肥満猫やダイエットに向いているヘルシーなキャットフードはどのようなキャットフードですか?
ヘルシーなキャットフードの判断の仕方はカロリー量だけではありません。成分表に記載がある脂質量や原材料名も確認してみるといいでしょう。
肥満猫におすすめのダイエット向きキャットフードの選び方
ヘルシーな肉や魚原料を使用
肥満猫向けのヘルシーなキャットフードを選ぶならメインの原材料が肉原料や魚原料で構成されているキャットフードを選びましょう。
ヘルシーな原材料
- ターキー
- チキン
- ラム
- ジビエ(鹿肉、馬肉等)
- 白身魚(タラ、サケ、サワラ等)
たとえ肥満でもダイエット中でも、猫にとって主なエネルギー源となるタンパク質は高配合の物を選ぶべきですが、ビーフ、ポーク、マグロなどは脂質の量が多くなる傾向があるので、上記のような高タンパク質でありながら低脂質の食材を選ぶのがおすすめです。
安いキャットフードを見るとトウモロコシや小麦などの穀物が第一原料で配合されていることもありますが、猫の肥満や糖尿病、消化不良、アレルギーのリスクなどを考慮すると、穀物不使用のグレインフリーキャットフードや低配合の物を選ぶといいかと思います。
低炭水化物(低GI値・低GL値)
肥満猫には低炭水化物なキャットフードを選びましょう。さらに言えば、低GI、低GLなキャットフードと表記があるキャットフードがおすすめです。
GI値(グリセミック指数)、最近はGL値(グリセミック負荷)が注目されてきていますが、こちらはいずれも糖質量から算出される数値であり、GI値・GL値が低いキャットフードの方が同じカロリーでも肥満や糖尿病のリスクが低いということが分かってきています。
ではここから、実際におすすめの原材料をメインに使用した肥満猫におすすめの高タンパク質・低炭水化物なダイエットキャットフードをご紹介していきたいと思います。
肥満猫におすすめのダイエット向きキャットフード5選
ニュートロ ナチュラルチョイス アダルトサーモン
¥4,080
(2024/10/08 08:58:19時点 楽天市場調べ-詳細)
穀物 | グレインフリー |
ポイント | バランスがいい |
実売価格 | 2,630円/2kg |
1kgあたり | 1,315円 |
第一原料 | 生サーモン |
生産国 | アメリカ |
メーカー | アメリカ |
販売元 | マースジャパン |
アメリカ原産、マースジャパンが販売元として日本でもペットショップなどで販売されているニュートロナチュラルチョイスアダルトサーモンは、メインに生サーモンや乾燥チキンを使用したレシピです。
タンパク質30%、脂質16%と比較的バランスのいい配合になっていてダイエットや肥満猫におすすめできそうですね。
グレインフリーでサーモンやチキンをメインに使用していながら、3,148円/2kg(税込)というコストパフォーマンスの良さも大きな魅力です。食事による体重管理やダイエットは続けることが大切ですから飼い主さんのお財布事情にも寄り添える価格設定も目をそらせません。
原材料について
サーモン(すり身)、チキンミール、エンドウタンパク、鶏脂、乾燥ポテト、ポテトスターチ、エンドウマメ、アルファルファミール、ポテトタンパク、ビートパルプ、タンパク加水分解物、大豆油、ユッカ抽出物、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、コリン、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸)、ミネラル類(カリウム、クロライド、セレン、ナトリウム、マンガン、ヨウ素、亜鉛、鉄、銅)、アミノ酸類(タウリン、メチオニン)、酸化防止剤(クエン酸、ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物)
大豆といえば猫のアレルゲンになりやすい食材ですが、大豆油は含まれていて問題ないのですか?
大豆油にもタンパク質は微量ながら含まれているため、大豆アレルギーの猫は注意が必要ですが、含まれるタンパク質量はごくわずかなのでアレルギーを引き起こす可能性はそこまで高くないと思われます。
参考記事:日本栄養・食糧学会誌 大豆油はアレルギー反応を引き起こすか?
オリジン フィット&トリム
穀物 | グレインフリー |
ポイント | 炭水化物と脂質を制限
低GI値・低GL値を意識 |
実売価格 | 6,123円 |
1kg辺り | 3,402円 |
第一原料 | 新鮮鶏肉 |
生産国 | アメリカ |
メーカー | アメリカ |
販売元 | 株式会社OrijenJAPAN |
オリジンのフィット&スリムは、体重管理のために炭水化物と脂質量を制限しています。他のフードが脂質量20%に対し、フィット&スリムはタンパク質を44%配合していながら脂質量は15%に抑えられており、ダイエットや体重管理をしたい肥満猫におすすめのキャットフードとして販売されています。
低GI・低GLキャットフードと言っているキャットフードはあまり見られないので、ダイエットや肥満改善を考えるキャットフードとして非常に魅力的ですね。
オリジンはフィット&スリム以外のキャットフードも低GI・低GLを掲げており炭水化物量も16%と他のキャットフードに比べて少ない量で抑えられています。
原材料について
新鮮鶏肉、新鮮鶏レバー、新鮮七面鳥レバー、新鮮七面鳥肉、新鮮全卵、アブラガレイ、新鮮七面鳥心臓、新鮮丸ごと大西洋ニシン、新鮮鶏心臓、新鮮タラレバー、ディハイドレート鶏レバー、ディハイドレート七面鳥レバー、ディハイドレートイワシ、ディハイドレート鶏肉、ディハイドレート七面鳥肉、ディハイドレートニシン、丸ごと赤レンズ豆、丸ごとヒヨコ豆、丸ごとグリーンピース、丸ごとグリーンレンズ豆、丸ごとピント豆、丸ごとシロインゲン豆、天然鶏肉風味、リンゴ繊維、レンズ豆繊維、丸ごとイエローピース、ディハイドレートカボチャ、ディハイドレートバターナッツスクワッシュ、鶏軟骨、乾燥ケルプ、フリーズドライ鶏レバー、フリーズドライ七面鳥レバー、フリーズドライタラレバー、丸ごとカボチャ、丸ごとバターナッツスクワッシュ、ケール、ホウレン草、カラシ菜、コラードグリーン、カブラ菜、丸ごとニンジン、丸ごとレッドデリシャスリンゴ、丸ごとバートレット梨、カボチャの種、ヒマワリの種、塩化コリン、亜鉛タンパク化合物、ミックストコフェロール(天然酸化防止剤)、チアミン硝酸塩、チコリー根、ターメリック、サルサ根、アルテア根、ローズヒップ、ジュニパーベリー、ドライラクトバチルスアシド フィルス菌発酵生成物、ドライプロバイオティクス発酵生 成物、ドライラクトバチルスカゼイ発酵生成物
ぱっと見でもわかりますが、非常に多くの原材料を使用していることがわかります。
鶏肉や七面鳥をメインに、ニシンやカレイ、タラなど魚も種類豊富に配合されていますね。
このように様々な食材が配合されているのがオリジンの特徴で、動物原料だけでなく野菜やハーブなどの植物も様々な物が使用されています。
アディクション ビバ・ラ・ベニソン
価格 | 1,767円/450g
4,536円/1.8kg |
成長段階 | 成猫用 |
1kgあたり | 2,520円/1kg |
主な原材料 | 鹿肉粉、ポテト、タピオカ、鶏脂肪(鶏たん白質除去)、エンドウ豆など |
穀物 | グレインフリー |
成分表 | タンパク質 30%以上
粗脂肪 15%以上
粗繊維 3.5%以下
水分 10%以下
灰分 11%以下 |
カロリー(100g) | 370kcal |
原産国 | ニュージーランド |
メーカー・ブランド | アディクション |
アディクションのビバ・ラ・ベニソンは原産国のニュージーランドで育った鹿肉を使用したキャットフードです。鹿肉は高タンパク・低脂質という特徴があるので、ダイエットや肥満猫におすすめの原材料です。
少し割高にはなりますが、お試しで与えてみたいという方に嬉しい1,767円/450gの少量購入が可能なのも嬉しいですね。
原材料について
ドライ鹿肉、エンドウ豆、ポテト、タピオカ、鶏脂肪(鶏たん白質除去)、フラックスシード、天然香料、塩化ナトリウム、ドライケルプ、ドライクランベリー、ドライリンゴ、ドライほうれん草、ビール酵母、ドライ乳酸菌類、ビタミンE、ナイアシン、パントテン酸カルシウム、ビタミンA、硝酸チアミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、ビオチン、ビタミンB12、ビタミンD3、葉酸、タウリン、塩化コリン、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛、硫酸第一鉄、炭酸カルシウム、硫酸銅、硫酸マンガン、ヨウ素酸カルシウム、硫酸コバルト、亜セレン酸ナトリウム、酸化防止剤(緑茶エキス、ローズマリーエキス、ミックストコフェロール)
アディクションのビバ・ラ・ベニソンは、動物性タンパク質が鹿肉の一種類のみなので、アレルギー対応かつダイエットキャットフードを探している方には、特におすすめと言えます。
原材料を見ても配合されている食材は少なくシンプルにまとまっています。
タンパク質30%、脂質15%以上でバランスもよくさそうですし、カロリーも370kcalで抑えられていますね。
乳酸菌類も配合されているので、腸内環境にも配慮されているキャットフードです。ダイエットに限らずおすすめのキャットフードです。
アーガイルディッシュ ワルトキャット
¥3,225
(2024/10/08 08:49:49時点 楽天市場調べ-詳細)
穀物 | 玄米 |
ポイント | カンガルーやラムなどワイルドな原材料、日本では余り見られないハーブを使用 |
実売価格 | 2,397円/800g |
1kgあたり | 約2,996円 |
第一原料 | カンガルー肉 |
生産国 | オーストラリア |
メーカー | オーストラリア |
販売元 | 有限会社サウスカレンツ |
アーガイルディッシュワルトキャットは、オーストラリア色の強いキャットフードでオーストラリア産らしいカンガルー肉やラム肉、オーストラリアンマッカレル(サワラ)を豊富に使用したレシピが特徴的なキャットフードとなっています。
オーガニック食材をメインに使用している点も注目ですね。
そうですね。成分についてはタンパク質が36%以上、脂質が11%となっていて、高タンパク質・低脂質を実現しており、肥満猫や健康を維持しながらダイエットをするにはうってつけのキャットフードだと思います。
原材料について
カンガルー肉、ラム肉、オーストラリアンマッカレル(サワラ)、テイラー(アミキリ)、じゃがいも、玄米、キヌア、アマランサス、チアシード、りんご、パセリ、ひまわり種子、亜麻仁油、ブルーベリー抽出物、乾燥昆布粉、クリーバーズ、スィートフェンネル、カモミール、ユッカ、クロレラ、ビタミン&アミノ酸キレートミネラル(ビタミン(ビタミンA、ビタミンB1、B6、B12、リボフラビン、ビオチン、ナイアシン、パントテン酸、塩化コリン、L-アスコルビン酸、ビタミンD3、葉酸)、アミノ酸亜鉛キレート、アミノ酸鉄キレート、アミノ酸マンガンキレート、アミノ酸銅キレート、ヨウ素酸カルシウム、塩化カリウム、亜セレン酸ナトリウム、アミノ酸類(アルギニン、トリプトファン、リジン、L-カルニチン、DL-メチオニン)、タウリン、イオウ、クエン酸)
他のキャットフードではあまり見られない食料を使用しているアーガイルディッシュワルトキャットですが、玄米や疑似穀物のキヌア、アマランサスを使用しており、グレインフリーではありません。
穀物アレルギーの心配はないんですか?
グレインフリーではありませんが、穀物アレルギーは肉や魚原料のアレルギーよりもアレルギー発症率は低く、また古代穀物の玄米や疑似穀物はさらにアレルゲンになる確率は低いと言われています。アレルギーに敏感な猫は注意が必要ですが、問題なく食べられる猫も多いと思います。
クプレラ ホリスティックグレインフリー
クプレラ ホリスティック グレインフリー キャット
穀物 | グレインフリー |
ポイント | 放射性物質を体外に出すと言われるモンモリロナイトに期待 |
実売価格 | 4,080円/1.81kg |
1kgあたり | 約2,254円 |
第一原料 | 魚類( ギンヒラス、シロギス、豪州真ダイ) |
生産国 | オーストラリア |
メーカー | 日本 |
販売元 | 株式会社LINNA商会 |
肥満猫におすすめのクプレラ ホリスティックグレインフリーキャットフードは、オーストラリア原産の日本メーカーが販売するキャットフードです。
原材料について
魚類(ギンヒラス、シロギス、豪州真ダイ)、サツマイモ、魚油、藻類(昆布)、モンモリロナイト、ユッカ、白菜、アルファルファ、炭酸カルシウム、タウリン、チコリ、活性酵素、プロバイオティクス(好酸性乳酸桿菌、機能性酵母、陽性桿菌)、多糖類、必須アミノ酸(アルギニン、ヒスチジン、ロイシン、イソロイシン、バリン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン)、ビタミン&キレートミネラル(カロチン、塩化コリン、ビタミンE、鉄、ビタミンA、亜鉛、ナイアシン、葉酸、チアミン、ビタミンB6、マンガン、ビタミンK群、ヨウ素)
メインの食材に魚類(ギンヒラス、シロギス、豪州真ダイ)とサツマイモを使用しており、グレインフリーなので穀物は使用されていません。
魚類の次にサツマイモがきていますが、これは炭水化物が多くてダイエットや肥満猫に向いているとは言えないのではないですか?
サツマイモはジャガイモに比べてGI値が低い原材料として注目されている食材です。そのため芋類で炭水化物ではありますが、肥満猫や糖尿病猫にとっては嬉しい原材料となっていますよ。
肥満対策の療法食キャットフードは獣医師に相談
肥満対策のキャットフード
キャットフードの中には肥満対策用につくられた「療法食」のキャットフードがあります。療法食というと動物病院などでしか購入できないようなイメージがあるかもしれませんが、通販サイトやペットショップなどでも手軽に購入できます。
獣医師に相談してから
肥満対策用とあるくらいなので、これさえ与えれば問題ないようにも思えますが、飼い主さん自身の判断で療法食を与え始めるのはやめましょう。
判断ミスや療法食を与える段階ではない可能性もあるので、療法食キャットフードを与えようと考えている方は、先に動物病院で診察を受けさせたり獣医師さんに相談してから与え始めるようにしましょう。
猫の肥満対策・ダイエット向きキャットフード紹介まとめ
猫の肥満対策・ダイエット向きキャットフードを紹介してきました。去勢・避妊手術をした猫は太りやすくなる傾向がありますし、完全室内飼育ですと運動不足にもなりやすく、猫の肥満に悩む飼い主さんはこれからも増えてくると思います。
- 高タンパク質・低炭水化物食を探す
- メインの食材はヘルシーな肉や魚
- 肥満対策用療法食を与える時は獣医師や動物病院で相談
以上のことを踏まえて適切な体重管理とキャットフードを選んで猫の肥満改善、健康管理をしていきましょう。