猫は妊娠率が高いと言われているので、避妊していないメス猫なら妊娠する可能性は0ではありませんね。
愛猫が妊娠したときに、どんなキャットフードを与えるべきか、量は同じくらい与えるべきなのかなど妊娠期間中の猫の食事について解説したいと思います。
妊娠した猫に与えるべきキャットフード
妊娠猫用のキャットフードがベスト
猫が妊娠した場合は、妊娠猫用のキャットフードを与えるのが適切です。
妊娠期間中は通常より多くのエネルギーを消費します。またエネルギーだけでなく胎児の成長のために必要な栄養素も多くなります。
そのため妊娠期はなるべくなら栄養価の高いキャットフードで、少量でもエネルギーを十分に摂取できるものが望ましいです。
全成長段階用(オールステージ)フード
妊娠中も慣れ親しんだ同じキャットフードしか食べない猫もいます。
栄養バランスの良いキャットフードであれば、量をいつもより多く与えることで消費されるエネルギーを賄うことができるので、普段のフードが全成長段階用のキャットフードであれば、そのままでも問題はありません。
ですが個人的には、なるべくなら妊娠猫用の栄養が豊富なキャットフードに切り替えるのがオススメです。
子猫用と併用になったフードもおすすめ
妊娠期・授乳期の猫と幼猫(キトゥン)どちらにも併用して与えられるキャットフードもおすすめです。
また母猫が食べているフードは子猫も警戒せず食べてくれやすいので、併用フードは子猫が成長してドライフードが食べられるようになった時に、スムーズに移行しやすいという大きなメリットがあります。
キャットフードも余りにくいので、飼い主さんからの評価も高いです。
妊娠猫に不向きなキャットフード
低カロリー、低脂質なキャットフード
上でもお話したとおり、妊娠中の猫は胎児の成長と授乳期に備えるために多くのエネルギーと栄養素が必要になります。
そのため満腹になりやすい低カロリーフードや脂質の少ないフードは妊娠中の猫にはおすすめではありません。
消化率の悪いキャットフード
妊娠後期は胎児が育つことで子宮が大きくなり、母猫が食べた物の消化に苦労することがあるので、妊娠中の母猫には消化しやすいキャットフードを与えるべきです。
消化率の悪いキャットフードは、食物繊維や植物由来のでんぷん(糖質)が多すぎるものなどが挙げられます。
毛玉ケアや便秘ケアのキャットフードは、消化しにくい不溶性食物繊維量が多い傾向にあります。
食物繊維量が10%以上のキャットフードや、穀物の配合が多すぎるキャットフードは妊娠猫にはあまりおすすめではありません。
妊娠した猫のキャットフードの与え方と給与量
妊娠猫の食欲
猫の妊娠期間は63~65日ほどですが、妊娠初期は猫にもつわりのような症状が出ることがあり、食べる量が激減したり吐いてしまうこともあります。
しかしそれを乗り越えてると、妊娠期間中期頃は食欲旺盛になり食べる量が一気に増え、栄養を蓄えます。
妊娠猫は自由採食
ただ猫の妊娠中に要求されるエネルギー量は一定して増えていくので、妊娠した猫には必要なエネルギー量を満たせるように好きなだけ食べることができる自由採食の給与方法が望ましいです。
猫は出産すると妊娠中に増加した体重の40%が減少しますが、60%分の体重はすぐに元に戻るわけではありません。この増加した60%分は出産後の授乳期間中に母乳を維持するために用いられます。
このため猫は妊娠期間中にも授乳に向けて栄養を蓄える必要があり、妊娠期間中に十分な栄養を摂取できていないと授乳期にも影響が出ると考えられます。
普段のフードなら1.5~2倍の量
もし妊娠猫用でなく、オールステージ用のキャットフードを与え続けているなら、通常の給与量の1.5~2倍の量にして与えましょう。
エネルギー量を求める計算式でも、妊娠猫の場合は通常時の成猫に比べて1.5~2倍の要求量になります。
妊娠猫へのフードの与え方の注意点
一気食いや消化不良にならないよう注意
妊娠期間中は欲する分だけ与えるのが基本なので、それ以上与えてもかまいませんが、あまり一気に早食いさせると吐く原因になることがあります。
対策としては、回数を分けてゆっくり与えるか、反対に常にキャットフードを置いておくスタイルの方が猫はゆっくり食べてくれるかもしれません。
妊娠猫のキャットフードまとめ
そうですね。できれば妊娠中の猫に向けたキャットフードや子猫用フードと併用できるものが望ましいですが、その猫に合わせて飼い主さんで判断していくことが大切です。
特に妊娠中の猫は神経質になりやすく、気を遣って接してあげることが大切なので、与え方にも気を配ってあげるといいですね。