キャットフードの乳類一覧。猫用はヤギミルクが多い!乳糖不耐症の猫に牛乳はNG

キャットフード 乳製品
猫田
今回ご紹介する乳類は、猫用ミルクや離乳食、また総合栄養食や療法食、おやつなどのキャットフードにも使用されています。
鈴木さん
たまにキャットフードでも見ますが、大人になった猫にとっては必要なのでしょうか。猫が食べた時に猫がお腹を壊したりしないか、どんな効果があるのか気になります。

キャットフードの原材料:乳類(乳製品)

乳類は卵に並ぶ良質な食材

乳類は卵に並ぶ良質な食材で、動物性タンパク質やカルシウムが豊富に含まれていて、乳タンパク質はカルシウムの吸収を助けてくれます。

キャットフードではチーズパウダーなどが使用されますが、それほどレギュラー的な存在ではなく、猫用ミルクや離乳食では脱脂粉乳やミルクパウダーなどの生乳の加工物や乳加工副産物がよく使用されています。また、おやつや手作り食に利用できる猫用チーズやヨーグルトなども販売されています。

キャットフードにはどんな乳類が使用されている?

代表的なキャットフードの乳製品
  • 調整粉乳
  • 脱脂粉乳
  • 全脂乳(ミルクパウダー)
  • ホエイ(乳清タンパク質)
  • カゼイン(ミルクカゼイン)
  • ミルクプロテイン
  • チーズ

調整粉乳

調整粉乳とは、母乳に近い栄養素を添加し粉末状に乾燥させた生乳加工品です。子猫に必要な栄養素が豊富に含まれるので子猫・幼猫用ミルクや離乳食に使用されることが多いです。

脱脂粉乳(スキムミルク)

脱脂粉乳とは、生乳から乳脂肪分を除いて粉末状に乾燥させた生乳です。バターをつくる時の副産物でできる原材料で、脂質はほとんど含みませんがカルシウムや動物性タンパク質を多く含んでいます。

全脂乳(ミルクパウダー)

全脂乳とは生乳から水分を除去した粉末状の生乳加工品でミルクパウダーや全脂粉乳とも呼ばれます。全粉乳はカルシウムや動物性タンパク質の他に、脱脂粉乳では除かれる脂質も豊富に含まれています。

ホエイ(乳清タンパク質)

ホエイ(乳清タンパク質)とは、生乳から乳脂肪分やカゼイン等を除いたもので、チーズやヨーグルトを作る時にできる副産物から製造されます。筋肉増強用のサプリメントなどでも配合されている乳タンパク質です。カゼインよりもアレルギーが出にくいメリットがありますが、ホエイタンパク質にアレルギー反応が出てしまう場合もあります。ホエイは生乳だけでなく大豆由来のものもあります。

カゼイン(ミルクカゼイン)

カゼインとは牛乳の約80%を占める乳タンパク質で、カルシウムと結びついて吸収を助ける性質があります。ただ「α-カゼイン」は乳アレルギーの主な原因になっているので、特に食物アレルギーを発症しやすい子猫用ミルクには使用されないこともあります。

ミルクプロテイン

ミルクプロテインは、ホエイとカゼイン2つの乳タンパク質から構成される乳加工品です。

乳製品で猫はお腹を壊してしまう?

猫用ミルクや猫用チーズなど猫用製品として販売されているものは与えても問題ありませんが、以下には注意しましょう。

乳糖の多い牛乳はNG

猫にミルクを与える場合、牛乳は避けましょう。牛乳には乳糖(ラクトース)が多く含まれていますが、猫の多くは乳糖を分解できず、お腹を壊したり、下痢や消化不良を引き起こしてしまいます。牛乳から作られるチーズやヨーグルト等の加工品も注意が必要です。

乳アレルギーの猫はNG

生乳に含まれるカゼインやホエイなどの乳タンパク質にアレルギー反応が出てしまう猫は、下痢などのアレルギー症状が出るので給与は中止しましょう。乳アレルギーの主な原因はカゼインと言われていますが、ホエイタンパク質にもアレルギー反応が出る場合もあります。

猫にはヤギミルクがおすすめ

ヤギミルクは猫用ミルクやトッピングにもよく使用されています。牛乳に比べて乳糖やカゼイン量が少なく、猫の母乳に栄養素が近いので摂取してもお腹を壊しにくいメリットがあります。

まとめ

  • 乳製品には乳タンパク質とカルシウムが豊富
  • 乳糖が多い牛乳やその加工品に注意
  • カゼインというタンパク質は乳アレルギーの原因になりやすい

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一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。日本化粧品検定協会会員。