キャットフードの動物性油脂とは?製造方法や役割、注意点を解説

動物性油脂 キャットフード
鈴木さん
キャットフードでは動物性油脂はあまり良い原材料として紹介されていませんが、どんな点が良くないんですか?また、それなのにどうしてキャットフードに使用されるのでしょうか。
猫田

動物性油脂は、ただちに猫の健康を害すような毒性があるわけではありませんが、当サイトも様々な懸念点から使用を避けた方がいいと考えています。

今回はキャットフードに使用される動物性油脂の性質からメリットもデメリットも解説しながら摂取できる栄養や危険性についてみていきましょう。

キャットフードの原材料:動物性油脂

動物から精製される脂肪分

動物性油脂(Animal fat)とは、動物の組織から精製した脂肪分が豊富な原材料です。食品では、例えば牛脂やラードなどがあります。

キャットフードにおける「動物性油脂」は、残念ながら多く飼い主さんから警戒される原材料の一つです。動物性油脂は不特定な動物からとれた脂質であり、どのような動物の油脂なのか分からないため、当サイトでも動物性油脂を使用したキャットフードはおすすめしていません。

ただ動物性油脂は、鶏脂や牛脂のような特定された単一の動物の油脂と比べると、低コストで手に入るため、原価を安く抑えた激安フードにはよく使用されます。

動物性油脂の製造方法

不可食部位を熱処理して精製

キャットフードの動物性油脂は、食肉加工場で人が食べる食肉を除いた「不可食部位」を熱処理して精製されます。

ちなみに動物性油脂を製造するにあたって、油脂のその他の部分(副産物)として製造されるのが肉粉(ミートミール)です。動物性油脂とミートミールは名前こそ違いますが、実は元は同じ肉原料から製造されています。ミートミールは動物性油脂の精製時に水分も蒸発するので、他の栄養が凝縮された高タンパクな原材料となります。動物性油脂と同様、キャットフードによく使用されています。

動物性油脂の栄養と役割

脂質がたっぷり含まれる

動物組織から脂肪分を精製した動物性油脂は、成分のほぼ100%が脂質なので効率よく脂質を摂取できます。脂質は太るから少ない方がいいと考える方が多いですが、脂質は最もエネルギーとして利用しやすい成分であり、体に必要不可欠な脂肪酸の供給源でもあります。キャットフードでも脂質は9%以上は必要な栄養成分(AAFCO基準)として基準があるので、脂質自体が悪い物というわけではありません。

嗜好性、食いつきを高める

脂質は嗜好性を高め、食いつきをよくするためにも必要な栄養素です。動物性油脂は猫の嗜好性を高めるため、一定の脂質は猫の食事の楽しみを考える上でも必要な成分です。

ドライフードの成型にも必要

また、ドライフードは乾燥し粉砕された状態のものが混ぜられるため、基本的に油脂がないと混ざった原料は粒の形に成型できません。このためドライフードは粒の成型のためにも動物性油脂などの油脂が加えられます。

動物性油脂の危険性と注意点

動物の状態

動物性油脂は、事故で死んだ動物、障害のある動物、病気を患った不健康な動物などが使われている可能性があるので危険である、安全ではないと言われています。ただ動物性油脂の場合、抽出するのはあくまで脂質部分だけであり、精製する際の熱処理で菌等が繁殖していてもほとんど死滅されるため、危険だと過度に警戒する必要はありませんが、使用される可能性として0ではないというのも事実です。

倫理的な問題

不特定であるので、たとえば同じ犬や猫、他のペットなどが動物性油脂に混入することもあるという可能性から、共食いになるという倫理的な問題も挙げられます。飼い主さんとしても決して気持ちの良い話ではないかと思います。

実際に、以前日本でもいくつかの市がペットフードに使用される肉紛粉の製造業者に対して犬猫の死がい処理を委託していたというニュースがありました。日本に限らず、国によっては海外でもこのようなことが行われている可能性は十分にあります。

キャットフードの動物性油脂まとめ

猫田
動物性油脂は、どこで育てられ、どこから調達された動物なのか正体が不明かつ、複数の動物から抽出されている可能性が高いため、鶏脂や牛脂など特定される脂質とはかなり線引きされて考えられています。
鈴木さん
本当は悪い原材料を使っていなかったとしても、不安が残りますよね…。
猫田
そうですね。たとえば鶏脂は鶏以外の油脂を使用すれば景品表示法に触れるため法律違反になりますが、動物性油脂は他の動物が混入していても法律上なんら問題ありません。この点が不安要素として大きいため、当サイトでは動物性油脂はおすすめしていません。