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キャットフードの原材料、エンドウ豆
よく使われる原材料
エンドウ豆はキャットフードによく使われるメジャーな原材料です。穀物不使用のグレインフリーキャットフードでは、特に炭水化物として使われやすい原材料となっています。
主原料の肉や魚原料に次いで多く配合されることもあり、配合量も少なくありません。
エンドウ豆・サヤエンドウ・エンドウ豆繊維の違い
キャットフードでは、エンドウ豆、エンドウ豆繊維、サヤエンドウなど、同じエンドウでも様々な表記があります。
名前 | 特徴 | |
---|---|---|
1 | サヤエンドウ | まだ皮部分(サヤ)が柔らかく種子が小さい時期。 サヤエンドウの時期は種子が発達していないので、豆類ではなく緑黄色野菜に分類される。 |
2 | エンドウ豆 | 成熟した種子部分。 サヤは堅くなり、豆として立派に成長するとエンドウ豆になる。 未熟なエンドウ豆はグリーンピースとも呼ばれる。 |
3 | エンドウ豆繊維 | 食物繊維として使われるエンドウ豆の加工品。 粉状になっているドライタイプとウェットタイプがある。 キャットフードではドライが使われる。 |
キャットフードではエンドウ豆が最も多く使われる印象です。エンドウ豆の場合は食物繊維として、サヤエンドウは野菜として利用されます。
エンドウ豆の栄養素
エンドウ豆の成分分析値
キャットフードによく使われるエンドウ豆の栄養素についてご紹介します。
栄養成分 | タンパク質 | 21.7g | |
脂質 | 2.3g | ||
炭水化物 | 60.4g | ||
食物繊維 | 17.4g | ||
ビタミン | ビタミンB1 | 0.72mg | |
ビタミンB2 | 0.15mg | ||
ナイアシン | 2.5mg | ||
ビタミンB6 | 0.29mg | ||
葉酸 | 24μg | ||
パントテン酸 | 1.74mg | ||
ビタミンE | 0.1mg | ||
ミネラル | マグネシウム | 120mg | |
リン | 360mg | ||
鉄 | 5mg | ||
亜鉛 | 4.1mg | ||
銅 | 0.49mg | ||
セレン | 11μg | ||
モリブデン | 280μg | ||
カロリー | 100g | 352kcal |
エンドウ豆は植物性タンパク質と炭水化物が豊富で、脂質は低くなっています。またGI値という血糖値の上がりやすさを測る目安でも、エンドウ豆は22と他の炭水化物に比べて低いです。
エンドウ豆を使用したキャットフードのメリット
腹持ちが良く腸内環境を整える
エンドウ豆には炭水化物、食物繊維が豊富に含まれているので、猫の胃腸をゆっくり通っていきます。
そのため腹持ちがよく腸内の老廃物の掃除の役割も果たしてくれます。
アレルゲンになりにくい
またエンドウ豆は穀物や大豆に比べて猫のアレルゲンになりにくいメリットがあります。
アレルギーになると皮膚の炎症や下痢・嘔吐などの症状を引き起こすため、アレルゲンになりにくい食材は、アレルギー対策としておすすめです。
低GIで猫の血糖値に配慮
エンドウ豆は低GI値で血糖値が上がりにくい食材です。糖尿病傾向の猫や肥満猫にとって大切になるのが血糖値。
高GI値食材は、食べた直後に血糖値が急激に上がるので、その分血管に負担がかかりやすくまた肥満の原因にもなります。
対してエンドウ豆のような低GI値の食材は、ゆるやかに血糖値を上げていくため、糖としての吸収も穏やかでインスリンの分泌量も安定します。
穀物不使用(グレインフリー)で重宝
エンドウ豆は穀物不使用のグレインフリーキャットフードで重宝される食材です。
穀物を不使用にする代わりにエンドウ豆が炭水化物として配合されることが多いので、グレインフリーキャットフードをつくるにはエンドウ豆は重要な食材となることが多いです。
エンドウ豆を使用したキャットフードのデメリット
植物性タンパク質が多すぎると肝臓に負担がかかる
エンドウ豆にはタンパク質が豊富に含まれていますが、植物性タンパク質は分解される際、アンモニアをつくりだします。
アンモニアは無毒化する必要があるので、量が多すぎると解毒を行う肝臓の負担が大きくなります。
肉や魚と比べてアミノ酸量が劣る
タンパク質を構成するアミノ酸量は、やはり肉や魚原料と比べて劣ります。
肉や魚原料がメインになった上でエンドウ豆がサブとして活躍するのが望ましいと考えます。
エンドウ豆を使用したキャットフード例
- ロニーキャットフード
- GO! キャットフード
- エルモ キャットフード
- ニュートロ ナウフレッシュ
- ニュートロ ワイルドレシピ
- ミャウミャウキャットフード
- キアオラキャットフード
- シシアキャットフード
- ハローキャットフード