


そもそもリコールとは
リコールの意味
リコールとは、問題が生じた商品を販売する企業、または商品を販売している国の判断で、問題のある商品の回収・交換・返金を行うことです。
リコールされた商品は国ごとにある「リコールリスト」に記録され、問題や原因が改善されたとしても項目から消えることはありません。
リコールの商品例
過去にリコールされた商品の中で有名なところは、一酸化中毒による死亡事故が確認された石油暖房機が例に挙げられます。CMなどで回収の呼びかけを見たことがある方もいるのではないでしょうか。
リコールの目的
リコールはペットフードだけでなく、車、電化製品、食品など身の回りの様々な商品で起こりえることです。このように重大な健康被害や危険がある物に対してリコールをして国に周知してもらうことで、これ以上の被害を防ぐことにつながります。
キャットフードのリコール
猫の健康被害や危険
キャットフードにおけるリコールもまた同じで、キャットフードを食べた猫に重大な健康被害が出てしまったり、他の猫にも同じキャットフードでなんらかの危険があると判断された場合、企業または国がリコールを行います。
キャットフードを食べる猫を守るために、キャットフード選びをする時にも気にしておくといいでしょう。
代表的なキャットフードのリコール原因
サルモネラ菌
キャットフードのリコールの原因に非常になりやすいサルモネラ菌は、猫の食中毒の原因になります。
サルモネラ菌は、キャットフードの原材料として多く使用される
- 卵
- 鳥肉
- 牛肉
- 豚肉
などの動物性食品に生息しています。サルモネラ菌に感染した場合、猫には下痢や血便、嘔吐、腹痛などの症状が見られます。免疫力の弱い子猫に感染するとさらに重症化することもあるため、危険な感染症です。
メラミン
中国産原材料を使ったキャットフードにメラミンが混入していたことで、そのキャットフードを食べた4千以上の犬や猫が亡くなりました。
メラミンによって起こった「ペットフード大量リコール事件」がリコールは始まるきっかけとなりました。
キャットフードのリコール方法・流れ
キャットフードなどの商品がリコールされるまでには、
- 企業やメーカーが国に申告
- 国の判断や命令
この2パターンがあります。
企業やメーカーが申告
まずキャットフードを販売する側である企業やメーカーが、発覚したキャットフードの問題を国に申告してリコールをする場合です。
キャットフードの販売を行っている企業やメーカーが自主的にリコールリストに載るように申告を行うということです。
国の判断や命令
次に国がキャットフードの危険を判断してリコールをかける場合です。「他国で同じ商品がリコールされている」など企業やメーカー側から申請がなくても、国が危険や健康被害があると判断した場合は、キャットフードのリコールを支持して必要な対処をすることができます。
キャットフードに問題があるのにリコール申告がない場合や、販売側のリコール対応が遅れている場合、また立ち入り調査などによって問題が発覚した場合、国による判断でリコールが行われます。
リコールリストの注意点
すべてがリコールされるわけではない
問題があったキャットフードにリコールされるとお話しましたが、問題があった商品やキャットフードすべてがリコールされるわけではありません。
上でも話したように、リコールは”これ以上の被害の拡大を防ぐため”に申告されるので、問題があってもこれ以上被害がないと考えられるキャットフードや、大きな健康被害や危険がないと思われる場合はリコールの申告が行われないことも多いです。
リコールに明確な基準や決まりがない
またリコールされるキャットフードには明確な決まりや基準がありません。どれくらいの被害が出たらリコールの対象になる、という具体的な基準や明確な決まりがないので、リコールの判断は企業と国に任されることになります。
自国で販売されている物が対象
リコールされたキャットフードが、その国で販売されていない場合は、リコールリストには記録されません。
自国で販売されているキャットフードだった場合、国産でも外国産のキャットフードでもリコールリストには載ります。しかし正規輸入ではなく、個人輸入や並行輸入などでしか購入できないキャットフードは、日本のリコールリストに載りません。
そのため全世界のリコールされているキャットフードを洗いざらい探し出すのは非常に難しいことだと思います。ただ日本で購入する分には、日本のリコールリストだけチェックしていれば問題ありません。
キャットフードのリコールまとめ


リコールは国ごとにあって、企業が申告する方法と国が判断する方法2つがあると始めて知りました。
猫の健康被害の拡大を防ぐために自ら進んでリコールを行う企業もいるんだなということが分かったので、一概に悪いイメージばかりで捉えるのは違うな、とも思いました。


