キャットフードの原材料:インゲンマメ(Green Beans)
インゲンマメ(Green Beans)は、サンドマメ(三度豆)とも呼ばれるマメ科の植物で、小さい未熟なマメが複数入ったサヤをまるごとインゲンと表現するのが一般的ですが、熟したインゲンの豆部分だけを食べる場合もあります。
インゲンマメはメキシコやアメリカ、南米アンデスが原産とされていますが、日本へも江戸時代の1654年頃に中国から伝わっており、和食でもよく使用される食材のひとつとなっています。現在日本での主な原産地は北海道です。
インゲンマメの種類には、大福豆(白いんげん豆)、金時豆(赤いんげん豆)、外国産の黒いんげん豆、とら豆、キドニービーンなどがあり、様々な色(赤や白、黒、茶色など)の豆があるので特徴です。
キャットフードでもインゲン豆はいくつかのブランドで使用されています。
インゲン豆の栄養素と効果作用
成分分析値
成分分析値 | たんぱく質 | 19.9g |
脂質 | 2.2g | |
炭水化物 | 57.8g | |
食物繊維 | 19.3g | |
灰分 | 0.8g | |
カリウム | 1500mg | |
マグネシウム | 150mg | |
リン | 400mg | |
鉄分 | 6mg | |
銅 | 0.75mg | |
モリブデン | 110μg | |
ビタミンB1 | 0.5mg | |
ビタミンB6 | 0.36mg | |
葉酸 | 85μg | |
エネルギー | 100g | 333kcal |
食物繊維が豊富でヘルシー
インゲン豆の主成分は炭水化物ですが、全体の約20%近くが食物繊維です。
サヤがあるため食物繊維が豊富で、満腹感も得られます。小麦やトウモロコシなどの穀物や、同じ豆科のエンドウ豆と比較すると、糖質量やエネルギー量が抑えられていてヘルシーです。
食物繊維は腸内を掃除して便量を増やしたり、便通を促進する働きがあります。
緑黄色野菜でβカロテンが豊富
またインゲンは緑黄色野菜なので、βカロテンが豊富に含まれています。
猫の場合、βカロテンをプロビタミンAに変換して利用することはできませんが、βカロテンのままでも抗酸化作用や免疫活動の活性化、筋肉損傷を抑えるなどの効果や作用があります。
カリウムやリン、マグネシウムが豊富
インゲンにはカリウムやリン、マグネシウムなどのミネラル分も豊富に含まれています。
他にもモリブデンや銅鉄分、ビタミンB1、B6、葉酸など様々な栄養素を幅広く摂取することができるため、少量であれば食材としておすすめです。
猫におけるインゲン豆の注意点
インゲン豆は加熱して与える
人が食べる時と同じで猫にインゲンを与える時は加熱して与えましょう。もともと細くて食べやすい形状で加熱すれば柔らかくなるので、一本そのまま与えても大きな問題はありませんが、小さめにカットしたり他の具材と混ぜて与えるのもおすすめです。
キャットフードの場合は加熱が行われていますので問題ありません。
給与量に注意
またインゲン豆に限ったことではありませんが、猫がインゲン豆を気に入って食べるようであっても、与える量は主食のフードの摂取量に影響が出ない程度に留めておきましょう。インゲン豆は水分が豊富なので、沢山与えると軟便気味になる場合があります。
また非常に稀ですが、インゲン豆にアレルギーや不耐症がある猫と、アレルギー症状によって消化器症状や下痢などを引き起こす可能性があるので、始めは特に少量だけ与えることを意識しましょう。
まとめ
- 低糖質・低カロリーで食物繊維が豊富なヘルシー食材
- 抗酸化作用のあるβカロテンが豊富
- 少量で与える