猫の点滴!病院の点滴料金と自宅で点滴をする皮下投与の費用、点滴後の注意点

猫の点滴!病院の点滴料金と自宅で点滴をする皮下投与の費用、点滴後の注意点
猫田
猫にも点滴が必要な時があります。どんな病気や症状の時に猫に点滴が行われるのか、自宅で点滴をする時の方法や費用、また点滴による副作用についても解説します。日本獣医師会のデータをもとに、料金についてもみてみましょう。

点滴とは

点滴とはしずくのことをいいますが、一般的には点滴注射のことを表しています。

人も風邪を悪化させたりした時に点滴を打ちます。猫でもこれと同じ点滴があり、体内へ針などを通して直接栄養成分や抗生剤などを一定時間で一定量を投与します。

点滴が必要な猫の病気・症状

  • 腎不全
  • 下痢
  • 嘔吐
  • 食欲不振

猫も人間と同じで、食欲がない時、下痢・嘔吐で水分や栄養が水分が不足している時などに点滴を行います。

また、腎不全の猫は脱水症状や尿毒症の心配があるので、治療として自宅で点滴を行うことがあります。

点滴の種類

点滴には以下の二種類があります。

  • 静脈内投与
  • 皮下投与

静脈内投与:病院で行う効果の高い点滴

静脈内投与とは

点滴の静脈内投与とは、私達人間が病院で行う点滴と同じで、血管に直接針を刺して栄養などを投与します。効果が早く出ますし、効果自体も高く、輸液療法と言われます。

静脈内投与には長い時間かかるので猫のストレスになることもしばしば。そのため頻繁に行う治療としては向かないと言えます。

1回の点滴の料金

動物病院で静脈内投与の点滴をしてもらう場合、1回の料金はおよそ2,000~5,000円くらいです。

輸液:静脈内

無料8件0.6%
500円未満3件0.2%
500~1,000円未満15件1.1%
1,000~2,000円未満220件16.1%
2,000~3,000円未満427件31.3%
3,000~5,000円未満550件40.3%
5,000~7,500円未満101件7.4%
7,500~10,000円未満14件1.0%
10,000~12,500円未満3件0.2%
12,500~15,000円未満0件0.0%
15,000~17,500円未満2件0.1%

出典:日本獣医師会 家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査(平成27年度)

静脈内投与の点滴の流れ

静脈内投与を行う時には、始めに前足部分に針を刺し、多少動いてもとれないようにテープで固定して投与していきます。

自宅点滴の費用とやり方

皮下投与とは

皮下投与とは、血管ではなく皮膚と筋肉の間に点滴を投与していく方法です。主に猫の慢性腎不全の治療に用いられることが多く、ゆっくりと効果が出る方法のため、自宅で行う点滴方法としても一般的になっています。

皮下投与は数分という短い時間で点滴が終わるので、猫のストレスや負担が少なく済みます。また人間と違って猫には皮膚と筋肉の間に余裕があるので皮下投与に向いています。

皮下投与の頻度

皮下投与の頻度は、2日に1回ペースから数日おきに1回ペースとなっています。頻度が多いと動物病院まで足を運ぶのは大変なので、自宅での点滴投与に切り替わります。

皮下点滴にかかる費用

皮下点滴にかかる費用は1回およそ1,000~3,000円です。

自宅で行う場合は動物病院で処方してもらって自宅で点滴を行います。

輸液:皮下

無料5件0.4%
500円未満6件0.4%
500~1,000円未満79件5.8%
1,000~2,000円未満615件45.1%
2,000~3,000円未満476件34.9%
3,000~5,000円未満160件11.7%
5,000~7,500円未満7件0.5%
7,500~10,000円未満0件0.0%
10,000~12,500円未満1件0.1%
12,500~15,000円未満0件0.0%
15,000~17,500円未満0件0.0%

出典:日本獣医師会 家庭飼育動物(犬・猫)の診療料金実態調査(平成27年度)

自宅点滴の流れ

自宅で行う皮下投与の点滴では針は背中に刺します。

背中に刺して抜けないようにテープで留めて固定し、点滴を投与していきます。自宅で点滴をする場合には猫がどこかにいってしまわないように保護服で手足をすっぽり包んで動き回れないよう優しく拘束します。

猫の点滴後の副作用と注意点

猫の点滴後のむくみ

点滴後にむくみが出ることがあります。大抵むくみが出ても数時間もすれば体に吸収されてなくなります。

むくみが治らずそのままという場合は点滴を続けず中止します。動物病院に連れて行き、診察してもらいましょう。

元気がない、ぐったりしている

猫は点滴でストレスや恐怖を感じて元気がなくなることがあります。

もともと病気でさらに点滴も受けてストレスを感じているので、ぐったりとしてしてしまうこともあるかもしれません。

しかし注意したいのは低カリウム症。元々腎不全の猫はカリウムが低くなりがち。点滴を行うとさらにカリウムが不足して低カリウム症になることがあるので注意してみておく必要があります。

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一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。日本化粧品検定協会会員。