目次
猫や犬ペットが化粧水を舐めるのは危険!
化粧水は皮膚に塗ることを前提としているので、猫や犬などペットが舐めることは想定されていません。
また、誤って舐めてしまう、口にしてしまうことを想定した商品もありますが、対象はあくまで人間です。このため人が舐めて害がなくても、犬や猫が舐めて安全かどうかは企業側でも分かっていないことがほとんどです。
犬や猫は愛情表現や不安を解消する方法として飼い主さんの顔を舐めることがありますが、それを拒否するのはとても心苦しいですよね。そんな方には猫や犬が万が一舐めてしまっても害のない化粧水がおすすめです。
犬猫ペット飼い主向けのおすすめ化粧水を紹介
ペットが舐めても大丈夫な化粧水とは?
人間を主軸にした商品は、無添加、無香料、低刺激など安全性に配慮した成分であっても、犬や猫にとってNGな成分が含まれている可能性があります。
たとえば、化粧品には香料、皮膚コンディショニング剤として、テオブロミンが配合されていることがあります。人間にはまったく問題がないので、舐めても平気です。ですが、テオブロミンはチョコレートに含まれる物質であり、犬や猫が摂取すると嘔吐や下痢、痙攣などの中毒症状を引き起こします。
前述のように、人間に問題がなくても、動物には害のある成分が含まれるケースは多くあるので、化粧水を選ぶ時は動物や飼い主向けのものを選ぶようにしましょう。
ペット飼い主におすすめの化粧水 評価表
ポイント | 主成分 | 気になる成分 | 価格 | 容量 | 天然成分 | 香料(アロマ/精油) | 合成着色料 | 合成保存料 (パラベンなど) | 遺伝子組替原料 | エタノール | 鉱物油 | シリコン | 動物実験 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
サプミーレ モイストウォーター | 完全無添加 賞味期限3ヶ月 | 水、グリセリン | チャ葉エキス ローズマリー | 2,640円 | 120ml | 天然由来成分100% | 天然香料を使用 | 不使用 | 不使用 | ? | 不使用 | 不使用 | 不使用 | していない |
ルバンシュ スキンローション | 食用成分100% | 水、海水 | エタノール グレープフルーツエキス マンダリンオレンジ果皮エキス | 3,080円 | 120ml | ?(食用成分100%) | 不使用 | 不使用 | 不使用 | ? | エタノール使用 | 不使用 | 不使用 | していない |
マッサンペットフーズ ロニースキンローション | 13のフリー 開発段階から 飼い主向けに 成分選定 | 水、グリセリン | - | 150ml | 天然由来成分100% | 不使用 | 不使用 | 不使用 | 不使用 | 不使用 | 不使用 | 不使用 | していない |
※コスメコンシェルジュ(化粧品検定1級)、ペット栄養管理士、ペットフード販売士、愛玩動物飼養管理士が、猫や犬ペットへの安全性と、化粧水としての機能性、両方の観点でペット飼い主向けの化粧水を選定と評価、解説をします。
飼い主向けでもたくさん食べれば気持ち悪くなる
ただし、化粧水はあくまで「化粧品」であり、食品ではありません。いくら舐めても大丈夫な成分で構成されていても、大量に摂取すれば気分が悪くなったり、食欲低下くらいは十分ありえるので、管理には十分注意しましょう。
サプミーレ モイストウォーター
サプミーレ(Supmile)は、合成防腐剤・パラベン・合成香料・合成着色料・エタノールなどを不使用。原料から徹底して化学物質を一切使用せず、様々な植物を配合した天然由来原料100%、完全無添加の基礎化粧品を販売しています。
販売しているR.B.G株式会社(アールビージー)は、製造は同所在地にあるグループ会社の株式会社花島シーマン。花島シーマンは自社工場を所有していて化粧品や医薬部外品の受託製造を行っています。
全成分
サプミーレのモイストウォーター(化粧水)は、価格は120mlで税込2,640円。たくさんの植物が使用されていますが精油は使用されていません。
配合量は多くないと思いますが、チャ葉にはカフェインや、カカオにも含まれるテオブロミンが含まれています。てんかんの犬にはNGとされるローズマリー葉エキスも配合されています。
また、プロパンジオールは、猫には有害な「プロピレングリコール(1,2-プロパンジオール)」の異性体にあたりますが、製造工程や保管期間内に、プロパンジオールがプロピレングリコールに変化することはありませんので、その点は心配ないと思います。
サプミーレでは以下のラインナップがあります。
- モイストウォーター(化粧水)
- モイストヴェールクリーム(乳液)
- ボタニカルオイルセラム(美容オイル)
- パウダーウォッシュ(洗顔料)
- クレンジングミルク
- ハンドクリーム
当サイトの口コミ評価
サプミーレでは、ブランドの特徴として天然由来の原材料を多く配合しています。添加物や化学物質への配慮はピカイチですが、チャ葉エキスやラベンダー油(ハンドクリーム)など犬や猫が中毒を引き起こす可能性のある原材料配合の製品もあります。
また、一般的に化粧水は未開封で2~3年はもつ処方になっていますが、サプミーレは製造から3ヶ月までの使用期限が設けられています。このため、長期間の使用やまとめ買いは難しいかもしれません
自然派化粧品 ルバンシュ スキンローション
ルバンシュは、香料・着色料・石油系成分を不使用にした食用成分100%の自然派化粧品ブランドです。
ルバンシュシリーズを販売する株式会社ルバンシュは、石川県にある1990年(平成2年)設立、創業30年の製造実績のある企業で、研究と製造開発を自社工場で行い、自社製品の製造から通信販売まで行っています。
全成分
ルバンシュのスキンローション(化粧水)は、120mlで税込3,080円です。主原料に水や海水、他植物や自然由来の食用成分が使用されています。海水や柑橘系原材料を使用していますが、無味無臭で味覚への刺激性は強くありません。
食用成分100%としているので、自然由来で人が使うには安全性が高いかもしれませんが、柑橘系の原材料や刺激性のあるエタノールは犬や猫を飼う人にとって懸念材料になるかもしれません。
ルバンシュではスキンローションを始め、野菜を使用したリップなど、以下のようなラインナップがあります。
- スキンローション
- クリアフォーム
- メイククレンジング
- モイスチャークリーム
- ハンドクリーム
- ベジタブルリップ
当サイトの口コミ評価
ルバンシュでは、もともとナチュラル志向の基礎化粧品ラインとしての長年の販売実績があります。同商品をペットや犬飼育者向けの売り方の展開も始めたようです。
ただ気になるのが、犬や猫に有害な「リモネン」が含まれるマンダリンオレンジ果皮エキス。リモネンは猫や犬などペットにとって刺激が強すぎる有害な香りに該当します。オレンジの実であれば食べて問題ないのですが、リモネンは果皮に多く含まれる成分のため、犬や猫にはNGな原材料になります。
マッサンペットフーズ ロニースキンローション
マッサンペットフーズには以下の化粧品ラインナップがあります。ロニースキンローションはボディクリームの反響を受けて、2021年10月に販売を開始しました。
ペットフードメーカーのマッサンペットフーズから販売されているロニーボディクリームとロニースキンローションは、ペット飼育者やトリマー、動物関連業者向けに企画された化粧品ブランドです。
ボディクリームに引き続き、13のフリー【石油系界面活性剤 、防腐剤(フェノキシエタノール・パラベン)、合成着色料、香料、エタノール、遺伝子組み換え原料、シリコーン、紫外線吸収剤、鉱物油、旧表示指定成分、動物性原料、ポリエチレングリコール、精油】を実現し、人だけでなく、動物にも優しい化粧水を一番のコンセプトとしています。
まだ商品ラインナップは多くありませんが、ペットフードの開発と販売実績があり、皮膚への刺激性だけでなく、経口毒性もしっかり調査し、動物への配慮に徹底しています。
全成分
ロニースキンローションは、150mlで送料税込み2,420円。飼い主向け化粧水の中では一番量が多くて価格も抑えられていて、成分も最もシンプルです。
ロニースキンローションは、天然由来成分100%、9つの原材料のみで構成されています。様々な原材料を使用すればその分、猫や犬にとって有害なものやアレルギーの原因となる成分が多くなるので、保湿作用は守りつつ、極力材料を絞って厳選した処方となっています。
当サイトの口コミ評価
マッサンペットフーズが販売するコスメシリーズは、始めから飼育者向けコスメとして、動物と触れ合うことを前提に考えて開発された化粧水です。
低刺激であったり安全性を追求した化粧水はこれまでにも沢山販売されていますが、猫や犬などペットが舐めると害のある成分や、強い香りの原材料が使用されている場合もあります。
これは動物に関する知識が少ないところが開発すると起こる可能性があるのですが、マッサンペットフーズは正しい知識と情報から、化粧水開発にあたり、動物にとって危険な成分にあたらないか調査した上で原材料を決定しているので、個人的にはペット飼育者向け・トリマー向けの製品としては、こちらの化粧水が文句なしで一番おすすめです。
犬猫ペットが避けたい化粧水のNG成分
化学物質、皮膚刺激性の強い原料
化粧水には次のような化学由来の合成添加物を始め、皮膚への刺激性が懸念される成分が配合されている成分があります。
- 合成防腐剤(パラベン)
- 合成着色料
- 石油系界面活性剤
- アルコール(エタノール)
- 遺伝子組み換え原料
- 鉱物油(ミネラルオイル)
- 旧表示指定成分(102項目)
- 紫外線吸収剤
- シリコーン
香りが強いエッセンシャルオイル(精油)
加えてペットと暮らす飼い主さんとして不安になるのが、動物が舐めた時の経口毒性、発癌性、遺伝毒性、中毒性、臓器障害などが心配される成分だと思います。
- 精油・香料
- ラベンダー
- リモネン
- レモン
- オレンジ
- グレープフルーツ
- ヒノキチオール
- ショウガオール
- スズラン
- ユリ
- イチイ
- ケトン類
- アボカド
- カカオ
- ブドウ
また、動物の嗅覚には強い刺激となる精油や香料は、人にとって問題がなくても動物の体内では解毒ができず死亡事故につながった例もあるため、不使用にしたい成分です。
また、溶剤となっているフェノールは猫にとって急性毒性があり、アルコール類は人や犬に比べて猫では代謝されにくいといわれています。
犬や猫が持っているヤコブソン器官(鋤鼻器)という器官は、人の何倍も鋭敏に匂いをかぎ分けることができます。人、犬、猫では匂いを感じる強さが違うため、人が良い匂いと感じても犬や猫が良い匂いと感じるとは限りません。
ペット飼育者向けおすすめ化粧水のまとめ
- ペット飼育者向けの化粧水はとても少ない!
- でも猫や犬などペットが化粧水を舐めるのは危険な場合がある
- 舐めないように徹底するか、ペット飼育者向け化粧水を使うのがおすすめ