キャットフードのエアドライ(低温熱風乾燥)製法とは?メリットとデメリット、商品を紹介

エアドライ製法 キャットフード
鈴木さん
エアドライ製法のドッグフードって通常の製造方法とどう違うんですか?
猫田
ドライフードを作る時に熱風を当てて乾燥させる製法をエアドライ製法と言います。代表的なものだとニュージーランド産の「ジウィピーク」がありますね。

エアドライ製法とは

加熱せずに低温熱風で乾燥

エアドライキャットフードは、低温の空気でじっくり乾燥させる製法でつくられたキャットフードです。

基本的にドライタイプのペットフードは「エクストルーダー」という機械を用いて製造されます。エクストルーダーでは、粉砕した材料を均一に混ぜ合わせ、高温の加熱と加圧が行われ粒状に成形されます。

対してエアドライ製法のキャットフードは加熱や加圧は行わず、材料を混ぜ合わせたら板のように平たく伸ばし、低温の熱風に何時間もあててゆっくりと水分を蒸発させます。

ジャーキーのような見た目

エアドライ製法のキャットフードは、肉など動物原料を豊富に使用した商品が多く、見た目はジャーキーのようで歯ごたえのあるキャットフードです。水やぬるま湯でふやかして柔らかくして与えることもあります。

エアドライ製法のキャットフードのメリット

栄養損失が最小限、本来の栄養を摂取

エアドライ製法のメリットは、栄養を最大限に残しながらキャットフードに加工できる点です。

通常の製造方法では高温の加熱や加圧によって、原材料に含まれる栄養や成分が壊れてしまいます。特に加熱に弱いビタミンや、加熱で変性を起こしてしまうタンパク質などは、エアドライ製法で製造することで、天然の状態の栄養素を最大限に残しつつドライフードにすることができます

色、香りの変化が少ない

エアドライ製法のキャットフードは、生の状態からの色や香りの変化が少ないことも大きなメリットです。

猫が好む肉や魚を多く使用していても、調理方法で香りや風味がなくなるとそのフードへの食いつきはイマイチになります。エアドライのキャットフードでは、原材料の風味や香りを強く残したままフードにできるので、食いつきに関する評判や口コミも良い声が多いです。

エアドライ製法の弱点、デメリット

高価格になりやすい

使用される装置がやや高価なので、製造コストが上がります。また特にエアドライ製法のフードは国内には少なく、ニュージーランドやオーストラリア産のものが多いので、輸送費なども含めると、商品価格が高くなってしまうことが多いです。

少量で高カロリー

またエアドライ製法のフードはジャーキーのように栄養が凝縮されていて、肉類が大部分を占めるものが多いため、少量でも高カロリーになりやすい特徴があります。

エアドライ製法のキャットフード

エアドライ製法キャットフードのまとめ

  • ジャーキーのようなフード
  • 加熱や加圧を行わず、低温の空気で乾燥
  • 栄養の損失や風味の変化が少ない
  • エアドライ製法は製造コストが高い
猫田
エアドライ製法でつくられたキャットフードはあまり多くありませんが、栄養面でも食いつきの面でもメリットの多いキャットフードです。毎日の食事では難しくてもおやつやスナックなどでエアドライ製法のフードを試してみてもいいのではないでしょうか。

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一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。 日本化粧品検定協会会員。