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キャットフードの合成着色料:食用赤色106号(アシッドレッド)
食用赤色106号は、赤色をつける目的で使用される「アシッドレッド(Acid red)」という着色料です。タール色素という石炭を高温乾留する際に生成されるコールタールを原料とする合成着色料に分類されます。赤色という名前ですが、紫色に近い色合いです。
赤色106号(アシッドレッド)は石油由来の合成着色料であり、特に日本では加工食品に広く使用されていますが、発がん性の懸念が指摘され、一部の国では規制対象となっています。
食品の成分表示には「赤106」と記載されるため、摂取を避けたい場合は商品のパッケージの裏面などをチェックすることが重要です。
参考:合成着色料と天然着色料|日農化学工業株式会社・日農食品販売株式会社
赤色106号(アシッドレッド)が使用されている食品
赤色106号(アシッドレッド)は食品の鮮やかな赤色を出すために使用されています。日本でも赤色106号の使用制限が設けられている食品もありますが、完全な禁止ではありません。日本以外の国では食品への添加が禁止されています。
主に漬物(福神漬、梅干)、魚肉ソーセージ、桜でんぶ、かまぼこ、ゼリー、グミ、キャンディー、洋菓子、清涼飲料、アイスクリームなどに含まれることが多いです。
赤色106号を使用したキャットフード例
- 銀のスプーン キャットフード
- コンボ キャットフード
- ねこ元気
- いつものごちそう
- 猫の懐石2dish
キャットフードについても、食品ではなく雑貨なので制限の対象には入りません。また、海外の場合もキャットフードが食品以外に分類される場合は、赤色106号が使用される可能性があります。
赤色106号(アシッドレッド)は、主に国産キャットフードに使用されています。特にホームセンターやスーパーなどでもよく見られるキャットフードが多く、かなりお手頃価格で購入できる点が共通しています。
食用赤色106号(アシッドレッド)の危険性は?
1992年、赤色106号に発がん性がないことが判明
現在、食用赤色106号については危険性や有害性が心配されていますが、発がん性や遺伝毒性の報告や調査結果は確認されていません。
また、奈良県立医科大学の教授らは赤色106号(アシッドレッド)の発がん性に関する試験を1992年に実施し、赤色106号に発がん性がないことを結論づけました。
1992年に行われたということでデータは古いですが、以降の研究試験で赤色106号に発がん性や遺伝毒性などがあるという報告は確認されていません。
ただ、赤色106号は日本以外の国ではすでに使用が禁止されていることから改めて毒性を調べる必要はなく、調査や試験を行う国や機関も非常に少ないです。このため、たとえ毒性があったとしても確認されていないだけという可能性もあります。
まとめ
- 紫色の色合いを着ける赤色合成着色料
- 日本以外では食品添加が禁止
- 発がん性や遺伝毒性や報告されていないが、石油由来なので避けることが多い