飼い主さんたちの多くは愛猫に市販のキャットフードを与えていると思います。しかし市販されているキャットフードには、猫の健康に悪影響を及ぼす材料がたくさん使われていることを知っていますか?
ここでは注意すべき原材料の中でもミートミールについて紹介したいと思います。
ミートミールとは
AAFCO(米国飼料検査官協会)によると、ミートミールとは「血液、毛、日詰、角、皮、糞尿、胃及び第一胃の内容物を除いた、哺乳類の組織をレンダリングしたもの」です。
この定義には牛、豚、羊、ヤギ以外の哺乳類でもいいとされていて、哺乳類であればなんでもいいということになっています。
ただし、製造業者がより明確にするために、例えば牛だけしか使っていなければビーフミールと表記することで種類を明示することができます。
また、ミールという表記は基本的に「乾燥肉」を表しています。
家禽ミールとは
家禽ミールとは鳥類を使用したミールを指します。家禽ミールには羽、毛、頭、足、内臓は含まず、皮と肉を含み、骨は含まれている場合もあります。
家禽という言葉が馴染みがないかもしれませんが、こちらは鶏肉の乾燥肉と考えるといいかと思います。鶏肉のキャットフードなどにはメインで使用されます。
4Dミートとは
キャットフードに使用されているミートミール、家禽ミールは、以下に紹介する4Dミートを使用しているものがあります。
- Dead:死骸の
- Diseased:病気の
- Dying:死にかけの
- Disabled:障害のある
これらは人間が食べてはいけない本来は廃棄処分されるべきものです。
化学殺菌を行っている場合もあります
こうした原材料を使用するため、加熱殺菌だけではなく、化学殺菌処理を行う場合もあります。
狂牛病の原因になったミートボーンミール
ミートボーンミールはミートミールに骨を含んだものです。
最大の問題となったのはBSE(狂牛病)です。これらミートミール(ミートボーンミール)は高熱で処理することで完全に殺菌しますが、狂牛病の原因になる異常プリオンは加熱処理や化学殺菌処理にも抵抗性があり、飼料製造工程において感染力がなくなりません。
これによって狂牛病大流行の引き金になりました。
日本では安全確認の徹底を行っています
日本では豚、鶏、牛由来の肉骨粉などを使用したペットフードを製造する場合は、独立行政法人農林水産消費安全技術センターの立ち入り検査による製造基準適合確認を受ける必要があります。
輸入製品に対しても牛由来の肉骨粉を原料として使用しないように指導の徹底が行われています。
ミートミール以外のミール表記
ミートミールはあくまで哺乳類に由来する乾燥肉なので、鳥類を使用している場合は家禽ミール、魚類の場合はフィッシュミールと表記されます。
それぞれ種類が特定されている場合にはチキンミール、ターキーミール、サーモンミールなど種類名が使われています。