キャットフードの種類
ドライフード(カリカリ)
ドライフードとは
ドライフードとは水分が10%以下のキャットフードです。製造過程で乾燥させられるため、カリカリとした食感で歯ごたえがあります。
ドライフードは最も一般的で数や種類も豊富です。
ドライフードのメリット
- 少ない量で高栄養
- メーカーや種類が豊富
- 開封後の保存がしやすい
- 低価格で購入できる
- 歯石・歯肉炎予防
ドライフードのメリットを見ると、毎日の主食(総合栄養食)向きであることがわかります。
ドライフードは乾燥させ水分量が少ないので、栄養価がギュッと詰まっており、少ない量でも必要な栄養素を摂取させることができます。
またウェットフードのように完全な密封が必要ないので開封後も保存がしやすく、他のフードより安く買うことができます。
さらにドライタイプのキャットフードには歯磨き効果もあるため、猫の歯石予防や歯肉炎予防ができるというメリットもあります。
ドライフードのデメリット
- 水分補給に向かない
- 堅い物が食べられない猫には不向き
- 香りや風味が弱い
ドライフードは乾燥させているため、水分の補給には向きません。腎臓病や尿路結石になりやすい猫にとって水分補給は重要な課題ですが、ドライフードを与える場合、水を直接飲んでもらう必要があります。
またドライフードは水分量が多いキャットフードに比べて香りや風味は弱いです。香りや風味の有無で猫の食いつきや嗜好性は大きく変わります。
ウェットタイプ(猫缶、パウチ)
ウェットフードとは
ウェットフードは、水分75%以上のキャットフードです。いわゆる猫缶やパウチ、レトルトなどが挙げられます。
ペースト状、スープ仕立て、肉や野菜がゴロゴロ入ったシチュー仕立てなどウェットの中でも種類があります。
日本メーカーのキャットフードは他国のメーカーに比べてウェットフードの味や種類が豊富です。
ウェットフードのメリット
- 水分補給に効果的
- 嗜好性が高い
- 固い物が噛めない猫も食べられる
ウェットフードは、あまり水を飲まない猫にも自然に水分補給をさせることができます。水分と栄養を同時に摂れるので、元気のない猫や食欲のない猫や痩せ気味の猫にも効果的です。
またウェットフードは水分量が多いため、香りや風味も強く食べやすいです。そのため食いつきがよく嗜好性も高い傾向にあります。堅い物が食べられない猫の栄養補給にも効果的です。
ウェットフードのデメリット
- 与えすぎると肥満になる
- 歯肉炎や歯周病の原因に
- ドライフードより高い
ただしウェットフードの与え過ぎには注意しましょう。栄養価が高く食べやすいことから、与えすぎると肥満の素となります。
また柔らかく歯に残ってこびりつきやすいウェットフードは、歯肉炎や歯周病など歯の健康を損ねる恐れがあります。
ウェットタイプのキャットフードは、ドライフードに比べると値段が少し高めのものが多いです。特に総合栄養食は毎日与えることになるので、ドライフードに比べて1日あたりの食費は大幅に高くなります。
セミモイストフード
セミモイストフードとは
あまり聞きなれないかもしれませんが、セミモイストフードは水分15~60%前後のフニフニとした柔らかい食感のキャットフードです。
ドライフードよりも柔らかく、ウェットフードよりも固い形状なので、ドライとウェットの中間のキャットフードと言えます。
セミモイストキャットフードは、ドライやウェットのようにメジャーではなく数や種類も多くありません。
セミモイストフードのメリット
- 噛む力が弱くても食べられる
- 水分を適量摂取できる
- 適度の歯ごたえはある
セミモイストフードはドライフードより柔らかいので、噛む力が足りない猫や顎の力が衰えた猫でも比較的食べやすいですが、ウェットタイプと違って適度な歯ごたえが感じられます。
またドライフードよりも若干多くの水分を摂取できます。
セミモイストフードのデメリット
- 種類が非常に少ない
- 腐りやすい
- 添加物が多い
セミモイストフードは種類が非常に少ないため、探すのにも一苦労です。選ぶ幅が狭まってしまうことを考えると、あまりおすすめではありません。
また半生の状態なので腐りやすく、そのため添加物が使用されているものが多いです。猫の健康上あまり好ましくない成分が配合されていることがあるので、十分に成分表を確認して適度な量を与えることが重要です。