猫の「ごめん寝」はかわいいだけじゃない?ヘッドプレッシングとの違いや注意点

猫の「ごめん寝」はかわいいだけじゃない?ヘッドプレッシングとの違いや注意点

猫の「ごめん寝」とは?

ふと猫を見たとき、前足を折りたたみ、顔をぺたんと伏せてまるで「ごめんなさい」と謝っているような姿勢をしていることがあります。これが、通称「ごめん寝」と呼ばれる行動です。

その愛らしさからSNSなどで話題になることも多く、猫好きの間ではよく知られた仕草のひとつです。

一見すると単なる可愛くて面白いポーズのようですが、この姿勢にはいくつかの理由があり、中には注意が必要なケースも含まれています

「かわいい」で済ませてしまう前に、ごめん寝をする猫の気持ちや体調のサインを理解しておきましょう。

猫がごめん寝をする理由は?

体勢的に落ち着く、安心する

猫によっては、ごめん寝の姿勢がもっとも安心して眠れる体勢になっていることもあります。とくに寒い時期や肌寒い床の上などでは、頭を伏せることで顔まわりの体温を逃がさないようにしている可能性があります。お腹を床に密着させて丸くなる姿勢と同様に、熱を逃がさない工夫のひとつとしてこのポーズを選ぶこともあります。

猫がその体勢でいびきをかいていたり、身体がリラックスしているようであれば、とくに問題のない「好みの寝相」の一つと考えていいでしょう。

光や音などの外的刺激を避けたい

猫のごめん寝で最も多く見られるのが、光や音といった刺激から顔を守ろうとする行動です。

日中の強い光や、家庭内の照明がまぶしいときに、顔を隠すようにして眠る猫が多くいます。人間で言えばアイマスクを使って眠るのと似た感覚とも言えるでしょう。

また、生活音がうるさく感じられるときにも、顔を覆って眠ろうとすることがあります。とくに聴覚が鋭い猫にとっては、ちょっとした音でもストレスの原因になることがあります

飼い主の目を避けたい・ストレス

中には、飼い主との関係や環境に何らかのストレスを感じているときに、視線を避けるように顔を伏せてしまう猫もいます。

叱られた直後や、苦手な環境に置かれたときなどに、気配を消そうとするように頭を下げている場合、それは「ごめん寝」というよりも自己防衛の一種かもしれません。

このような場合は猫が精神的に負荷を受けていないか、家庭内の変化が影響していないかを見直す必要があります。

病気のサインの可能性も?注意すべきごめん寝の見極め方

頻繁で、長時間のごめん寝は注意

もしも猫が頻繁に、長時間にわたってごめん寝のような姿勢をとっていたら、単なる寝姿勢ではない可能性も出てきます。

とくに顔を押しつけるようにしてずっと動かずにいる、頭を強く押しつけるような仕草が見られる場合は注意が必要です。

これは「ヘッドプレッシング」と呼ばれる症状に似ている行動で、脳に異常があるときや、強い頭痛、神経系のトラブルなどのサインである可能性があります

ヘッドプレッシングとの違いは?

「ごめん寝」と「ヘッドプレッシング」は見た目が似ているため、混同されがちですが、本質的には異なります。

ごめん寝は、あくまでリラックス時に自然にとる寝姿勢であり、起こせばすぐ反応したり、場所を変えたりすることができます。目覚めた後も普段通りに動き、食欲や排泄にも問題がなければ大きな心配はいりません。

一方、ヘッドプレッシングは、明らかに不自然な姿勢で、壁や床などに頭をぐっと押しつけたままじっとしているのが特徴です。この状態では名前を呼んでも反応が薄かったり、普段と違う歩き方や目の動きが見られることがあります。

場合によってはてんかんや中毒、脳炎など重篤な病気の前兆であることもあるため、すぐに動物病院で診察を受ける必要があります。

飼い主ができる観察とケア

いつから、どのくらい続いているかを記録

ごめん寝のような姿勢が急に増えたり、以前より長く続くようになったと感じたら、

  • いつから
  • どれくらいの頻度で
  • どんな状況で行っているのか

を記録しておきましょう。

動画や写真で記録しておけば、獣医師に相談する際の参考資料にもなります。猫の行動の変化はわずかなサインにすぎませんが、早期に異変を察知する大きな手がかりになります。

他の体調サインと併せて確認する

ごめん寝が病気と関係しているかどうかを見極めるには、他の体調サインとの関連を見ることが重要です。

  • 食欲が落ちていないか
  • トイレの回数や排泄物に異常がないか
  • 普段より動きが鈍いか

など、トータルで見て総合的に判断する必要があります。元気で活発に過ごしているようであれば、可愛いポーズのひとつとして安心して見守っていいでしょう

可愛い仕草の裏に隠れる猫の本音

猫のごめん寝はあまりに可愛いため、つい写真を撮ったりSNSに投稿したくなるかもしれません。

しかし、それが猫にとって自然な休息の姿であるならそっとしておいてあげましょう。無理に起こしたり、頭を持ち上げようとすると、かえって不安を与えることもあります。

また、普段の寝姿との違いに気づいたときこそ、飼い主としての観察眼が試されるタイミングです。猫は言葉を話さないからこそ、こうした小さな変化の中に体調の不調やストレスのサインが表れます。

まとめ

「ごめん寝」は多くの猫が見せる魅力的な仕草ですが、その背景にはさまざまな理由があります。リラックスしているだけのこともあれば、環境ストレスや体調不良、さらには神経的な異常のサインである可能性も否定できません。

大切なのは、猫がその姿勢をとっている理由を、飼い主自身が冷静に見極めることです。