は脂質やカロリーが高いですが、猫にとって必要だけど不足しがちなオメガ3脂肪酸の摂取に役立つ原材料なんですね。
猫田
そうですね。キャットフード配合の亜麻仁の量であればほとんど問題はありませんが、亜麻仁や亜麻仁油をそのまま与えるのはおすすめしません。過剰に与えるとオメガ6脂肪酸欠乏症になる可能性があるからです。
鈴木さん
なんでも適度にとることが大切ですね。

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一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。日本化粧品検定協会会員。