タイ(thailand)は水産業、食品生産業が盛んな「世界の台所」
タイ王国(thailand)は日本の南西、東南アジア中央に位置する国です。国土は51万3120k㎡(日本のおよそ1.4倍)で首都はバンコク、人口は6,891万人(日本のおよそ半分強)、人口の9割が仏教徒です。
タイといえば、タイ象やトムヤムクン、タイ式マッサージ、LGBT先進国など様々なイメージが思い浮かびますが、タイは「世界の台所」と言われるほど水産業や食品加工業が盛んな世界有数の食品生産国で、タイ国内だけで約7,000の食品製造会社があります。
現在の食品輸出額は約1兆バーツ(2017年時点)にのぼり、タイに投資して食品を製造し、自国や他国に輸出している企業も多いです。
タイのペットフード事情
タイ産キャットフードはツナ系の缶詰やパウチが多い
タイでは、「世界最大のツナ缶生産国」とも言われるほど小型マグロが多く獲れるので、マグロやカツオなどツナ系のウェットタイプのキャットフードが多く製造されています。
タイはマグロの加工製造が盛んな国で、ペットフードでもツナを使った缶詰めのウェットフードが多く製造されています。ツナ缶と同じ工場でペットフードの製造も行われているので、衛生面や安全性についても信頼できると言われています。
ツナなどの食品と同じ原材料と環境で製造されている
メーカーや企業に直接確認したわけではありませんので、確かな情報かは定かではありませんが、タイではツナ缶をつくる際に余った部分を工場内の別ラインに送られ、そのままペットフードとして加工されるそうです。これが本当なら、確かに食品の基準をクリアした原材料と環境で製造されているということで、タイ産のキャットフードは食品レベルで安全性が高いと言えるかもしれません。
特に日本では、ウェットフードを与える家庭が多いので販売されている種類も豊富で、マグロやカツオなどの魚系キャットフードが人気なので、タイが生産するキャットフードと、日本が求めるフードがぴったり合っています。
タイは食品加工業成長に伴い、ペットフードの輸出も世界第4位!
タイは食品生産と合わせてペットフード生産も非常に盛んで、国際貿易センター(ITC)によると現在タイは世界第4位のペットフード輸出国であり、2019年の総輸出額1,385,123千ドル(米ドル)にものぼっています。
これはタイの食品加工業が盛んなことが関係していて、食品製造のためにタイで獲られた食材や集められた食材が加工される際、食品には使用しない不可食部位が多く出るためで、不可食部位はペットフードの原材料として利用されることから、タイでは食品加工業と合わせてペットフード生産業も大きく成長しました。
日本のペットフード輸入量の第1位はタイ
日本がペットフードを輸入している国の中で、タイからの輸入量がトップということで、日本は特にタイ産のキャットフードが多く輸入販売されています。
平成29年度のペットフード産業実態調査の結果では、日本がタイから輸入している猫用フードの輸入量は69,813トンと、2位のフランスや3位のアメリカを大きく引き離す結果となりました。
タイ産キャットフードが安い理由
人件費が安い
タイは人件費が安く、低コストでペットフードを生産することができます。月額賃金を日本とタイで比べてみるとおよそ4倍の違いがあるので、輸出入の税金や輸送費などを引いても日本で製造するより安く製造が可能になっています。
横浜(日本)の月額賃金が2,834ドルに対して、バンコク(タイ)の月額賃金は413ドルです。
また、ツナなどタイで漁獲量が多い原材料を使い、食品と同じ工場で製造を行うならコストはさらに削減することができるでしょう。
ただ近年タイでの人件費問題により、タイの賃金が上昇していることから、今後タイ産のキャットフードの価格も高くなっていく可能性があります。
タイ産のキャットフード例
タイ産キャットフードには下記のような製品があります。日本でもスーパーやホームセンターなどで販売されるお馴染みの大手企業の商品が沢山あります。
- エイプロ
- フリスキー
- カルカン(ウェット、ドライ)
- シーバ(ウェット)
- モンプチ(ウェット、種類による)
- ミャウミャウ(ウェット)
- 金のだしカップ(ウェット)
- コンボ(ウェット)
- アイシア 純缶(ウェット)
タイ産キャットフードまとめ
以上今回はタイ産キャットフードについて特徴や傾向、タイのペットフード産業についてお話してきました。
- 缶詰やパウチなどウェットフードが多い
- 魚を使用したキャットフードが多い
- コスパのいいキャットフードが多い
- タイは食品加工業が盛んで加工で出る不可食部位が多いためそれを利用するペットフード産業も盛ん