猫に生理はありません
猫は交尾排卵
猫には生理がありません。猫は交尾排卵といって交尾したときだけ排卵をする動物なので、人間のように周期的に出血をすることはありません。
そのため猫の膣に血が付いていたり、排泄物に血が混ざっている場合は、病気のサインだと思われます。
生理について
人間の生理
生理とは、子宮の中の壁となっている内膜が剥がれて、血液と膣から排出されることを言います。内膜は定期的に新しくなり、排卵で子どもができなかった場合には必要ない物として体の外に出されます。
内膜とは
内膜とは子宮の内側にある膜で子どもができたら、ベッドのように子どもを守る役割があります。そのためベッド(内膜)を作っては排出し、作っては排出し、を毎月のように繰り返して準備をしています。
生理が起こる理由
生理が毎月起こる理由には、毎月起こる「排卵」が関係しています。排卵とは卵巣から卵子が排出されることで、排出された卵子は卵管を通り子宮に向かいます。
この排卵の時に子宮で受精しなかった場合、内膜はとりあえず必要なくなるので、膣から血液と一緒に排出されます。子宮で卵子と精子が出会い妊娠した場合、内膜は剥がれ落ちずに子どもが育つベッドとして役目を果たします。
生理がある動物はサルと犬だけ
人間のように周期的に生理がある動物は稀で、生理が起こる動物は、人間の他に、霊長類(サルなど)と犬くらいです。他にも排卵や妊娠の関係で出血する動物はいますが、定期的ではありませんし出血の量も非常に少ないです。
サルや霊長類の生理
サルや霊長類の体の構造は非常に人間に近いため、人間と同じように生理がきます。周期もほぼ人間と変わらず、人間と似たような生理事情になっています。
犬の生理
猫は生理がないのに犬は生理がある、というのはとても不思議ですが、犬は人間やサルの生理とは出血の理由が異なります。
犬の場合、人間やサルのように排卵後に必要なくなった内膜が排出されるわけではありません。
犬は排卵が起こる前、子どもを作る準備ができて内膜に十分な血がある状態(充血)になることで出血します。
出血や血液の排出が目的ではなく、血が十分に内膜に集まった結果、出血してしまうということです。
膣から出血がある猫の病気と対策
出血のある病気
猫が膣やお尻に出血が見られた場合、このような病気の可能生があります。
- 尿路結石
- 腎臓病
- 子宮蓄膿症
- 子宮ガン
- 膀胱炎
猫の出血の対策、対処方法
どの病気だったとしても、排泄物やお尻が赤く血のような物が付いているのであれば、とりあえず動物病院に連れて行くのが一番です。
いずれの病気にせよ検査や診察をして治療や薬をもらうなどの対処が必要になります。