キャットフードの原材料:クローブ(clove)
クローブとはフトモモ科の常緑高木で、インドネシアのモルッカ諸島が原産のハーブです。蕾の状態で収穫・乾燥させたものがスパイスとして利用され、強い芳香と辛味が特徴です。
古くから抗菌・防腐目的で用いられ、歯痛の緩和や口腔ケアに使われてきました。主成分のオイゲノールには抗酸化作用や鎮痛作用が報告されており、現在も伝統医学や香料分野で健康を支える素材として活用されています。
中国の文献によると、漢の時代には、宮廷に仕える者が皇帝に拝謁する前にクローブを口に含んで口腔を清める慣習があったと記されています。
クローブが原材料のキャットフード例
クローブは古くから人間の料理や口腔ケアなどに用いられる一方、香り成分が比較的強く、猫の嗜好性や栄養評価の面から、キャットフードの原材料として採用されることは稀です。
しかし、例えばアディクション ビバ・ラ・ベニソンなど一部のキャットフードに香り付けや食欲増進のために配合されるケースもあります。
クローブの猫への健康効果
- 抗酸化作用
- 口腔ケア
- 消化機能のサポート
- 嗜好性の向上
- 食欲増進
オイゲノールの抗酸化作用
クローブに多く含まれる芳香成分オイゲノールは強い抗酸化作用を持ち、体内の活性酸素を除去し、脂質の酸化や細胞の酸化ストレスを抑制する働きがあります。これにより、組織の老化や炎症反応の進行を緩やかにする可能性があります。
痛みの緩和、記憶力低下の改善
クローブオイル(精油)が「痛み」と「記憶」にどのような影響を与えるかについてマウスを使った実験によると、クローブオイルは炎症による痛みを和らげる作用を示し、量によっては脳内のオピオイド受容体が関与する鎮痛効果も確認されました。
また、記憶を一時的に低下させる薬を使った実験では、クローブオイルの投与により記憶力の低下が改善される傾向が見られました。
この研究は猫ではなくマウスを対象としたものであり、クローブが猫の痛みや記憶に同様の作用を示すかどうかは明確にされていません。ただし、動物モデルにおいて作用が確認されていることから、類似した作用を示す可能性は考えられます。
参考:Acute effect of essential oil of Eugenia caryophyllata on cognition and pain in mice
クローブの精油やアロマは中毒となる恐れ
クローブオイル(精油)は、猫にとって中毒の原因となり得る成分として注意が必要です。猫は代謝酵素が弱いため、クローブオイルに含まれるオイゲノールを適切に処理できない可能性があり、嘔吐や元気消失、ふらつき、よだれ、呼吸器症状、重症例では肝機能障害などが報告されています。
これは主に精油や高濃度成分の接触によるもので、キャットフード中の微量使用とは区別して考える必要があります。しかし、猫の周囲でクローブのアロマオイルや精油を使用しないこと、使用する場合は猫の手が届かないところに配置・保管することが重要です。
まとめ
- クローブとは、強い芳香と辛味が特徴のハーブの一種
- 歯痛の緩和や口腔ケア、抗酸化作用、食欲増進などの健康効果がある
- 痛みの緩和、記憶力低下の改善などが認められた実験がある



































































































































































