キャットフードの馬肉(ホース)の栄養素と成分の特徴、ホース使用のフード紹介

馬 肉 キャットフード
鈴木さん
私は馬刺しが大好物なのですが、ごく希にキャットフードにも馬肉(ホース)が使用されていますよね。
猫田
そうですね。馬肉(ホース)は猫にとってどのようなメリットや特徴があるのか、また馬肉(ホース)を使用したキャットフードにはどのような傾向があるのかなどを見ていきたいと思います。

キャットフードの原材料:馬肉(ホース)

高タンパクでヘルシーな肉

様々な動物の肉がある中でも馬肉は特にタンパク質の含有量が多い肉原料です。豊富なタンパク質に対し脂質の含有量は非常に低いのも特徴の一つです。

そのため馬肉は高タンパク・低脂質でヘルシーな食材として知られています。

キャットフードではあまり使用されない

ただキャットフードでも馬肉(ホース)が使用されている商品は探すことができますが、チキンやビーフのようにメジャーな肉原料に比べると数はかなり少ないです。

また世界的にも馬の食肉を禁止している国もあることから、馬肉を使用したキャットフードはあまり一般的ではありません。そのため馬肉を使用したキャットフードは選べる種類が限られてきます。

ウェットフードやペット用馬肉の販売が多い

馬肉はほとんどがウェットフード

馬肉を使用したキャットフードのほとんどがウェットフードです。

ドライフードでさらに総合栄養食はほとんど見つけることができませんでした。

ペット用生肉として人気

キャットフード 馬肉 ホース

馬肉はキャットフードとしてドライフードなどに加工されるよりも、ペット用生肉として販売されていることも珍しくありません。

むしろ加熱加工されているものよりも、生やミンチなど馬肉そのものとして販売されている方が多いかもしれません。

馬肉の栄養成分

栄養成分タンパク質20.1g
脂質2.5g
鉄分4.3mg
亜鉛2.8mg
セレン17μg
ビタミンB20.24mg
ナイアシン
(ビタミンB3)
5.8mg
ビタミンB127.1μg
カロリー100g110kcal

馬肉の栄養素は上でも触れましたが、非常に高タンパク質・低脂質な値となっています。カロリーも110kcalと非常に低く、豚の386kcalと比べると1/3以下のカロリーとなっています。

馬肉はそれでいて鉄分や亜鉛、ビタミンB群などの栄養素が豊富に含まれています。

馬肉を使用したキャットフードのメリット

肥満対策にもおすすめ

上でも触れましたが、馬肉は高タンパクでありながら脂質量が低く、ダイエットに向いているヘルシー肉原料です。

猫にとって動物性タンパク質は減らすことができない重要な成分なので、高タンパクでありながら低脂質な馬肉は猫のダイエットにもってこいの食材とも言えます。

また肥満になりやすい去勢・避妊後の猫や、運動不足になりがちのシニア猫などにもタンパク質を摂取させながら肥満対策ができるのでおすすめです。

菌が繁殖しにくく安全性が高い

また馬肉は筋繊維が多いため体温が高く菌が繁殖しにくいメリットがあります。そのため馬肉は馬刺しやペット用生肉など、生の状態でも食べられることが多いのです。

高体温であることから、馬は元々菌を保持していないことが多いため、馬肉の状態になっても食中毒などの危険が少ないとされています。

一昔前に問題になったBSE(狂牛病)のように、原材料の寄生虫、細菌問題が気になる方は馬や鹿のような菌の保持が少ない動物の肉を選ぶといいでしょう。

アレルギー性が低く対応食にも採用

さらに馬肉は他の動物の肉に比べて猫のアレルゲンになることが少ないです。そのためアレルギー対応食のキャットフードにも馬肉(ホース)が利用されることもあります。

アレルギーのリスクが0というわけではありませんが、アレルギー性が低いため比較的安心して与えられる原材料の一つではないかと思います。

馬肉を使用したキャットフードのデメリット

コストが高くなりがち

馬肉を使用すると原材料費が高くなるため、キャットフードの価格も相対的に高くなる傾向にあります。

一部使用であればそこまで気にならないかもしれませんが、メインの原材料にふんだんに馬肉を使用したキャットフードではどうしてもキャットフードの販売価格が高価格になってしまいがちです。

選べる幅が非常に狭い

また馬肉(ホース)を使用したキャットフードはかなり選べる幅が狭くなってしまいます。

そもそも馬肉を使用したキャットフードをつくっているメーカーが非常に少ないため、キャットフードを選ぶ際に馬肉に限って探すと、希望に合ったキャットフードがなかなか見つからないかもしれません。

タンパク質制限の場合は避ける

馬肉は非常に高タンパク質なので、基本的にどの猫にとってもメリットになりますが、腎不全でタンパク質制限が必要になった猫にはおすすめできません。

馬肉を使用したキャットフード例

馬肉使用のキャットフード
  • ワイルドキャット バドラ(ドライ総合栄養食)
  • カントリーロード フィーライン シンプレックス ホース(ウェット総合栄養食)
  • エクイリブリア 馬肉&ハーブ(ウェット)
  • Piece forCats 馬肉フリーズドライ(ドライ)
  • tama ホースチップ(ドライ)

馬肉を使用したキャットフードまとめ

馬肉キャットフードまとめ
  • 高タンパク・低脂質・低アレルゲン
  • ビタミンや鉄分が豊富
  • 馬肉は選べる種類が限られる
  • ドライの総合栄養食はほぼない
猫田
以上ここでは馬肉や馬肉を使用したキャットフードについてご紹介してきました。
鈴木さん
馬肉は高タンパク質でビタミンや鉄分が豊富に含まれていながら、気になる脂質量はぐっと抑えられるメリットが多い肉原料なんですね。
猫田
はい、ただ購入や金銭面でのデメリットがあり、馬肉メインのキャットフードを毎日与えるのは現状では難しいかと思います。

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一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。 日本化粧品検定協会会員。