キャットフードの食いつきが悪くなった原因
健康状態を確認しましょう
いつも通りキャットフードを食べなくなったらまずは猫の健康状態をチェックしてみましょう。毛艶、目ヤニ、口臭、排泄物など普段と違った様子はありませんか?触ると嫌がったり、部屋の隅にうずくまっていたりしていませんか?キャットフードではなく体調が悪いのかもしれません。また、鼻づまりになっていないか確認しましょう。鼻づまりになると匂いを感じられなくなるため、食欲が減退します。
また猫はとても我慢強い動物であり、ちょっとした体調不良では普段と変わりなく活動しています。そのためもしも猫がぐったりしていて食べないという場合には、かなり体調が良くないことであるため、すぐにでも獣医さんに診察してもらい、適切な処置をしてもらう必要があります。猫は人の言葉をしゃべることはできないため、少しでも不安に思ったら獣医さんに診てもらいましょう。
毛玉の量や頻度を確認しましょう
毛玉の量が増える換毛期は、毛づくろいで多くの毛を飲み込むことで胃に入るフードの容量も少なくなり、キャットフードを食べられる量が少なくなります。換毛期は一般的に春と秋ですが、室内で過ごす猫の場合は換毛期が前後することも。毛玉を吐く頻度や量も確認して食いつきが落ちている原因が換毛期か確認しましょう。換毛期による食欲減退の場合、なるべくブラッシングを毎日して飲み込む毛の量を少なくすることで改善される場合があります。
猫が過ごす部屋の環境や気温を確認しましょう
暖かくなる春夏は猫も食欲が減退しやすい時期です。猫が普段過ごす部屋の気温や日当たりなどの環境を確認しましょう。暑い場所にいると、脱水症状までいかなくとも夏バテやを引き起こしてキャットフードの食いつきも悪くなります。猫は被毛があるので人間にとって涼しいと感じるくらいの気温が適切です。
キャットフードが置いてある環境を確認しましょう
フードを入れている器は清潔ですか?フードが床に飛び散っていないでしょうか。動物、とくに猫は大抵きれい好きなので、器や食器は毎食もしくは毎日洗ったり拭いたりして清潔に保ちましょう。
キャットフードの保存状態は適切ですか?
キャットフードは開けた瞬間から酸化が始まります。直射日光の当たらない冷暗所保存はもちろんのこと、真空パックや密閉ストッカー等での保存がベストです。古く酸化したフードを猫は嫌がりますので、できるだけ新鮮なうちに食べきれるよう小分けにして保存するか小さめのサイズを購入しましょう。
どうしても食べない場合は嫌なことがあった可能性もあります
もしかしたらキャットフードを食べている間に何か嫌なことが起こったのかもしれません。いくら飼い主でも猫がキャットフードを食べているところをずっと見ていることはありません。
キャットフードを食べている時に怖いことやびっくりすることが起きると、トラウマとまではいかなくとも「これを食べるとまた嫌なことが起きる」と連想されるようになり、猫は警戒心からその食べ物を食べなくなります。飼い主にはわからない状況なので判断のしようはありませんが、なんとか愛猫が食べなくなった原因を探し出してあげられるといいですね。
単純に飽きてしまった可能性もあります
小さい頃から不自由なくいろんなごはんを食べてきた猫は、単純に同じものばかり食べていると飽きて食べなくなることもあります。飽きて食べなければ他のごはんが出てくると分かっているので、あえて口を付けない可能性もあります。
キャットフードの食いつきが悪い時の対処法
一回食事を抜いてみます
毎日決まった時間に決まった量のキャットフードを与えていても、食べないときがあります。これは猫の食欲にムラがあることが原因であり、狩りをして生活をしていた動物であるため、毎日同じ量を食べていたわけではないことが、猫の食欲にムラが出ることに繋がっています。
そのため元気であるのにキャットフードを食べない場合には、無理に食べさせようとせず一度食事を抜いてみることで、次の食事の時には何事もなかったかのように食べるようになります。しかし、この方法は猫に元気がある場合に有効な方法であり、元気がなかったり一日以上食事をしないような場合には、速やかに獣医さんに相談することが必要になってきますので、猫の状態を毎日確認するようにしましょう。
キャットフードの味や形状を変えてみる
いつも問題なく食べているのに食いつきが悪くなってしまった場合には、飽きてしまって食べる気になれない可能性があるので、キャットフードの味や形状を変えてみることも必要になります。
しかし、いきなり変えるのは胃腸に負担がかかるため、避けなければいけません。そのため現在食べているキャットフードを食べてもらうよう工夫することからはじめ、ドライの場合には缶詰などのウェットフードをトッピングして、興味を持つようにしましょう。キャットフードは大きく分けると、魚味か肉味に大別することができるため、現在食べているものと違った味のものをトッピングすることも効果があります。
食事前におやつを与えていて、お腹がいっぱいになっていることもあるため、おやつの時間を調整することも大切なポイントになります。また愛猫の大好きなもの、かつお節や煮干、ちぎったチーズなどをトッピングすると香りに惹かれて食べ始めることもあります。フードをスープに浸すのもひとつ。ご家庭で取った出汁や市販の猫用スープを利用してみましょう。
猫はもともと狩りをして生肉を食べていました。キャットフードは猫を惹きつける美味しさがありますが、水分量は10%程度しかなく、私たちが乾物を食べているようなものです。水分が不足しがちな猫にはウエットフードやスープは理想的です。猫によって好みは様々ですので、楽しみながらゆっくりと進めてみることが大切です。
最終手段としてキャットフードを変えてみよう
最終手段は、思い切って他のキャットフードに変えてみましょう。猫のキャットフードに対する許容範囲は広くないので、まずは少量のお試しフードから始めてもいいかもしれません。数種類のキャットフードを用意して、猫の好みと食いつきの良いキャットフードの傾向を把握しましょう。
今までよりも、少しだけ良い素材と少ない添加物で作られたフードに変えてみることをお勧めします。人間も猫も、食べたもので体が作られていきます。猫の食に対するわがままさも、健康への第一歩と思えば前向きになれるでしょう。