



開発のきっかけとブランドの想い
きっかけは「愛犬と同じ飲み物を一緒に味わいたい」
このペット用ワインを手がけているのは、ニュージーランドのオークランドに拠点を置くスタートアップ企業「Muttley’s Estate(マトリーズ・エステート)」です。社名の「Muttley」は、創業者が子どものころに飼っていた愛犬の名前で、「ペットとのかけがえのない時間をもっと豊かにしたい」という思いから誕生しました。
きっかけは創業者がワインを楽しんでいるときに、隣で愛犬がじっと見つめていたこと。「同じ飲み物を一緒に味わえたら、どんなに楽しいだろう」。そんな何気ない日常の一コマが、製品開発の出発点だったのです。
アルコールは一切含まれておらず、ぶどう果汁も使われていません。また、人工甘味料や保存料も不使用。まさにペットの健康を最優先に設計されたノンアルコール飲料です。
国際ペットワインアワードで最優秀賞
2024年の国際ペットワインアワードで、「Champawgne」がペットワイン部門最優秀賞、さらにペットワイナリー部門でも最優秀賞を受賞し、業界の頂点に立ちました。Muttley’s Estateが誇るのは、厳選されたキャットニップと、丁寧にブレンドされた卓越した品質です。
使用される原材料は?猫への安全性と効果

最大の特徴は、ワインの主原料として「キャットニップ(イヌハッカ)」が使用されている点です。
キャットニップとはシソ科の多年草で、日本では猫が興奮するハーブとして知られていますが、実は犬にとってもリラックス効果が期待されるハーブでもあります。
猫に対しては、キャットニップの香り成分であるネペタラクトンが嗅覚を刺激し、遊びたくなったり、ゴロゴロ転がるような反応を引き出します。
ペットと“晩酌”する体験が注目される理由
近年のペットフード業界では、「ヒューマニフィケーション(Humanification)=人間化」の流れが年々強まっています。ヒューマニフィケーションとは、猫を単なるペットではなく食事・生活・健康・娯楽において“人間に近い体験”を提供しようとする傾向を指します。
・キャットフードの高級化
→グレインフリー、オーガニック、グルテンフリーなど健康志向のフードが増加
・記念日文化の浸透
→誕生日や“うちの子記念日”にケーキやプレゼントを贈る家庭が一般化
・猫向けインテリア家具の普及
→北欧風やモダンデザインのキャットタワーやベッドなどが人気
・ファッションアイテムの多様性
→猫用の帽子、バンダナ、ハロウィン衣装など
・QOL向上の意識の高まり
→ストレス軽減グッズやアロマ、マッサージなど“心の健康”に配慮
・同伴旅行・ペット可ホテルの増加
→猫と一緒に旅行する飼い主が増え、移動手段や宿泊先も対応
・供養、メモリアルの人間化
→亡くなった後のペット用仏壇、納骨、ジュエリー化などが浸透
そんな中で登場した“ペット用ワイン”は、ヒューマニフィケーションの象徴とも言える存在でしょう。
まとめ

