猫の甲状腺機能亢進症とは
ホルモンの過剰分泌
甲状腺機能亢進症とは、甲状腺と呼ばれる首の前の部分にあるホルモンを分泌する器官で、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまう病気です。
シニア猫の10%前後が発症するとされる病気なので、シニア猫を飼っている方も、まだ若い猫を飼っている方も、ぜひチェックしていただきたい病気です。
体の働きが過剰に
この甲状腺から分泌されるホルモンには積極的にエネルギーを利用することを促進するホルモンなので、甲状腺ホルモンが分泌されすぎると、様々な臓器や細胞が働き過ぎてしまいます。
猫の甲状腺機能亢進症の症状
- 食欲増進
- 体重減少
- 多飲多尿
- よく動く
- 下痢・嘔吐
- 心拍数が上がる
- 呼吸が速い
- 毛並みが悪くなる
- 精神不安定
- 攻撃的になる
など猫の体の中の働きが活発になりすぎることで、様々な症状が現れます。体だけでなく正確や精神的な面でも症状が出てくるので比較的気がつきやすいかもしれません。
猫の甲状腺機能亢進症の原因
バセドウ病
甲状腺機能亢進症を引き起こすと言われる代表的な病気がバセドウ病です。バセドウ病もまた甲状腺疾患の一つで、ストレスやアレルギー、薬剤、ウイルスなど様々な原因で発症します。
猫の甲状腺組織の増殖
まず甲状腺細胞が外の刺激に反応して甲状腺組織が増えてしまったことが原因として考えられます。
外からの刺激が原因で甲状腺組織が増えてしまっている場合、外からの刺激である原因を取り除くことで治療することができます。
甲状腺組織に腫瘍がある
またあまり多くはありませんが、甲状腺組織に悪性の腫瘍(ガン)ができていることが原因で甲状腺機能亢進症を発症することもあります。
甲状腺ホルモン薬の過剰投与
さらに薬などにとる治療で甲状腺組織の働きや増殖が活発になってしまうこともあります。
猫の甲状腺機能亢進症の治療方法
- 抗甲状腺薬剤を投与する
- 手術で甲状腺のを切除
甲状腺機能亢進症の治療方法は、一般的には一つ目の薬剤を使った治療がほとんどです。手術で甲状腺を切除した場合、両方の甲状腺がなくなった場合は甲状腺ホルモン薬の投与も行われます。
猫の甲状腺機能亢進症の予防方法
甲状腺機能亢進症の原因は様々なので、効果的な予防策は見つかっていません。
そのためシニア猫になったら、予防よりもなるべく早く病気を発見できるように毎日様子を観察し、異常が見られたら獣医さんに診てもらうことが大切です。