おすすめの高タンパク質なキャットフードと選び方や基準を解説!

鈴木さん

猫は特に高タンパクのキャットフードが求められるようになってきましたね。今回は高タンパクなキャットフードをいくつかご紹介いただけると聞きました。

猫田

はい。ただ単にタンパク質量が多いだけでなく、動物性のタンパク質とそれに伴う脂質量、その他栄養バランスなども加味しながら選びました。

ぜひ高タンパクキャットフードを探している方には参考にしていただきたいなと思います。

高タンパク質キャットフードがおすすめの猫

基本的にどの猫にも必要

基本的にはどの猫も、タンパク質を十分に摂ることが大切です。特に猫の場合、他の動物と違ってタンパク質をエネルギー源として分解し利用しています。

主なエネルギーを炭水化物(デンプン、糖質)から得ている人間や犬よりもタンパク質量は重要です。

子猫や成長期の猫に特に重要

特に子猫・母猫、また成長期の猫は、細胞を増やし体をつくるためにタンパク質やエネルギーをたくさん消費するので、高タンパク質な食事が望ましいです。AAFCOなどの成分基準でも子猫の成分基準は通常の成猫より高いです。

シニア猫にもタンパク質は必要

老猫の場合、腎臓に負担をかけないよう低タンパク質なキャットフードが勧められる場合もありますが、同じシニア期でも中高齢期の8歳と高齢期の16歳では体力や病気の進行具合も異なります。

獣医師の指示を仰ぎながら低タンパク質なキャットフードへの切り替えが必要な場合もありますが、現状シニア期でも愛猫が健康なのであれば、タンパク質をしっかり取って体力を落とさず健康な状態を保つことの方が大切です。

高タンパク質なキャットフードの選び方

タンパク質35%以上がおすすめ

AAFCOが定める総合栄養食のタンパク質量の最低基準は26%以上ですが、実際30%以上必要という声も聞かれます。その中で高タンパク質のキャットフードを選ぶならタンパク質35%以上で探すのがおすすめです。

商品のPRや広告に「高タンパク質」と記載されていても成分表示を確認すると、高タンパクではないこともあります。パッケージの謳い文句だけでなくしっかり自分の目で成分表示を確認しましょう。

動物性タンパク質が豊富かが重要

キャットフードの成分表示にはタンパク質の種類までは表示されていませんが、「動物性」タンパク質が十分に含まれているかどうかも重要です。タンパク質には大きく分けて2種類があります。

  • 動物性タンパク質(肉や魚に含まれる)
  • 植物性タンパク質 (野菜や穀物に含まれる)

猫は、動物性タンパク質も植物性タンパク質もエネルギーとして分解し利用することができますが、植物性タンパク質の場合、40%程度しか吸収できません。

また、植物性タンパク質をエネルギーに代謝する際にアンモニアを発生されます。アンモニアを無毒化するために肝臓や腎臓に負担がかかるので、動物性タンパク質をメインとして植物性タンパク質はサブのタンパク質として摂取するのがおすすめです。

同じ35%のタンパク質量だったとしても、肉や魚が多いキャットフードは動物性タンパク質が多く、穀物や野菜が多いキャットフードでは植物性タンパク質が多いことがわかるので、原材料名欄を見比べながら動物性タンパク質が十分に含まれるか確認しましょう。

グレインフリーは高タンパク質の傾向

高タンパク質キャットフードを探す際に便利なのが、グレインフリーキャットフードで探すことです。すべてのキャットフードに当てはまるわけではありませんが、グレインフリーキャットフードは穀物が不使用になっている分、肉や魚の割合が多く、高タンパク質なキャットフードに仕上がっていることが多いです。

また穀物が不使用なので穀物アレルギーが心配な猫にも安心で、上で説明した植物性タンパク質ばかりが多くなってしまうケースも抑えられます。

添加物や他の成分も考慮して判断

キャットフードはタンパク質にだけ注意すればいいのではなく、他の成分や原材料のバランスが取れているかが非常に重要です。また、高タンパク質でも添加物や肉粉、ミネラルや脂肪酸の比率など、目を向けたい項目は沢山あるので、一概にタンパク質だけを見て決めるのは好ましくありません。

猫田さんオススメ!高タンパク質キャットフード

猫田

ではこれまで示した選び方を踏まえてわたくし猫田がおすすめの高タンパク質キャットフードを選びました!

栄養バランスや原材料も見ながらタンパク質量が多い順にご紹介しているので、参考にしていただけたら嬉しいです。

キャットフード名タンパク質量
ナチュラル&デリシャスキャット44%
ネイチャーズバラエティインスティンクト43%
オリジン キャット&キティ42%
ジャガーキャットフード40%
カントリーロード キャットフード38%
カナガン キャットフード37%
アカナ ワイルドプレイリー37%
ロニーキャットフード36%
アーガイルディッシュ キャットフード36%

ナチュラル&デリシャスキャット タンパク質量:44%

成分(保証分析値)粗タンパク質44%
粗脂肪20%
粗繊維1.8%
水分9%
代謝エネルギー100g 382kcal

ナチュラル&デリシャスキャットのキャットフードはタンパク質量が44%とかなり高い値となっています。こちらはチキンベールでポテトや鶏脂肪などが多く含まれ、グレインフリーとなっています。

イタリア産のキャットフードで、ザクロやボアー(蛇)などあまり見られない原材料が印象的なキャットフードです。

ネイチャーズバラエティインスティンクト タンパク質量:43%

ネイチャーズバラエティ インスティンクト オリジナル チキン フォーミュラ
成分(保証分析値)粗タンパク質43%以上
粗脂肪19.5%以上
粗繊維3%以下
水分9%以下
代謝エネルギー100g415kcal

ネイチャーズバラエティインスティンクトはタンパク質量が43%。第一原材料は鶏肉(チキン)を使用しており、他には魚、豆類などを使用しています。

フリーズドライ製法を用いて生鶏肉をコーティングしており、原材料にあるビタミンや天然の栄養素を壊さずに加工することに成功しているキャットフードです。

グレインフリーで原産国はアメリカ、価格は1kgあたり2,750円となっています。

オリジン キャット&キティ タンパク質量:42%

オリジン キャット&キティ1.8kg
成分(保証分析値) たんぱく質42.0%以上
脂質20.0%以上
粗繊維3.0%以下
灰分6.0%以下
水分10.0%以下

続いてオリジン。こちらもタンパク質量40%でかなり高タンパク質なキャットフードと言えます。

チキンがメインの原材料で、ニシンや七面鳥、ウォールアイ、サーモンなど豊富なタンパク源が含まれています。オリジンは他にも果物や野菜、豆類など様々な食材を使用して作られており、豊富な栄養が見込めます。

ジャガーキャットフード タンパク質量:40%

成分(保証分析値) たんぱく質40.00%以上
脂質20.00%以上
粗繊維3.00%以下
粗灰分9.00%以下
エネルギー384kcal/100g

ジャガーは肉と魚だけで80%を占めるグレインフリーキャットフードです。40%という数値とあわせてみても動物性タンパク質が豊富に含まれていることが分かります。

チキンがメインですが、鴨肉や生サーモン、マスなどチキン以外の肉や魚も配合されています。また野菜や果物など多くの食材がふんだんに使用されています。

カントリーロード タンパク質量:38%

カントリーロード コンフォート インドア
成分(保証分析値)粗タンパク質38%以上
粗脂肪12%以上
粗繊維6.0%以下
粗灰分8.5%以下
水分10%以下
代謝エネルギー100g324kcal

カントリーロードはアメリカが原産国のキャットフードで、日本の室内猫に合わせた配合を考慮したグレインフリーキャットフードとなっています。

原材料の原産国まで細かく表示しており、中国産の原材料は使用されていません。

タンパク質量は多いですが、粗脂肪やカロリーの値は高くないため、高タンパクかつヘルシーと言えます。

カナガンキャットフード タンパク質量:37%

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成分(保証分析値)粗タンパク質37%
粗脂肪20%
粗繊維1.5%
粗灰分8.5%
水分7%
代謝エネルギー100gあたり約390kcal

カナガンといえばキャットフードの中でも有名どころの一つですが、タンパク質量は37%と高タンパク質です。

実は売れているだけあってバランスもしっかり考えられていて、繊維質や水分量は若干少なめにも見えますが、栄養バランスは摂れたキャットフードだと思います。

アカナ ワイルドプレイリー タンパク質量:37%

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成分(保証分析値)粗タンパク質37%以上
粗脂肪20%以上
粗繊維3%以下
粗灰分7%以下
水分10%以下
代謝エネルギー100gあたり410kcal

アカナのワイルドプレイリーキャットは、チキンやターキーがメインのキャットフードです。

キャットフード名にある「プレイリー」とはアメリカからカナダに広がる草原やサバナなどの自然や生態系を表しています。

様々な食材が使用されており、さらにキャットフードに添加される栄養添加物が少ないので、原材料で多くの栄養を補えているキャットフードだと思います。

ロニーキャットフード タンパク質量:36%

成分(保証分析値)粗タンパク質36%以上
粗脂肪20%以上
粗繊維3%以下
粗灰分8.5%以下
水分9%以下
代謝エネルギー100g410kcal

ロニーキャットフードも41種類の食材とチキンを66%使用しているこだわりのあるキャットフードで36%とかなり高タンパク質なフードです。

また他の成分のバランスもよく、カロリーは少し高めですが、猫の毛並みがよくなったりうんちの調子が良くなったりなど、与えることへの信頼性も上がってきています。

そしてなにより食いつきについての口コミ評判がすこぶる高いです。筆者宅でも実はこちらのキャットフードを愛用中なので、少しひいき目で見てしまいがちですが、高タンパク質は数字が証明しています。

アーガイルディッシュ タンパク質量:36%

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成分(保証分析値)粗タンパク質36%以上
粗脂肪11%以上
粗繊維5.0%以下
粗灰分7%以下
水分11%以下
代謝エネルギー100gあたり348kcal

アーガイルディッシュはオーストラリア原産ならではの、カンガルー肉をメインに使用したヘルシーなキャットフードとなっています。

高タンパク質(36%)でありながら脂肪が11%とかなり低い値。玄米が含まれているため、グレインフリーではありませんが、ラム肉やオーストラリアで採れるサワラなど動物性のタンパク源が多く含まれています。

高タンパク質なキャットフードがNGな猫は?

ほとんどの猫に対して高タンパク質なキャットフードは良いとされていますが、特定の病気を患っている猫はタンパク質の摂取量を控えます。猫がこれから紹介する病気に当てはまっている場合、高タンパク質なキャットフードを与えるのはやめましょう。

タンパク尿が出ている猫

慢性腎臓病が進み、最も高いステージ4になると腎不全や尿毒症を引き起こします。その症状としてタンパク尿が出てしまっている猫は、タンパク質を控える食事療法が必要になります。

タンパク尿は病院で検査しなければ分かりませんが、腎不全は腎臓病のステージが進んでいる猫に出る症状なので、まだステージが進んでいない猫は、体型と体力維持、回復などのためにタンパク制限が行われないことが多いです。

肝性脳症を起こす恐れがある猫

肝臓病などの肝疾患の中でも「肝性脳症」を起こす可能性のある猫の場合は、低タンパク質の食事を与える必要がありますが、上記の腎臓病と同様、肝臓病も軽度であればタンパク質の制限は必要ないという見解が多いです。肝疾患がある猫もまた一度、動物病院で診察してもらいどのような食事にすべきか聞いてみましょう。

高タンパク質キャットフードまとめ

猫田

以上、高タンパク質キャットフードについてまとめてきました。

タンパク質は、猫にとって最も大切な成分の一つです。ぜひ愛猫のために、愛猫に合ったキャットフードを選んであげてください。総合的なランキングは下の記事からご覧いただけます。

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一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。 日本化粧品検定協会会員。