キャットフードのオリゴ糖とは
オリゴ糖は糖類の種類
オリゴ糖とは糖類の種類の一つで、ブドウ糖や果糖などの単糖が2~10個結合している物質の総称です。
オリゴ糖は食品においても砂糖などの甘味料として人気が高く、ダイエットや便秘解消などの目的で利用されることが多いです。
成分表では食物繊維!?
上でオリゴ糖は糖類と言いましたが、実は食品の成分表ではオリゴ糖は食物繊維に分類されます。
これはオリゴ糖が体の中で一般的な糖質とは違う働きをするからで、その働き方や効果が食物繊維に非常に似ているからです。
キャットフードのオリゴ糖の効果
下の効果を見ると、オリゴ糖の効果が食物繊維と似ていることが分かります。
- 腸内環境を整える
- 便秘解消
- 毛艶が良くなる
- 大腸がん予防
- 便のニオイ改善
- 免疫力を高める
腸は体全体の健康に影響
この「腸内環境を整える」効果というのは、キャットフードや猫の健康においてかなり重要です。
腸は体の中で「第二の脳」と呼ばれるほど重要な器官であり、さらに腸には免疫組織があります。そのため猫の腸内の環境を整えることは、猫の便秘解消や大腸がんの予防、さらに体全体に関わる免疫機能をアップさせることにもつながります。
オリゴ糖は善玉菌のエサになる
オリゴ糖は腸まで届く
オリゴ糖は消化吸収されにくい性質を持っているため、猫の体に吸収されてしまわずに腸まで行き着くことができます。通常、糖質の半分弱は猫の腸に届く前に体のエネルギーとして吸収されてしまいます。
猫の腸内で善玉菌のエサに
猫の腸まで行き着いたオリゴ糖は健康維持に貢献する細菌「善玉菌」のエサとして分解されます。エサを得た善玉菌は猫の腸の中で増えることができるため、より腸内の健康が維持しやすくなります。
悪玉菌のエサにはならない!
またオリゴ糖は悪玉菌のエサにはなりません。腸内には善玉菌だけでなく、ブドウ菌や大腸菌、ウェルシュ菌などガンのリスクを高める細菌「悪玉菌」もいます。
この悪玉菌のエサとなるのは、肉などに含まれるタンパク質や脂質。しかし猫にとってタンパク質はエネルギー源にもなる重要な成分のため、キャットフードには肉が多く含まれています。
肉が多い分、猫の腸は悪玉菌が成長しやすいため、それに対抗できるだけの善玉菌を育てるためのエサになれるオリゴ糖は、特に猫の腸の健康維持には重要な役割を果たすと言えます。
キャットフードに含まれるオリゴ糖
マンナンオリゴ糖(MOS)
キャットフードに含まれていることが多いオリゴ糖として代表的なのは「マンナンオリゴ糖」です。
マンナンオリゴ糖はコンニャクなどからも採れるオリゴ糖で、腸内で大腸菌などの病原菌を吸着したまま便として排泄させる効果があります。
そのため腸内に悪玉菌がとどまりくく、腸内を良い状態で保つことができます。
- ロニーキャットフード
- シンプリー
- フォルツァ10 etc…
フラクトオリゴ糖(FOS)
キャットフードのもう一つの代表的なオリゴ糖が「フラクトオリゴ糖」です。
フラクトオリゴ糖は、腸内の善玉菌を優性にする効果のあるオリゴ糖で、上でも説明したように善玉菌の数を増やすための栄養源となり、善玉菌を増やします。
ただし便の水分を増やして柔らかくする効果があるため、摂取しすぎると縁や軟便の原因になるので注意が必要です。
- シンプリー
- シシア
- メディファス
- フォルツァ10 etc…
加齢や偏食、運動不足で善玉菌が減る
善玉菌は、加齢や偏食、運動不足などで減ってしまいます。
善玉菌が減ると大腸がんの原因となる悪玉菌が増え、腸内環境が悪化してしまい、猫の免疫力や健康状態にも影響を与えます。
その対策のひとつとしてオリゴ糖は効果的なので、ぜひキャットフード選びで迷っている時には参考にしてみてはいかがでしょうか。