猫の体に被毛が溜まる毛球症の症状や原因!重症は開腹手術になることも

鈴木さん
毛球症は長毛種の猫に多い病気と言われますが、どんな病気なんでしょうか。治療や予防にはどんな方法がありますか?
猫田
はい、この記事では、グルーミングで猫が飲むこむ被毛によって引き起こされる毛球症について、鈴木さんが疑問に思っていることを中心に解説していきますよ!

毛球症とは

毛球症(もうきゅうしょう)とは、毛繕いで飲み込んだ被毛が体にため込んでしまうことによって引き起こされる病気です。

通常、猫が飲み込んだ被毛は、毛玉として吐き出されたり便に混じって排泄されますが、あまりに量が多かったり詰まったりしてしまうと、お腹の中にたまり、様々な症状を引き起こします。

毛球症の症状

毛球症の症状としては、

  • 食欲がなくなる
  • 体重が減少
  • 便秘
  • 下痢
  • 毛玉を吐き出さなくなる
  • お腹を触われるのを嫌がる

などの症状が挙げられます。以前は毛玉をよく吐き出していたのに、最近は毛玉を全く吐き出さないという猫は注意してみてあげてください。”吐き出したいのに吐き出せていない”という可能性があります。

毛球症の原因

毛球症の原因としては、

  • グルーミングの回数が多い
  • ストレスを抱えている
  • 胃腸の働きが良くない
  • 排泄や毛玉の吐き出しが上手くいっていない
  • ブラッシング不足

などがあります。単純に猫の体の中に入る被毛の量が増えれば毛球症になりやすくなります。また健康な状態なら毛玉として吐き出したり便として排泄されるはずの被毛が溜まってしまうことも毛球症の大きな原因となります。

毛球症の治療方法

軽度なら毛球除去剤

毛球症の治療方法は主に、毛球除去剤や猫草を使った治療を行います。

毛球除去剤や猫草は、体に溜まった毛の塊を吐き出したり、便として排泄させやるくする効果があるため、軽度の毛球症に有効な治療方法です。

重度になると手術

しかし毛球症が重度になると、溜まってしまった被毛を取り除くために手術が必要になります。

手術では猫のお腹をあけ、直接たまった毛玉を取り出します。

手術は猫の体にもメンタルにも大きな負担になるので、毛玉が詰まってしまう前に治療を始めることが大切です。

毛球症の予防方法

ブラッシングの頻度

毛球症の予防策として効果的なのは、やはり飲み込む被毛自体を減らすことができるブラッシングです。

あまり頻繁にやり過ぎるとハゲてしまいますが、抜け毛が多く長毛種のように毛の量が多い猫の場合は、毎日のブラッシングが必要になります。

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食物繊維が多いキャットフード

毛玉ケアのキャットフードとして食物繊維が多いキャットフードが販売されています。

食物繊維は、腸の働きを活発にして排便を助けてくれる効果があるので、お腹に溜まった毛を便と一緒に排泄するよう促すことができます。

また食物繊維を摂取できるサプリメントなども販売されているので、検討してみてもいいかもしれません。

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ただし食物繊維も過剰な摂取には注意が必要です。食物繊維は胃や腸の働きを促しますが、その分負担にもなるため、多すぎると消化不良の原因にもなります。極端になりすぎないように気を付けましょう。

ストレスを解消

猫のストレスを解消させたり、ストレスの原因となるものを取り除くことも大切です。猫はストレスを感じていると必要以上にグルーミングをしてしまうため、飲み込む被毛の量も多くなってしまいます。

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一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。 日本化粧品検定協会会員。