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猫はじゃがいもを食べても大丈夫?
じゃがいもは食べてもOK
猫はじゃがいもを食べても大丈夫です。炭水化物が豊富でカロリーも低く満腹感をしばらく得られるので、じゃがいもを猫のダイエット手作り食に利用している方もいます。
肉食性の動物である猫の中に、どのくらいじゃがいも好きの猫がいるかはわかりませんが、独特の匂いや味に癖もないのでじゃがいも嫌いの猫も少ないと思います。
ポテトチップスやスナックはNG
じゃがいも自体は与えても大丈夫ですが、食品として調理・味付けされているポテトチップスやスナック菓子、惣菜などはNGです。
他の食べ物にも言えることですが、食品として加工されると、油で焼いたり揚げたり、調味料で人用に濃い味付けがされるので、猫にとっては油分や塩分、糖分が過多になります。食べたからと言って直ちに体調不良を起こしたりすることは少ないと思いますが、与え続けると栄養バランスが偏り様々な病気の原因になるので、スナックや加工品は与えないようにしましょう。
じゃがいもの栄養素
成分(分析値) | タンパク質 | 1.6g |
脂質 | 0.1g | |
炭水化物 | 17.6g | |
食物繊維 | 1.3g | |
ビタミンC | 35mg | |
カリウム | 410mg | |
モリブデン | 4μg | |
カロリー | 100g | 76kcal |
炭水化物、食物繊維が豊富
じゃがいもには炭水化物や食物繊維が豊富です。また、じゃがいもに含まれる食物繊維はバランスが良く、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維は量が同じ位含まれています。
血糖値の上昇をみる指標になる「GI値」は高めですが、カロリーは76kcal/100gと低くヘルシーな食材です。
カリウムやビタミンCが豊富
じゃがいもにはカリウム、リンなどのミネラルやビタミンCも豊富に含まれています。カリウムは塩分の排出を促すので、塩分やナトリウムを多く摂り過ぎた時にはカリウム摂取が有効です。
ビタミンCについては豊富なだけでなく、栄養素として壊れにくいメリットもあります。ビタミンCは一般的に加熱に弱い栄養素ですが、じゃがいもに含まれるビタミンCはじゃがいものデンプンに守られているので加熱しても壊れにくく、ビタミンCの状態で摂取することができます。
じゃがいもの与え方
芽と皮を取り除く
じゃがいもの芽や皮には神経に影響を与える「ソラニン」という天然毒素が含まれているので、与える時は皮や芽を取り除いて人間が食べるのと同じ部分だけを与えましょう。
火を通して柔らかくする
じゃがいもを与える時は蒸かしたり、茹でたり、煮たり油を使わない方法で火を通します。生のままで与えると固くて猫は体内で消化できず、お腹を壊したり消化不良になってしまいます。
細かく切るかすり潰す
加熱したじゃがいもは一口で食べられる大きさに切るか、すり潰してマッシュ状にして与えましょう。大きい塊のままだと消化しにくく、また食べ過ぎてしまいます。
また、加熱調理で特に注意なのが火傷です。加熱直後にすぐに与えると舌を火傷してしまうので、しばらく冷ましておくことも忘れないようにしましょう。
主食に差し支えない量を調整
量については、主食のキャットフードを食べる量が減らないよう、おやつとして少量を与えます。
じゃがいも好きな猫でも薄切りなら2きれ~1/8程度でとどめておくのがいいでしょう。あまり与えすぎてキャットフードを食べなくなってしまうと、栄養バランスがくずれ本当に必要な栄養が摂れなくなってしまいます。
また、じゃがいものような炭水化物が豊富な食べ物は消化不良だけでなく、肥満や糖尿病にもつながるので少量ずつ与えましょう。
キャットフードのポテトと乾燥ポテト粉の違い
キャットフードではじゃがいも(ポテト)が使用されることが多いです。特にグレインフリーキャットフードでは穀物代わりに炭水化物源としてよく使用されます。穀物に比べてアレルギー性も低いので、アレルギー対応食にも利用されます。
配合量はキャットフードによって様々ですが、サブメインとして肉や魚の次に多く配合されていることもあり、また同じ芋類のサツマイモと合わせて配合されることもあります。
キャットフードのじゃがいもの場合、生のじゃがいも(ポテト)もしくは、別工場で加工された乾燥ポテトやポテト粉、ポテトフレークが使用されます。
<原材料名の表記をみよう>
- じゃがいも(ポテト)
- 乾燥ポテト(ポテトフレーク、ポテト粉、マッシュポテト)
この中でおすすめは、食材そのものの名前が記載されている上の「じゃがいも」「ポテト」です。
乾燥ポテトは栄養素が少ない
乾燥ポテトやポテト粉などの加工品は保存が効くように加熱や乾燥などで栄養素が失われるため、食材そのものより含まれる栄養素が少ないです。
乾燥ポテトは不安が大きい
他の原材料はすでに別の国や場所で加工された物が工場に運ばれてきているため、食材自体の原産国が不明であること、加工でどのような添加物が使用されたか分からない(記載義務がない)ことから、原材料としておすすめとは言えません。
じゃがいも配合のキャットフード例
じゃがいもを使用したキャットフード
- ロニーキャットフード
- ヤラー/グレインフリー
- リリーズキッチン/チキンキャセロール
- ウェルネスコア
- アーガイルディッシュ/ワトル・キャット
- ジャガーキャットフード
- ナウフレッシュ
乾燥ポテトや加工済みポテトを使用したキャットフード
- ニュートロナチュラルチョイス/穀物フリー アダルト チキン
- メリックキャットフード
- ハッピーキャット
キャットフードの原材料ジャガイモまとめ
じゃがいもは猫が食べても問題のない食材ですが、量をたくさん与えるのはおすすめできません。肉食性の猫のおやつ程度の量にとどめておくのが無難です。
また、キャットフードに使われているじゃがいもでは、食材そのものなのか、加工された乾燥ポテトなのかで栄養素や品質が異なる可能性があるので、チェックしておくといいでしょう。