目次
今回は猫の鼻が赤くなる特徴や原因、さらに猫の感情について詳しく解説します。
猫の鼻はどんな色がある?
猫の鼻は赤やピンク、黒、グレー、茶色、斑点など、猫によって鼻の色が異なりますが、これは皮膚に含まれる色素(メラニン)の量によって決まります。
ピンク
ラグドールやトルコアンゴラなど、猫の鼻がピンク色なのはメラニン色素が少ないことや皮膚が薄いためです。
鼻の皮膚が薄いため血液の流れが透けて見え、明るいピンク色として認識されます。この特徴は、毛色が白や淡い色の猫に多くみられます。
茶色・オレンジ
ベンガルやアビシニアンなど、鼻の色が茶色やオレンジ色になるのはメラニン色素が多いためです。これにより、毛色も濃い傾向があります。
茶トラやブラウンタビー、濃い茶色系の毛色を持つ猫に多くみられます。
黒
ボンベイやメインクーン、アメリカンショートヘアなど、猫の鼻が黒いのはメラニン色素の量が多いためです。毛色が濃い猫や黒っぽい模様を持つ猫に多くみられます。
グレー
ロシアンブルーやシャルトリュー、ブリティッシュショートヘアなど、猫の鼻がグレー色なのはメラニン色素の量が中程度であるためです。
グレー色はピンクや黒といった鼻の色の中間に位置し、とくにブルー(灰色)やシルバー系の毛色を持つ猫でよく見られます。
斑点
ベンガルやサバンナなど、猫の鼻に斑点がみられるのはタビー柄や濃淡のある毛色を持つ猫に多くみられます。斑点があらわれる場所や形状は個体差があり、成長とともに目立つようになることもあります。
猫の鼻が赤くなるのはどんなとき?
猫の鼻が赤くなるのは、猫の感情や健康状態が関係しています。鼻が赤くなるのが感情の表れであれば健康に問題はありませんが、それ以外の理由であれば病気が隠されている可能性があります。
鼻全体が赤くなる場合もあれば、一部だけが赤くなる場合もあります。鼻の赤みの程度や、同時にあらわれる他の症状にも注目してみましょう。
黒やグレーの鼻の猫は赤くなっていることが非常に分かりにくいため、普段の色をしっかり覚えて異変に気付けるようにしましょう。鼻の色が分かりにくい場合は、肉球の色を確認してみてください。
赤くなる理由について「健康の場合」と「病気・ケガの場合」に分けて解説します。
猫の鼻が赤くなる理由①健康な場合
血流の変化
猫の鼻が赤くなる最も一般的な理由は、血流の変化です。
猫の鼻の色は、日常的に変化することがあります。通常、明るいピンク色の鼻が一時的に赤みを帯びる場合や、もともと黒や茶色の鼻が少し濃く見える場合もあります。この変化は一時的なものが多く、必ずしも異常を意味するわけではありません。
血流の変化による鼻の赤みは、
- 遊びや運動の後、体温が上昇し血流が活発になるため
- 高温の部屋や日光を浴びた後に体温が上がるため
が考えられます。
嬉しい・興奮しているとき
飼い主と遊んでいる最中や、お気に入りのおもちゃに夢中になっているとき、猫の体全体が活発になり、血流が増加します。この際に鼻が赤くなることがあります。
緊張・不安を感じているとき
見知らぬ人が訪問したり、新しい環境に置かれたとき、猫が緊張すると血流が変化し鼻が赤くなる場合があります。この場合、耳が後ろに下がる、体を縮こませるなどの緊張サインがみられることもあります。
リラックスしているとき
飼い主に撫でられてリラックスしているときにも、血流が活発になり、鼻が赤くなることがあります。心地よい時間を過ごしている場合、ゴロゴロと喉を鳴らす音とともに赤い鼻がみられるかもしれません。
猫の鼻が赤くなる理由②病気・ケガの場合
猫の鼻が赤くなるのは、一時的な血流の増加による健康な反応である場合もあれば、体調不良のサインである場合もあります。
鼻の赤みの他に、元気がない、食欲不振、呼吸の異常など他の症状が伴う場合は体調不良を疑いましょう。
鼻が赤くなる原因 | |
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炎症や感染症 | 鼻や周辺の皮膚に炎症がある場合、赤みや腫れがみられる |
アレルギー | 食物や環境中のアレルゲンが原因で鼻の赤みや痒みがみられる |
熱中症 | 高温の環境に長時間いると、体温が危険なレベルに達し、鼻が赤くなる |
刺激物との接触 | 化学薬品や掃除用品が鼻に付着した場合、赤くなる |
ケガ | 軽い擦り傷や打撲が鼻にある場合、赤く見える |
鼻が赤くなるのが健康かどうかを見極める方法
猫の鼻が赤くなるのが健康な反応か、もしくは病気やケガをしているのかどうかは、行動や体調の変化、環境、赤みの持続時間を観察することで判断できます。
赤みの持続時間を確認
数分~数時間で収まるような一時的な赤みであれば、健康な反応といえます。
しかし赤みが1日以上引かない場合や、張れが伴う場合は病気やケガの可能性が高いです。
猫の様子を確認
- 食欲不振:食事量が減少したり、全く食べなくなる
- 元気がない:普段と比べて動きが鈍い、遊びに興味を示さない
- 呼吸の異常:呼吸が速くなったり、苦しそうな様子が見られる
- 鼻水やくしゃみ:黄色や緑色の鼻水は感染症の可能性が高い
- 熱っぽい体温:耳や足の裏を触って明らかに熱い場合は発熱を疑う
これらの様子がみられた場合、病気やケガをしている可能性が高いです。
鼻以外も確認
鼻だけでなく、全体の健康からも判断しましょう。
- 歯茎の色:通常はピンク色ですが、赤みや白っぽさ、紫色の場合は異常の可能性
- 目の状態:目やにが多い、目が充血している場合は体調不良のサイン
- 皮膚や被毛:皮膚の乾燥や、被毛の荒れは栄養不足やストレスの可能性
病気やケガの可能性があれば病院へ!
一時的な赤みで他の症状がない場合は心配はありませんが、長期間続いたり、他の異常がみられる場合は早めに獣医師に相談しましょう。
まとめ
- 猫の鼻が赤くなるのは感情の他に、病気やケガの可能性もある
- 猫の鼻が赤くなる一般的な理由は、血流の流れによるもの
- 健康かどうかを見極めるには体全体の健康チェックを行う