キャットフードのMSMとは?関節の炎症や痛みの改善、アレルギー症状、癌への予防効果などが期待

キャットフード MSM
鈴木さん
キャットフードに配合されている「MSM」は、なんの略称で、どんな原材料なんでしょうか?
猫田
MSMは、一見どんな原材料なのか想像しにくいですが、様々な効果が期待されている機能性原材料です。どのような効果があるのか、また安全性について危険や毒性、発癌性などの心配はないのかなど解説していきたいと思います。

MSM(メチル・スルフォニル・メタン)とは

MSM(メチル・スルフォニル・メタン)は、キャットフードや猫用の関節系サプリメントでもよく配合される硫黄化合物です。

MSMはアメリカで開発された原料で、アメリカでは早くから人気のサプリメント原料として浸透しましたが、日本では2001年3月に「医薬品的効能効果を標榜しない限り、食品と認められる成分リスト」に硫黄が収載されたことで、MSMの健康食品への使用が可能になりました。

MSMには、必須ミネラルの硫黄(イオウ)が最も高い割合で含まれています。硫黄は必須アミノ酸のメチオニンなどの構成成分であり、タンパク質が豊富な食べ物や、果物、穀物、牛乳、緑黄色野菜など様々な食べ物に含まれています。若干の苦味がありますが無臭で、味への影響はほとんどないとされます。

MSMの効果

MSMには以下のような効果や作用が期待されることが分かっています。

  • 関節痛や腰痛、リウマチの改善
  • 傷などの炎症改善
  • アレルギー症状の緩和
  • 筋肉の痙攣
  • 炭水化物の代謝改善
  • 毛髪や爪の強化
  • コラーゲン合成向上
  • インスリン抵抗性の改善
  • 大腸がん・乳がん予防、潜伏期間の延長

関節の痛みや炎症を軽減する効果

MSM キャットフード引用元:膝の変形性関節症の痛みにおけるメチルスルホニルメタン(MSM)の有効性:パイロット臨床試験

膝の変形性関節症の痛みにおけるMSM(メチルスルホニルメタン)の有効性の調査によると、変形性膝関節症の痛みを伴う40〜76歳の50人の男性と女性にMSM3gを1日2回、12週間投与(合計6g /日)した結果、MSMによって関節の痛みと身体機能障害が減少したと報告しています。

また、関節炎やリウマチへの効果や、関節の破壊を抑制したという調査報告もあります。

猫を対象にした調査ではありませんが、MSMの効果はいくつも研究結果が確認されているので、かなり信憑性は高いと思われます。

また、調査方法を見る限り、注射での投与や塗布などではなく、経口摂取による作用が報告されているので、キャットフードやサプリメントへの配合も一定の効果が期待できます。

アレルギー症状の緩和

MSM キャットフード ペットフード アレルギー画像引用元:季節性アレルギー性鼻炎の治療におけるメチルスルホニルメタンの安全性と有効性に関する多施設非盲検試験

上記の試験では、季節性アレルギー性鼻炎(花粉症など)の患者50名を対象に、MSMを30日間、1日当たり2600mg摂取する実験を行ったところ、上気道炎の症状ならびに呼吸器疾患症状に改善が見られ、IgEやヒスタミンに影響を及ぼすことなく呼吸器系の症状が改善されたことが報告されています。

猫も花粉症とは無関係ではなく、近年、秋に花粉が飛ぶ「ブタクサ」によってアレルギー性鼻炎を発症する猫も増えてきています。上記についても猫への調査ではないので、一概には言えませんが、ブタクサアレルギーや季節性のアレルギー性鼻炎を発症している猫にも効果が期待できるかもしれません。

腫瘍、癌への効果も期待されている

腫瘍、癌への影響について調査では、MSMの摂取によって大腸がんや乳がんの予防の可能性が示唆されています。また、他の研究では、腫瘍の発生率には影響はなかったものの、がんの潜伏期間の延長が確認できたことが報告され、腫瘍がある状態でも、元気に過ごすことができる期間が延長されるという効果が期待されています。

MSMに安全性、毒性、副作用について

人間やラットを対象にした調査では、MSMの摂取で関節や骨の形成における影響や問題は確認されていません。

ですが、米国での試験では、MSMの経口摂取で吐き気、下痢、頭痛、また痒みやアレルギー症状が強まったという報告が数件確認されています。命に関わるような急性毒性や副作用に関する報告は確認されていません。

この例や報告は少数のため、比較的安全性の高い原材料と考えて問題ないとされていますが、初めてサプリメントなど与える時や、給与量には注意しましょう。

MSMを使用したキャットフード例

まとめ

  • 関節炎、腱鞘炎、傷などの炎症改善
  • 傷などの炎症改善
  • アレルギー症状の緩和
  • 猫用関節系サプリメントによく使用

ABOUTこの記事をかいた人

一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。 日本化粧品検定協会会員。