キャットフードの原材料:ユッカ、ユッカシジゲラ
ユッカ、ユッカシジゲラとは
ユッカ(Yucca schidigera Roezl ex Ortgies)とは、アメリカ南部からメキシコに生息するリュウゼツラン科ユッカ属の植物で、アメリカ先住民は古くからユッカの幹に含まれるエキスをリュウマチや頭痛、関節炎の痛み止めとして利用してきました。
キャットフードでよく見られる「ユッカシジゲラ」はユッカ属の一種で、フードではハーブとして用いられてます。ユッカ抽出物・ユッカエキスと表記されているものは、このユッカシジゲラから抽出したもので食品添加物や家畜用の飼料添加物にも利用されています。
観葉植物としても人気
ユッカは観葉植物としても人気です。乾燥地帯で育つユッカは、水やこまめな手入れが必要ないことから育てやすい種類として知られています。ユッカは猫にとって中毒性はなく、危険な植物にも指定されていないので、猫にとっては比較的安全な観葉植物と言えます。
キャットフードのユッカのメリット
腎疾患や肝疾患における解毒作用
ユッカには腎臓や肝臓の疾患における解毒作用があります。肝臓は栄養素の合成や消化吸収、有害物質の無毒化などを行っている重要な器官で、腎臓は無毒化した不要物が向かう場所であり、尿となる前の最後のフィルターの役割を果たしています。
特に猫は高タンパクな食事を摂取するため肝臓や腎臓の働きが重要ですが、その分負担もかかりやすいため、ユッカの解毒作用には注目したいところです。
様々な効果が確認されている
ユッカには下記のような様々な効果があります。
- 抗菌作用
- 抗炎症作用
- 消炎作用
- 利尿作用
- 消化促進作用
- 血流改善作用
ユッカは「天然のステロイド」と言われており、非常に強い抗炎症作用をもつ「ステロイドサポニン」を含んでいます。サポニンはポリフェノールの一種で、ステロイドとはホルモンの一種で様々な治療で使用されています。
他にもユッカには利尿作用、消化の促進、血流の改善など様々な効果を得られることがわかっています。
悪臭の抑制効果
ユッカシジゲラには悪臭を抑制する効果があります。そのためキャットフードでは、便のニオイ改善のためにユッカシジゲラが利用されることも多いです。
便のニオイがキツい猫や、ワンルームでトイレを別にできない家庭では、ニオイの改善の作用があるユッカ入りのキャットフードが役立つかもしれません。
キャットフードのユッカ、ユッカシジゲラまとめ
ユッカ、ユッカシジゲラについて簡単に復習しましょう。
- キャットフードではハーブとして用いられる
- 解毒作用や抗菌作用、抗炎症作用などの効果がある
- キャットフードでは便の消臭、悪臭の抑制のために利用される
- 中毒性はない