目次
スフィンクス(sphinx)の誕生・起源
原産国はカナダ
”毛のない猫”として知られる「スフィンクス」。
世界遺産のスフィンクスを連想しやすいので、原産国はエジプトかと思いきや、ルーツはカナダにあります。
突然変異によって誕生
スフィンクスは、1966年にカナダで生まれた無毛の子猫が始まりとされています。短毛のイエネコ同士から、自然に起きた突然変異によって誕生したことがきっかけです。
この子猫は「プルーン」と名付けられ、ブリーダーによって計画的な繁殖が行われました。しかし、当初の繁殖では血統の維持が難しく系統が途絶えてしまいます。
その後、1970年代にカナダやアメリカで再び自然突然変異による無毛の猫が発見され、これらの猫を基礎として繁殖が進められました。
異種交配は、アメリカンショートヘアやデボンレックスなどと行われ、現在はアメリカCFAはアメリカンショートヘア、イギリスGCCFはロシアンブルーなど、各団体によって異種交配のルールが設けられています。
スフィンクスの性格
スフィンクスは、見た目はキリッとクールな印象を持ちますが、実際は人懐っこく愛情深い性格で知られる猫種です。飼い主に忠実で、家族の後をついて歩いたりと「犬のような猫」と表現されることもあります。
また、好奇心旺盛で活発な一面もあり、おもちゃで遊んだり、高い場所へ登ったりと体を動かすことが大好きです。知能が高く、コマンドを覚えたりすることもあります。
さらに、社交的でほかの動物や子どもとも比較的仲良く暮らしやすい傾向があります。来客にも友好的な個体が多く、多頭飼育にも適応しやすい猫種です。
一方で、人との触れ合いを好むため、長時間の留守番は苦手な子も少なくありません。寂しさからストレスを感じることがあるため、一緒に遊ぶ時間や安心して過ごせる環境を整えてあげることが大切です。
スフィンクスの毛色・模様
スフィンクスは「無毛猫」として知られていますが、実際には産毛のような非常に短い被毛で全身が覆われています。そのため、猫種ごとの毛色というよりも、皮膚の色や模様として毛色や柄が現れるのが特徴です。
毛色・模様のバリエーションは非常に豊富で、ほかの猫種と同様にさまざまなカラーやパターンが認められています。成長とともに皮膚の色味や模様の見え方が変化することもあります。
スフィンクスの顔・体型
スフィンクスは、筋肉質で引き締まったセミフォーリンタイプの体型が特徴です。被毛がほとんどないため筋肉のラインがはっきりと見え、見た目は華奢に感じられることもありますが、実際はしっかりとした体つきをしています。
顔は逆三角形で、頬骨が高く、はっきりとした立体感があります。大きく開いた耳とレモン形の目が印象的で、エキゾチックな表情をしています。
その見た目から、古代エジプトの石像「スフィンクス」やエジプトの猫に似ているとしてこの名前が付けられました。
体は胸幅が広く、お腹はやや丸みを帯びているのが特徴です。脚は細く見えますが筋肉が発達しており、後ろ足は前足より少し長めです。また、指は長く、肉球もしっかりしているため、器用に物をつかむような仕草を見せることがあります。
尻尾は細長くしなやかで、先端にライオンのしっぽのような房毛(ライオンテール)が見られる個体もいます。
スフィンクスの飼い方・飼いやすさ
スフィンクスは人懐っこく飼い主によく懐くため、初心者でも飼いやすい性格の猫種です。一方で、被毛がほとんどないことから、一般的な猫よりも日常のお手入れに手間がかかります。
皮膚のお手入れが必須
スフィンクスは皮脂を吸収する被毛がないため、皮脂が皮膚にたまりやすく、ベタつきや皮膚炎の原因になることがあります。
定期的に濡れたタオルで体を拭いたり、獣医師の指導のもとでシャンプーをしたりして、皮膚を清潔に保つことが大切です。また、耳の中にも皮脂がたまりやすいため、耳掃除も忘れずに行いましょう。
温度管理を徹底する
被毛がほとんどないため、寒さや暑さの影響を受けやすい猫種です。
冬は室温を暖かく保ち、猫用のベッドや毛布を用意しましょう。真冬は服を着せている家庭もあるようです。夏は直射日光を避け、熱中症や日焼けに注意が必要です。
スフィンクスのかかりやすい病気
スフィンクスは被毛がほとんどないことや遺伝的な要因から、皮膚疾患や心臓病などに注意が必要です。日頃から皮膚の状態や体調を観察し、定期的に健康診断を受けることが大切です。
肥大型心筋症
スフィンクスで比較的多く報告されているのが心臓病です。心臓の筋肉が厚くなることで血液を送り出しにくくなり、進行すると心不全や血栓塞栓症を引き起こすことがあります。
初期は症状が現れにくいため、定期的な心エコー検査による早期発見が重要です。
皮膚炎
被毛がほとんどないため、皮脂が皮膚にたまりやすく、脂漏性皮膚炎や細菌・真菌による皮膚トラブルを起こしやすい傾向があります。
皮膚を清潔に保つため、獣医師の指導のもとで定期的なシャンプーや皮膚のケアを行いましょう。
日焼け・低体温
スフィンクスの皮膚は、強い日差しでは日焼けや皮膚炎を起こすことがあり、寒い環境では体温が下がりやすくなります。
直射日光を避け、室温管理を行うなど、一年を通して快適な環境を整えることが大切です。
スフィンクスの価格
スフィンクスの価格相場は、20万~50万円程度です。
日本では飼育頭数が少なく、繁殖しているブリーダーも限られているため、ほかの猫種と比べて価格は高めになる傾向があります。また、血統や月齢、性別、毛色、両親の実績などによって価格は大きく変動します。
特に、ショーキャットとして期待できる血統や希少なカラー、模様の個体は、50万円を超える価格で販売されることもあります。
スフィンクスは普通の猫よりお世話がかかる
スフィンクスはその珍しい見た目から人気があり、愛猫家の間でも支持されていますが、病気の観点から考えると飼いやすい猫種とは言い切れません。
ブラッシングはほとんど必要ありませんが、皮膚のケアや耳掃除、爪切り、温度管理など、日常的なお手入れは一般的な猫より多くなります。
そのため、毎日コミュニケーションを取りながら健康状態を確認できる人や、お手入れを負担に感じない人に向いている猫種といえます。






































































































































































