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キャットフードの原材料:アルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)
牧草として利用されている
アルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)は、牧草として家畜用飼料に使われることが多い植物です。牧場でよく見られる「乾牧草」という大きな円柱状の草のロールにもアルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)が含まれています。
「飼料の王様」と呼ばれるほど栄養価の高いため、キャットフードなどのペットフードにもよく使用されています。ハーブとして使用されることも多いです。アルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)はマメ科植物なので、発芽させるとスプラウトやもやしなどの食品もつくることができます。
アルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)の栄養素
食品としての場合、牧草ではなくスプラウトとしての栄養になってしまうので、牧草、飼料作物として見た栄養の分析値をご紹介します。
アルファルファの栄養(乾燥済み) | 着蕾初期 | 開花初期 | 開花後 | |
---|---|---|---|---|
粗タンパク質 | 25.7% | 18.9% | 15.9% | |
炭水化物(NCWFE) | 20.4% | 16.7% | 14.6% | |
糖質、でんぷん(OCC) | 42.9% | 54.6% | 61.1% | |
食物繊維 | 高消化性繊維(Oa) | 38.7% | 31.3% | 27. 3% |
低消化性繊維(Ob) | 61.3% | 68.3% | 72. 7% |
アルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)はは時期によって栄養素が変化します。基本的に開花前に刈り取られるため、キャットフードや飼料に利用されるアルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)は、表では左の着蕾初期が最も近い栄養素になるかと思います。
不溶性食物繊維が豊富
アルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)はほとんどが食物繊維や炭水化物で構成されていますが、中でも低消化性繊維(Ob)が豊富に含まれています。
低消化性繊維(Ob)とは消化率が20~40%程度の利用性が低い繊維で、腸内でほとんど消化されずに便として排泄されます。
糖・デンプン・有機酸類などは他の牧草より少なめ
またアルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)の栄養の特徴として、同じ牧草のイタリアングラスや、イネ科のトウモロコシなどに比べると糖質やデンプンの含まれる量が少なめになっています。
アルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)をつかうメリット
ハーブとしての効果
- 利尿作用
- 疲労回復作用
- 便通を促進
- 健胃作用
アルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)には、ハーブとして上記のような作用があります。
不溶性食物繊維が腸内を掃除
消化率が低い食物繊維は、大腸まで消化されずにそのままの状態で届くので、不要物をこそげとって大腸の掃除する働きがあります。
ダイエットや満腹感
また不溶性食物繊維は利用性が低いためエネルギーとしても利用されにくく、ダイエットや肥満猫に向けたキャットフードにも多く使用される傾向があります。
消化されにくい故にゆっくりと消化器官を通るため、満腹感が持続するメリットもあります。
アルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)をつかうデメリット
多すぎると消化器官の負担に
少量であれば問題はありませんが「不溶性食物繊維」が豊富な原材料の配合量が多過ぎると、猫の消化器官の負担になることがあります。
アルファルファはほとんどハーブとしてごく少量で使用したキャットフードなので心配はいらないかと思いますが、デメリットをあげるとしたらその点くらいかと思います。
キャットフードのアルファルファ(ムラサキウマゴヤシ)まとめ
- 牧草としてよく使用される
- 不溶性食物繊維が豊富
- フードではハーブとしてごく少量使用されることが多い
- 利尿作用や疲労回復作用、便通促進効果がある