目次

猫を飼っている方にとって、毎日食べるものであるキャットフードの量が本当に適正な量なのかということはとても気になりますよね。
とくに高齢猫の場合は、若い頃と比べて必要な摂取カロリーは少なくなるので注意が必要です。
今回は、高齢猫の摂取カロリーと給与量について解説します。
若い頃と同じ分量を与えるとどうなる?
猫は7歳から8歳になると高齢期に入り、見た目はそれほど変わっていなくても運動量が減ったり、内臓の機能も低下し始めます。
そのため、高齢になっても若かった頃と同じ分量のキャットフードを与え続けると、摂取カロリーが多く肥満になってしまう恐れがあります。
とくに高齢猫になると脳や神経の衰えから食事量を自分で加減することができなくなり、多く与えすぎると食べ過ぎてしまうこともあります。
「全年齢対応」「高齢猫向け」「シニア向け」と書かれたキャットフードを与えてる場合は、基本的にメーカーやブランドが提示している給与量を与えましょう。
高齢猫の1日のカロリー量と給与量【目安】
高齢猫の1日のカロリー量
高齢猫に必要な摂取カロリーは、体重×60kcalが目安となります。
例えば、
- 高齢猫の体重が5kgの場合
5×60=300kcal - 高齢猫の体重が6kgの場合
6×60=360kcal
が摂取カロリーとなります。
高齢猫の1日の給与量
キャットフードに記載されている100gあたりのカロリーから、1日に必要な給与量を計算しましょう。
100÷375=0.266g/1kcalになります。
- 高齢猫の体重が5kgの場合
1日に与える量は300×0.266=80g - 高齢猫の体重が6kgの場合
1日に与える量は360×0.266=96g
になります。
高齢猫の1日の給与量とカロリー量【より正確な】
より正確に高齢猫に合わせた食事管理を行いたい場合には、下記の計算式を参考にして給与量や摂取カロリーを調整するのがおすすめです。
①必要カロリー量(DER)を求める
=(30×体重+70)×係数
係数は猫の状態(年齢・成長段階)によって異なります。
係数 | |
---|---|
成猫 (去勢・避妊なし) | 1.4 |
成猫 (去勢・避妊済み) | 1.2 |
肥満傾向の猫 | 1.0 |
高齢の猫 | 1.1 |
妊娠中の猫 | 2.0 |
授乳中の猫 | 2.0~6.0(自由給与) |
成長期の猫 | 3.0(4ヶ月未満) |
2.5(4~6ヶ月未満) | |
2.0(7~12ヶ月) |
高齢猫は運動量が少なくなり体重が多いと関節にも負担をかけるため、成猫や子猫よりも少なめの量になるように係数が設定されています。
例えば、高齢猫の体重が5kgの場合、
(30×5+70)×1.1=242kcal
となります。
②給与量を求める
上記で必要カロリー量(DER)を求めたら、普段猫に与えているキャットフードのカロリーに合わせて計算します。
=DER÷キャットフードのカロリー(kcal/100g)×100
例えば、キャットフードのカロリーを350kcal/100gとして、先ほど求めた必要カロリー量242kcalを使って計算すると、キャットフードの給与量は、
242÷350×100=約69.14g
となります。
高齢猫へのキャットフードの与え方
1~4回に分けて与える
それぞれ個体差はあるものの、高齢猫の1日の食事回数は1~4回に分けて与えるのが理想です。
1回の食事で食べるキャットフードの量が少ない高齢猫には、その分だけ回数を増やしてあげましょう。
その際には、体重から計算した必要な摂取カロリーに合わせて食事回数と分量を調整し、キャットフードを与えすぎて高齢猫が肥満にならないようにすることが大切です。
いつでも食べられるようにする
高齢猫になると、1日の中の食欲のムラが激しくなることもあります。
そのような場合には毎日特定の時間を決めてキャットフードをあげるよりも、高齢猫が気が向いたときにいつでもキャットフードを食べられるように工夫してあげると良いでしょう。
子猫や成猫の給与量やカロリーは?
今回は高齢猫の摂取カロリーについて解説しました。
子猫や成猫にとって1日に必要な給与量やカロリー量については、下記の記事をご参照ください。
まとめ
- 高齢猫に合わせた適正なカロリー量と給与量が大切
- 高齢猫が必要な摂取カロリーは体重×60kcal
- キャットフードのカロリーから1日に必要な給与量を求める
- 高齢猫の食事回数は1~4回に分ける