キャットフードの原材料:ペパーミント(Peppermint)
ペパーミント(Peppermint)は、ヨーロッパを原産とするハーブの一種で「セイヨウハッカ」とも呼ばれます。
欧米産のキャットフードの原材料でよく使われる植物で、ハーブ独特のすーっとした清涼感のあるメントールの香りが特徴です。ミント独特の香りは苦手な猫も多いようですが、中にはメンソール臭を好む猫もいるようです。
ペパーミントなどのハーブや薬草と用いられる反面、生でペパーミントを食べたり強い香りの精油を嗅ぐのは刺激が強く中毒症状を引き起こすこともあるため危険です。
キャットフードのペパーミントも危険?
キャットフードで使用される場合、十分な加熱や調理行程を行うため、多くの製品から毒性成分は検出されません。
使用量もごくわずかで独特のすーっとした香りもほとんど感じません。複数のハーブをごく少量ずつ使用することで、奥が深く飽きにくい味と香ばしい匂いを作り出し、猫の食いつきをよくしているブランドも見られます。
海外製造の場合は、現地で複数のブランドのフードの開発や製造を請け負っている工場が安全性の調査を行い、数多くの使用実績から安全と判断し原材料として提供しているケースが多いようです。メーカーや工場が成分調査などを行い、製造後のフードに毒性成分が含まれないことを確認しているブランドもあります。
ペパーミントの栄養素と猫におけるメリット
胃腸の機能調整や消化不良の改善
ペパーミントには抗炎症作用や胃の痙攣を緩和する作用があります。胃薬として利用されていたこともあり、胃腸機能を調整して胃もたれや消化不良の改善効果があると考えられています。
また、腸のぜん動運動を促す作用があることから便秘や下痢など大腸の調子を整えて便通を安定させる効果も期待されています。
抗菌、抗ウイルス、口臭予防効果
ペパーミントには抗菌、抗ウイルス作用があり、口の中の細菌繁殖を抑え、口臭や歯周病の予防効果があると考えれています。
ペパーミントの注意点、副作用
生食や精油の匂いを嗅ぐのはNG
キャットフードなどに1%に満たないようなごくわずかな量を他の原材料としっかり混ぜ合わせて使用しているため心配ありませんが、ペパーミントを生で食べたり、香りが強く出る精油を嗅がせるのはNGです。
猫にとって生のペパーミントは少量でも刺激が強く、肝障害や神経症状などアロマ中毒の症状を引き起こす可能性があります。
お酒やお菓子、料理に使用する場合は猫の手の届かない場所に保管するようにしましょう。また外に出る猫の場合は、庭先や近所で栽培していないかも注意しましょう。猫よけにミントが栽培されることもあるようですが、猫によってはむしろミントの香りを好んで食べてしまうことがあります。
まとめ
- ペパーミントは胃腸の調子や機能を整える
- 抗菌、抗ウイルス、口臭予防などにも効果が期待されている
- 生食や精油で強い匂いを嗅ぐとアロマ中毒の可能性がある