イタリアのペットフード事情。犬猫の殺処分0の国!法規制や動物愛護意識について解説

イタリア キャットフード
鈴木さん

イタリアはピザやパスタなどのグルメが多い国ですが、町並みにもカラフルで綺麗ですよね!

あまりペットフードや動物愛護の観点で注目されることはありませんが、イタリアのペットフードや動物愛護の面からは、どのような国なんでしょうか?

猫田

イタリアは動物愛好家の多い国で、動物愛護の法律も厳しく制定されています。また、イタリアの裁判所が、病気になった犬の看病のためにとった休みを有休として認める判決を下したことも話題になりました。

エルモ(ELMO)やフォルツァ10(FORZA10)などの原産国でもありますね。今回はそんなイタリアのペットフード事情や法律についてご紹介したいと思います!

イタリアの動物愛護への意識と法律

イタリアは39%の家庭で犬猫を飼育するペット愛好国

イタリア キャットフード 猫画像引用元:ASSALCO|rapporto assalco – zoomark 2019

イタリアはペット愛好国で、6,020万匹以上のペットがいると推定されています。イタリアの人口は2019年時点で6,036万人なので、人とペットがざっと1:1の割合で暮らしています。

イタリアで飼われているペットで、最も高い割合を占めているのが実は熱帯魚などの「魚(Pesci:3,000万)」で、次に鳥(Uccelli:1,280万)、猫(Gatti:730万)、犬(Cani:700万)、そして最後に小動物や爬虫類が続きます。

これだけ見ると犬や猫はそこまで多くないように感じられますが、イタリアでは約2,030万、約39%の家庭で犬や猫が暮らしています。日本の犬11.85%、猫9.6%と比較すると、かなり高い割合で犬や猫を飼育されていることがわかると思います。

公的、社会的に動物が家族として認められる

ローマ大学に勤務する女性は、病気になった愛犬「Cucciola」の看病のために2日間の有休を申請しましたが、大学側は申請を拒否。女性は動物愛護団体LAVに相談し、弁護士のサポートのもと、法定で「家族の深刻な理由に該当する」と判決が下され、手当てと2日間の休暇の許可を勝ち取りました。

これは犬がイタリアの公的な場で「家族」として認められた初めてケースであると独シュピーゲル誌に掲載されました。

また、愛護動物に関する話ではありませんが、イタリアの超有名ブランド「グッチ(GUCCI)」は、2018年春夏コレクションから動物の毛皮の使用をやめることを発表し話題となりました。

一方、夏のバカンス時期の動物遺棄が後を絶たない

イタリアは、ペット愛好家が多く、動物愛護への意識が高い国ではありますが、一方で毎年数十万の犬や猫が路上や避難所に捨てられています。特に、動物遺棄は、夏のバカンス時期に最も多く、また猟犬捨てがなくならないことも問題視されています。

イタリアでは、日本のような数日間のお盆休みとは異なりバカンスシーズン(大体7月~9月頃)が長いため、イタリアの人は約3週間~1ヶ月近く休みを取り、海辺や離島、別送などでゆっくり過ごしますが、その際、宿泊先で飼い犬や飼い猫が受け入れられない、バカンス中に世話をしてくれる人が見つけられない、ペットホテルに預ける料金がないなどの理由から、毎年バカンスの時期になると山林や道ばた、保護施設付近に犬や猫を捨てる人が後を絶ちません。

また、日本では猟犬はあまり一般的ではありませんが、イタリアでは年老いた猟犬が山中に捨てられることも多いです。今まで一緒に働いてきてくれたパートナーを、猟犬としての役目を果たせなくなったという理由で捨てるというのは、悲しいことです。

イタリアの動物に関する法律や規制

そんなイタリアでは動物たちを守るために、かなり厳しい法律が定められています。

ペットショップの小さな部屋やショーウィンドウでの犬猫販売の禁止はもちろん、ペットに対して虐待を行った場合、1年の懲役または1万ユーロ(およそ140万円)の罰金が科されます。

さらにイタリアは1991年に国内のペットの殺処分を禁止し、捨てられた犬や猫は保護施設で里親を探します。もし里親が見つからなくても、病気などの事情で安楽死が必要でない限り、保健所などでも殺処分を行うことを禁止しています。1991年に殺処分禁止の法律が制定されてから20年以上もイタリア国内の動物殺処分は0です。

また、迷子や動物遺棄の防止のため、イタリアでは法律でマイクロチップの装着が義務づけがされており、これを怠ると100ユーロ(1万6000円)の罰金となります。

イタリア産ペットフードの特徴

EUの規制に従ったペットフード

イタリアはEU加盟国なので、AAFCOの成分基準だけでなく、FEDIAFの成分基準をクリアしている製品が多いです。

また、イタリア産のペットフードは、EU産ペットフードに該当するので、非常に具体的で厳しい規制が定められています。ホルモン剤を使用した肉の生産や輸入も禁止されています。また、あくまで食品ですが、イタリアにおいて遺伝子組み換えの食品の流通はそもそも少なく、遺伝子組み換えの農産物の可能性はかなり低いとされています。

農業国の穀物や野菜を原材料として使用

また、イタリアの主産業は機械・自動車産業ですが、イタリアは欧州有数の農業大国でもあります。国の南北で気候が異なり、降水量の多い北部では米や小麦の生産、酪農が盛んで、南部では年間を通して高温で特に夏の降水量が少ないので、硬質小麦やオリーブ、柑橘等の地中海型の農業が盛んです。

このように地形を生かして様々な作物が栽培されるため、たとえばイタリア産ペットフードのエルモ(ELMO)は、すべてを自国イタリア産原材料だけを使用した100%イタリア産のペットフードを製造しています。

イタリアのペットフードは、グレインフリーの製品もありますが、穀物(米、トウモロコシ、コーングルテンミール、スイートコーン)が含まれた製品も少なくありません。日本で昔ねこまんまを与えていたように、イタリアでは昔、猫にパスタを与えていたため、穀物を与えることが自然なのかもしれません。

イタリア産ペットフードの例

まとめ

  • イタリアでは39%の家庭で犬や猫を飼育
  • 動物愛護や虐待に関しては法律で罰則が設けられている
  • 殺処分0の国
  • バカンスシーズンの動物遺棄が問題
  • 地形を生かして南北で様々な作物が栽培されている
  • EU加盟国なので安全性が高い原材料が期待できる

ABOUTこの記事をかいた人

一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。 日本化粧品検定協会会員。