目次
猫のアトピー性皮膚炎(過敏性皮膚炎)とは
皮膚炎症を繰り返す慢性疾患
アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis)とは、かゆみによる皮膚の炎症や湿疹が改善したり悪くなったりを繰り返す慢性的な難治性の病気です。
アトピーの原因は特定されていない
アトピーは環境やアレルゲン、体質など様々な原因によって発症すると考えられていますが、「奇妙な」「特定されていない」というギリシャ語のアトピック(atopic)が由来する病名からも分かる通り、アトピーの原因は猫に限らずはっきりとは特定されていません。
- ノミ・ダニ
- ハウスダスト
- 食べ物
- ドライスキン
- 気温・湿度
- 体質
- 免疫機能
- 遺伝
- ストレス
アトピー性皮膚炎の症状
猫がアトピー性皮膚炎になると、皮膚にかゆみを感じ、皮膚は赤くただれたり、膿が出てしまったり、血が出るほどの炎症になったりします。特に猫はかきやすい耳・目・口周辺、頭部や前肢に炎症が出ることが多いです。
- 皮膚の赤み
- 皮膚炎症(ただれる、膿が出る、血が出る等)
- 炎症部位の脱毛
- かさぶたができる
- 必要以上に舐めたり毛繕いをする
アトピー性皮膚炎を発症しやすい猫
若齢の猫
アトピー性皮膚炎は、生後数ヶ月~3歳位までの若齢の猫に発症することが多いです。
好発品種の猫
- アビシニアン
- ヒマラヤン
- ペルシャ猫
アレルギーが多い猫
アトピーは様々な原因によって発症する多因子疾患なので、食物アレルギーやハウスダストアレルギーなど、複数のアレルギーを発症している猫はなりやすいです。
猫のアトピー性皮膚炎の治療法
完治は難しい
愛猫の食事や環境管理、治療などによって症状を緩和させることは可能ですが、アトピー性皮膚炎は一度発症すると完治が難しく、一生付き合っていく病気となります。
内服薬やステロイドを利用
かゆみ止めや抗ヒスタミン剤などの内服薬を中心にかゆみをコントロールします。また、症状によってはステロイドの塗り薬(局所)を利用したり、キャットフードをアレルギー療法食に変更、また栄養管理でアレルゲン管理や皮膚機能の向上を行います。
猫のアトピー性皮膚炎まとめ
- アトピーは難治性の慢性皮膚疾患
- 猫の耳や目、口周辺などの頭部や前肢の炎症が多い
- 若齢の猫に発症しやすい
- 痒みを抑える内服薬を中心に治療