猫の関節炎(変形性関節症)とは
関節炎とは
猫の関節炎とは、猫の体の骨と骨をつなぐ関節部分に起きる炎症や変形を指します。
猫の関節にある「軟骨」がすり減り減少することで引き起こされます。歳を取ると慢性的な関節炎に発展することも珍しくありません。
変形性関節症
変形性関節症とは猫の慢性的な骨の変形を伴う関節疾患です。関節炎を放っておいて慢性化させてしまったりすることで変形性関節症に発展します。
歳を取った猫や肥満の猫に多いです。
猫の関節炎の原因
猫の関節炎にはこのような原因があります。
- 加齢
- 肥満
- 血行不良
- ケガ
上で説明したように加齢や肥満が原因になることはもちろん、冬場などの血行不良やケガが原因で関節炎になることもあります。
猫の関節炎の症状
猫の関節炎の症状としては、
- 痛み
- 関節が腫れる
- 足を引きずる
- 関節の形が左右で違う
- 動きや歩き方がぎこちない
- ジャンプしない
- 元気がない
- 遊ばない
- 食欲がなくなる
など。関節炎になるとその場所に痛みが出てきますが、猫は痛みを飼い主さんに訴えられないので動きや歩き方などで確認するしかありません。そのため少し動きがおかしいと思ったら、他にどんなところが違うかなどしっかり観察してみましょう。
猫の関節炎の治療方法
痛み止めや鎮静剤
猫の関節の痛みや炎症をとるために痛み止めや鎮静剤を投与します。これによって症状が軽減するので、食欲や歩き方などは改善されます。
サプリメント
猫の軟骨成分を補うグルコサミン、DHAやEPA、コンドロイチンなどを効率良く摂れるサプリメントも用いられることがあります。
猫の軟骨や体を作る成分が豊富に含まれているので、治りが早くなる可能性もあります。
猫の関節炎の予防方法
床にマット・滑り止めを敷く
床がフローリングですべりやすい状態になっていると、猫のケガや軟骨をすり減らしてしまう原因になるので、床にはマットや滑り止めを敷いて猫の関節に負担がかからないように工夫しましょう。
適度な運動
関節炎になる前の活発な時期から適度な運動をさせることは、肥満予防になります。肥満になると結果的に猫自身の体重が関節の負担になってしまうので、元気な時は無理がない程度には運動できるよう心がけておくといいです。
食事管理
これも肥満対策の一環として、食事やカロリーの管理に気を付けましょう。
歳を取って運動量が減ると、猫は太りやすくなるので、現在肥満でなくても与えすぎはのちのち肥満を引き起こす原因になります。
無理に減らす必要はありませんが上質なキャットフードでしっかり栄養を取らせつつ食事の量の管理も行っていきましょう。
肉球の毛を定期的にカット
猫の毛が伸びて肉球にかかってしまうくらいになっているなら定期的にカットして肉球に毛がかからないようにしましょう。
肉球は猫が走ったり動いたりするときに滑り止めとなる役目があります。そのため、肉球にかかった毛のせいで滑らないよう定期的なカットが大切です。
猫の関節炎のまとめ
今回は猫の関節炎、変形性関節症についてご紹介してきました。
関節炎が慢性化してしまうとどんどん猫が老け込み、動かなくなってしまったり食事を十分に摂らなくなってしまうので、予防や初期のうちに治療をしっかり行っていきましょう。